吉田道子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「あしたはかんこの味方だ」空き地のひらたい大きな石のところで
出会ったふじぎなじっちゃん“風助さん”が、かんこに言った
この言葉が、なんとも良くて力づけられる。
人と人とのつながりのあたたかさがあちこちにちりばめられて
読んでいると、どんどん心の奥の方が温かくなっていく。
風助さんと出会って、風助さんがいなくなり、手紙が来て
風助さんのことがいろいろ分かった後、
かんこは「人生をうんと生きた気分」になる。
この「人生をうんと生きた気分」という表現がまたいい。
簡単に理解できたり、割り切ったりできない、
さまざまな想いや体験を超えていくことで、
人は大人になっていくのだろう、と思った。 -
Posted by ブクログ
三年生のかんこは、親友、のともちゃんがハワイに引っ越してしまうことになったり、お兄ちゃんが拾って来た犬を全然触らせてくれなかったり、面白くないことが続いていた。そんな日に、近所の空き地で足をくじいて座り込んでいた風助さんを見つけた。そこで、かんこは風助さんを拾って帰ることにした。かんこの突飛さに両親も最初はとまどっていたけらど、いつしか風助さんはかんこの家族になっていった…
なかなかじ〜んとくるお話です。見知らぬおじいさんを受け入れるかんこの家族。かんこに昔の色んな話を教える風助さん。タイトルは、風助さんが座ってた少し大きな石の名前。石の横に生えているカタバミにヤマトシジミが集まることから -
Posted by ブクログ
ネタバレお兄ちゃんは犬(マフィア)を拾ってきた。かんこは、おじいちゃんを拾ってきた。
学校で一番の友達だった子がハワイにお引っ越し、お兄ちゃんは犬を触らせてくれないし、かんこは悲しい気持ちだった。学校の帰り道、空き地で広い1枚石に座っているおじいさんが、なんだか兄ちゃんの拾ってきた犬の目と似ていたから、かんこはおじいちゃん(風助さん)を拾ったのだ。
風助さんは「よし、そうしてもらうか」とかんこの家にやってきて、一緒に住みだした。風助さんは空き地の平たい石の近くにヤマトシジミの食草が生えているので,石はヤマトシジミの食卓だと教えてくれた。風助さんはいなくなったり、戻ってきたり。かんこは石のところでかおと