蒔田光治のレビュー一覧
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“「この人の能力が本物かどうか、確かめてほしいんです」
奈緒子は、パンフレットに書かれている男の肩書きを読み上げた。
「パラサイコロジーアカデミー学長・深見博昭。またインチキヤローですか?」
奈緒子は上田に聞く。それを上田は制し、続けてプロフィールを読むように促した。
「三年前にワタリゴメ」
「渡米」
「ハーバー大学で各員教授を務める傍ら、オオノウセイリガク?」
「大脳生理学」
「心理マナブ?」
「心理学」
「ノリ、ガク」
「法学!わざとだろう!?」
「……の博士号を取得したシンススムーキ…エイッの学者ぁ?」
「新進気鋭の学者!つまり、俺と同じ超一流の知識人というわけだ」
「だから何?」”
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“「どうぞ」
呼ばれた奈緒子は研究室の中に入った。机の上には書物が積み上げられている。こちらに背中を向けていた上田らしき人物は、くるりと椅子を回転させて振り返ると、その手にはなぜかわらびもちを持っていた。白いシャツとベージュのチノパン。夏だというのに濃いグレーのベストを着ている。座っていても、かなり長身なのがわかる。上田は奈緒子を上から下まで疑り深い目でじっと眺め、わらび餅を食べながら言った。
「超能力者と称してここに来たのはあなたが十人目です。みんな私をがっかりさせる人ばかりでしたね。これ以上時間を無駄にしたくない。あなた、本当に超能力者なんですか?」
「私は本物です」
上田の机の前の椅子に -
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「私の目の前で超常現象の存在を証明できたら賞金をお支払いします」売れない奇術師、山田奈緒子はショーをクビにされ路頭に迷う寸前、若手物理学者・上田次郎の霊能力者に対する挑戦状を支配人から渡される。超能力者を装って上田の元を訪れた奈緒子だったが、上田の企みは別にあった…!はたしてこの世界に霊能力者はいるのか?本当に超常現象は存在するのか?売れない奇術師と石頭の物理学者の不協和音なコンビが不思議な現象のトリックを暴く!テンポのよさと絶妙なキャラでマニアを魅了した堤幸彦ドラマのノベライズ。
ノベライズなので本として紹介していいものかどうか・・・。ドラマの台本のようなものなので、ドラマを見ていただけると -
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友人がそれが面白かったからとすすめてくれました。というわけで、何箇所かなんで皆が笑うのかわからない箇所がいくかありました。実際初日に見に行ったわけですが、満席の観客もほとんどが年下。大学生くらいが中心かな。ちょっと年取った気分になりました。
基本的にはえせ超常現象を奇術のトリックとして、売れない奇術師と物理学教授が暴いていくというストーリー。教授というとなにやらおだやかなインテリで…というキャラかと思いきや(実際そうでないのはよくわかっているが)、俗物がでてくるので、笑えます。謎解きは面白いですが基本はお笑いで、特に仲間があいかわらずまじめな顔でおかしいことを言うのでかなりおかしかったです。