ベネディクトのレビュー一覧

  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自由を自制する「菊」と、武士の自己責任を象徴する「刀」
    自由を享受する子供時代の記憶と大人になってからの厳しいしつけ これが日本人の二面性を生み出す
    「日本人の倫理は、方針転換の倫理である」
    恥の文化の日本に競争社会は似合わない

    0
    2025年11月09日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼により研究された文化人類学者による日本人論。恥の文化、恩と義、応分の場など日本人の特性について述べられ、私はしっくりきた。日本人が日本人を客観的に見ることもでき、古典的名著となっているのも納得。

    0
    2024年04月30日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    アメリカ人と仕事をすることが多く、自分の行動原理や観念的な素地がそもそも米国人と違うことを日々感じていた。
    ただそれを言語化できず認知できていなかった今の自分に必要な本だった。

    本稿の中でベネディクトの示す「恩の貸借」の概念はとても納得感があった。
    また「日本人の特性を子育てから見る」くだりも、なるほど全く同じではなくとも伝統的に親から受ける教育には戦前戦後共通項があり、それが日本人らしさに還元されているという考えは私たち20代にも共感できる部分があったと思う。

    方法論的にもコロンビアのフランツ・ボアズから受け継いだ比較論がとても興味深かった。

    国外に向けて仕事をする人は、まず日本をよく知るべきだと思いここ数年は「日本」について考えることが多かったが日本人としての自分の視座は「当たり前」の範疇を客観的に特性として認識できなかった。
    だから、ベネディクトの米国人からみた日本人という客観性は非常に有益だと感じた。
    訳者があとがきで述べる『アメリカで借金の返済に向けて強制力が作用しているのと同様に、日本では恩返し(義理を果たすこと)を促す力が働いている。その強制力とは「恥」である。義理を果たさないと、恥を知らない人間として世間の嘲笑を買う。だから、日本人は義理を尽くす─』という要約は、端的かつベネディクトの意を簡易的に汲むにはすばらしい要約。

    0
    2024年02月18日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    日本人が相対的価値観にとらわれる理由

    この本は日本人が相対的価値観(世間の目、人からの評判、身分、貧富の差等)に囚われがちであり、だからこそ相対的価値観とは逆の絶対的価値観(自分の軸で生きる)を説いている自己啓発本が人気が出る理由が分かった。

    気付き
    ・恩と愛の違い
    恩は返さなければならない、または返したい
    愛は見返りを求めない
    日本人は恩のほうが強い。これは義務感的な役割も持つ。
    ・恥の文化
    日本人は自分が馬鹿にされたり、けなされたり、恥をかくことを気にする。
    これは道徳心が自分の中にあるか、外にあるかが大きな要因。
    キリスト教ならば、自分は常に神に見られているので自分の中に道徳を置く
    日本は神の教えがないため、世間の目が道徳となる。だから空気を読むとか、同調圧力が一層強い。

    評価の基準を外に置くことが多い理由が分かった。
    このように本で書かれてしまうと、国民性なので仕方ないとも思える。
    ならば、なおさら相対的価値観を持つのではなく、自分の軸で生きていく絶対的価値観で生きていくことの重要性が理解できた。

    0
    2023年01月26日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    かつての日本人の生活様式をつぶさに分析した本。様変わりした現代に読んでも情景が浮かぶことに驚嘆するとともに、敵を理解すべくこのような分析を行なっているアメリカ人の恐ろしさをひしひしと感じた。

    0
    2023年01月05日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    面白かったー
    訳も読みやすかった。

    特に第12章の子育てと第13章(終章)の戦後日本についてがいい。
    第12章では西洋人から見れば矛盾している日本人の態度の豹変ぶり(戦時中の愛国精神から戦後の占領統治に従い得ないと予想されていたが、的外れに終わったなど。他にも多々ある。)の謎が解ける。
    第13章は戦後日本の平和主義への方向転換に矛盾はないことを本書を通したまとめとして書く。よい。

    個人的に、先日まで試験に合格するかしないかでかなり気を揉んでいたのだが、これが日本人的な思考だと論じられて、世界には同じ局面に対峙してもこんなに精神をやられないんだなと、自分が小さく見えたし、気持ちが軽くなった。

    0
    2022年11月18日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    太平洋戦争終結時に敵国日本がどのような態度に出るかを予想するために、アメリカ軍情報局が文化人類学者に指示し編纂された軍事報告書が元になっている本書。

    当時、アメリカ軍は不可解な敵国「日本」に困惑していた。
    最高の礼節を身に着けている にもかかわらず 思い上がった態度の大きい国民である など、これほど「~にも関わらず」という言葉が多用された民族は他にない。

    極めつけは、戦争終結前に国民の大半が徹底抗戦を肚にくくっていたのに、戦争が終結するや否や、進駐軍に笑顔を振る舞いている。

    この急激な態度の変化にアメリカ軍は面食らった。

    以上のような状況を踏まえ、日本人がそのような態度を取るもしくは取り得る文化的背景を解明し、今後の占領計画に反映するというのが本書制作の背景である。

    内容は
    ・戦時下の日本
    ・応分の場を占める事
    ・明治維新
    ・過去と世間に負い目があるもの
    ・万分の一の恩返し
    ・義理ほどつらいものはない
    ・汚名をすすぐ
    ・「人間の楽しみ」の領域
    ・徳目と徳目の板挟み
    ・鍛錬
    ・子供は学ぶ
    ・敗戦後の日本人

    で構成されている。

    ルース先生自身、日本に来ることなく本書を書き上げている。
    よって日本人からするとさすがにそこまで社会的圧力によってばかり生きているわけではないよ。
    と反論したくなる部分はあるものの、中にいるからこそ
    見えない視点も多く、学ぶところの多い書だった。

    70年近く前に書かれた本だけあって、現代日本人に当てはまらない部分も多いが、当てはまる部分もある。

    私たち日本人は大きな変化を経験したが、完全に入れ替わったわけではない。
    日本人という民族として連綿と続いていると改めて実感した。
    だからこそ、悪習も残ってしまっているのだが。。

    以下、簡単な論旨。

    ・日本は古来、階層社会である。

    ・侵略戦争を経験しなかったため、周りとうまくやり、役割を回すことが生き延びる上で最善であった。(だから土着信仰である神道が今に至るまで根付いている)

    ・社会構成員にとって重要なのが「義理」と「恥」である。

    ・社会的規範を遵守する外への義理がある。基本的には恩の授受をバランスよく行う事と、義務を果たすことである。

    ・もうひとつ、自分の名誉を守る内への義理がある。これは強烈な攻撃性を発揮してでも守らねばならない。

    ・以上の義理を守れないものは「恥さらし」「恥知らず」として最低位の非難を受け、これは母集団からの排除につながる。これは個人的な死より恐ろしい。

    ・このように制約ばかりであるが、人間的な楽しみで義務に反しない限りは大いに自由が認められている。

    ・ある義理が義務と対立するとき、注意深く両方の義務を全うするか、片方の義務を全うできなかった責務を受け入れる(自害)のが美徳とされた。

    ・目的が明確でない苦難を日本人は「修行」という見方で捉え、何をするにも役立つという見方をすることにより耐えている。

    【ここが一番大事】
    ・日本人は幼少期に自由で奔放に育てられる。だから家族が大切な拠り所になる。
     しかし家族は同時に義理や義務を強制する。それを放棄すれば居場所を失う。その恐れから困難な義務や義理を受け入れる。

    ・この自由奔放な幼少期と緊張と規律ばかりの青年期の大きなギャップが日本人独特の2面生を形成する元となっている。


    以上の理屈を現実に応用すると、過去の振る舞いもだが、現代日本人の振る舞いにもある一定の説明が付く。

    最後にしびれたのが表題。
    菊から制約となる針金の輪を外す
    錆に侵されやすい身内の刀を錆びつかせないよう

    作者の一番の願いが表題に現れていました。

    0
    2020年12月28日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    500P超えの大著。
    アメリカの文化人類学者ベネディクトによる『菊と刀』

    アメリカとの第二次世界大戦中に、
    敵国日本の情報収集の意を担ったこの研究は、
    表層的な日本の軍事行動ではなく、
    日本人の行動原理を深層から理解するために、日本人の文化発祥から当時に至るまでの歴史的観点で、日本人ならではの文化特性を鋭く考察した著書だ。

    この本は1996年の時点で日本語版だけで230万部を売る、1946年からのロングセラーとなっている。
    1945年第二次世界大戦終結の翌年に出版されている。

    日本人をアメリカ人の社会文化構造の価値観の中から判断するのではなく、
    日本人の社会文化構造の根底からの理解に努め、その流れや枠組みを汲み取り対象を見ようとしており、だからこそのアメリカとの違い、日本人であるからこその様々な特徴が浮き彫りになって見えてくる。

    日本人とはこうゆうものなのか、逆に日本人が日本人を理解するような、非常に腑に落ちる感覚になる。


    秩序と階層的な上下関係を重んじる日本人。
    自由と平等を重んじるアメリカ人。

    ジョン・ロックの『市民政府論』などに見える「自由」、「平等」の自由主義や民主主義的なバックボーンをもつアメリカとは、日本は背景が違うのだ。



    戦後70年以上たつ今観るからこそ、
    アメリカナイズされた日本、だがアメリカナイズしきらない日本、どこに日本人本来の特性があるか。その一点が眼前に観えてくる。

    時を経ても「忠臣蔵」に対する義理を重んじる姿に感銘を受けずにはいられない。
    今もまだ日本人には「義理」の心が息づいている。


    こういった日本とアメリカの本質的な違い
    ということをテーマにおかれた主題

    アメリカ人にとっては理解不能な、一見矛盾しているように見える日本人の行動原理には、日本人には矛盾ではなくそこに秩序があり

    そういったようなことを真に理解していくには
    物事の表層的なことだけを捉えても理解は浅く、
    歴史、宗教、政治、経済などのあらゆる全人間的知識を総動員して読み抜く必要がある。

    そういった気概で向き合う価値のある骨太な良書である。

    本質を見抜くには、多角的視点は不可欠だ。

    0
    2019年01月31日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    これはもう、とんでもない研究論文である。
    読む時間が相当かかったのは、日本人たる自身や周りに垣間見える、見ようと思わないと気がつかない日本人の姿そのものが細かく描写されていて、いちいち読み込まねばならなかったからだ。
    戦後、大きく日本人の文化は変わり、アメリカ人の文化も変わって、互いに融合して重なる部分が増えたように思う。しかし、本書で指摘されている恥の文化のようなファンダメンタルな日本人は変わっていない。その事を認識すれば、日本社会のみならず、国際的な活動における指針となるだろう。

    0
    2018年09月08日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    この本は一つの文書でまとめることができる。

    「日本は恥の文化でアメリカは罪の文化である」

    これはつまり人々の善悪の判断基準がどこにあるのかということである。
    日本の文化では周囲の人々からの評価によって生じる「恥」が道徳基準となる。
    アメリカの文化ではキリスト教をベースとした唯一神への罪悪感「罪」道徳基準となる。

    こうした違いが生まれたのは拠り所とする宗教観の違いである。日本は長らく儒教をベースとした家ごとの社会を形成し、その中で父親が権力を持つという構造になっていた。その父親の面子を立てること、家名に恥じることをしないことこれが行動の指針となってる。恥というのは周りの評価があることによって生じるものである。

    一方でキリスト教には唯一絶対の神という存在を基礎として、神の教えが唯一の正しい基準であるとする。そして神との誓いを破った時に生じる罪の意識が人々の行動指針となる。罪悪感とは周囲に人がいなくても生じるものである。それは自分との問題であり、神との対話の中で生じる両親の呵責なのだ。

    この著作のすごいところは、上記の主張が豊富な事例をもとにして補強されていることである。しかも著者はこの本をまとめるために、約3ヶ月間の急ピッチで情報を集めているという点である。
    印象的だったのは、義理の論理を御恩と奉公だけでなく、不当なことをやられっぱなしにさせないという考え方に発展させている点で、日本人の恥や名誉に対する意識の高さが窺えた。

    0
    2026年04月19日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    アメリカと日本で、全然、考え方、捉え方、価値観が違う。色々な考え方がある。
    日本の新聞の人生相談で、投稿者の、妻以外の愛する人がいる人の相談に対して、バッサリ切ってた回答者を、こんな価値観はないと、バッサリ切ってた筆者。

    0
    2026年01月13日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    日本という国を見渡す力をつける読書。
    第二次世界大戦時下、アメリカの文化人類学者であるベネディクトが戦時情報局の命により書き上げた敵国日本人についての考察本。
    ①”菊”の盆栽における美的感覚
    ②”刀”をあがめ武士をうやうやしく扱う風習

    どちらも日本人だ矛盾するものでないと本書を通じて説明していく。

    執筆から時代が流れ、現在では欧米文化に浸った私にとってアメリカ人はこんな気質(罪の文化)で、日本人はこんな気質(恥の文化)のような画一的分類には少し違和感を感じた。

    しかしながら、さすが読み継がれる古典だけあって、「応分の場を占めること」や「子どもは学ぶ」の章は日本人の本質を捉えていた。

    「応分の場を占めること」日本人は(封建社会)上下関係の中での役割を厳格に定めることに慣れており、安心と平穏を保てる。洗脳教育により”すばらしい新世界”に生きる人々が頭に浮かんだ(汗

    何が凄いかって、本書は日本に来たことないベネディクトが、「源氏物語」や「忠犬ハチ公」、「坊ちゃん」、「思い出の記」などの書物から日本人をこんな人だと軍事統治資料レベルまで書き上げたことだと思う。

    恥を知れ!恥を

    「子どもは学ぶ」協調性や場の空気を読む力が高い理由は子ども時代に育てられた教育により「恥」を恐れるようになるから。

    この感覚は日本人だからこその感覚らしい?

    0
    2025年09月11日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    内容に賛否あるとは思うが、日本人論の古典であることは間違いなく、その意味で必読書である。
    文化人類学研究に必須の現地調査が不可能かつ短期間で報告をまとめないといけない状況下で、日系移民への聞き取りと文献調査を基によくこれだけの分析ができたものである。
    日本は恥の文化である、とはよく言われることであるが、その前に「恩」の観念とそこから生まれる債務の意識(孝、忠、義務、義理)の存在の重要性を説くのが興味深い。

    0
    2025年09月02日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    アメリカ人の文化人類学者であるベネディクトが日本人の特性・特徴を研究して著した本。

    本著の起因は1945年、太平洋戦争終結後にアメリカ軍が日本を統治するにあたって分析を試みた際、ベネディクトに鉢が回ったことにある。
    アメリカ人からすれば当時の日本人は不可解な行動を取る国民であった。
    日本人は、攻撃的であるかと思えば、一面では温和であり、軍事を優先する一方で、美も追求する。このような二面性が彼らには理解できなかった。

    ベネディクトは、アメリカ人には理解できないこのような不可解さも日本人なりの価値観や論理に基づいた相互に有機的な関係であると考えた。
    そこで、日本人捕虜の尋問録、日本の映画、新聞、小説などから分析を行い、日本人の不可解さを説明する幾つかの鍵を見つけた。

    それが、「応分の場」「報恩」「義理」「特目」「名」である。
    つまり、己の分を知り、自身を抑制することで慎重にこれを弁える。自分が受けた恩には何があっても報いる。受けた義理は、たとえそれが不本意なものであったとしても、必ず返す。自分の評判を輝かしいものにしておくことをなによりも尊び、名誉を回復するためなら誰かを殺すことも自らの命を差し出すことも辞さない。
    ベネディクトは、これらの性質を持つのが日本人だとする。

    またベネディクトは、日本人に二面性をもたらすのは幼少期における教育の極端なまでの甘さであるとする。日本人の子どもは幼少期、欧米の子どもと比較して遥かな自由を認められる。
    しかし、10歳頃になるまでに躾の一環として「コミュニティから仲間外れにされる恐怖」やそれに付随する恥や嘲笑を与えられるため、日本人は壮年期には自分の衝動を抑えることが常となってしまう。
    それでも、時折、自由奔放の身であった幼少期の記憶がフラッシュバックする。これが日本人の二面性として表出するというのだ。

    本書は80年も前に発表された本だが、深く西洋化された現在の日本にも通ずる内容だと感じる。それほど日本人の本質の部分を的確に捉えている。

    高度成長期の日本は敗戦後の荒野から、先を行く欧米諸国にキャッチアップするだけで成長が約束されていた。しかし、それに追いついてしまってバブルが崩壊し、日本経済は底を打った。そしてそこから30年間、遂に浮上することなく今日に至る。

    日本経済の復活のためには、官民学のあらゆる領域において抜本的な改革が必要である。経営学のトレンドを追うことや細かな経済施策を考えるだけではなく、より根本的で徹底的な革新が必要だ。
    そしてその革新の準備のために、今一度日本人の特徴・資質を見つめ直すべきだと思う。本書はその一助となる古典だ。

    0
    2023年09月30日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    米国の目から日本の心理を考察した本。日本人がどう見えていたか、どうだったかに関する考察は非常に興味深い

    0
    2023年08月07日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    途中で飽きてしまい、最後まで読んでいないのですが笑
    戦時中の雰囲気を感じつつ、現地調査ができない中でのベネディクトの鋭い考察には感心した。
    戦後から半世紀以上が経って日本人の行動パターンも若者を中心に変化しており(ジェネレーションシフトというやつ?)、私もその世代の一人なので共感できないところも多々。しかし高齢者率が高いことを考えればこの本で述べられている日本の行動パターンを理解するのには意義がある。

    日本人は法律や制度、役割を設けて過剰に環境面の秩序を保とうとする。"過剰に"、"環境面の"というのが日本独自のポイントだと思う。秩序を保とうとするのは、どこのどの程度かに差はあれど生存欲求をもつ人類共通のものである。

    まず、なぜ日本人は"環境"の秩序なのかというと日本人の世界の認識が、環境→主体だからだ。言語の構造と世界の見方には深い関係性があって日本語は英語と違って周囲から中心に向かう言語だということを最近知り、このように思った。ここらへんは今後学んでいきたいところだが、日本人は主体よりも先に環境を捉えるのだろう。

    そしてその環境だけを見つめていると、誰もコントロールできない創造と破壊の世界(無常観)であることに気づく。その流れに身を任せられる勇気があればいいものの、大抵は個を失ってしまうというのではないかと危機感が芽生える。だから自分という存在を見失わないような法律、制度、役割を欲するのである。

    運が悪いことに法律や制度というのは権力と相性が良く、歴史上のトップは日本人らしさを悪用して不安を煽り"過剰"なまでにはってしまったのだろう。

    環境面の秩序を重んじる日本人らしさはらしさでいい。でもそれが自分や誰かを傷つけるほど過剰なものにならなってはならない。遠くの誰か見えないなにかではなく、目の前の自分と他人に素直でありたい。これからは東洋と西洋の行動パターンをバランスよく取り入れていくことが大事である。

    0
    2022年11月11日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    1ヶ月かけて読み終わった!
    今まで疑問に思ってた自国の文化について分析されていて、また理解が深まった。大学の時に文化人類学の授業で読んだんやけどなー
    一部しか記憶になかった

    日本に興味のある外国人は読むべき、もちろん日本人も

    0
    2022年08月19日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    難しかったー。
    でも面白かった。

    簡単に説明するならば。
    第二次世界大戦の折のアメリカ。
    「日本人、不可解すぎるよ」
    攻撃的なのに温和。
    思い上がりつつ礼儀正しい。
    頑固さと柔軟さを兼ね備え。
    従順でありながらぞんざいに扱われると怒る。
    節操あると思いきや二心もある。
    勇敢でもあり小心でもあり。
    保守的であると同時に新しいものを歓迎する。
    他者の目線を気にし見られていなくても気にし。
    上からの規律を守るが上に反抗的な態度もとる。
    竹槍で戦闘機は落ちないよ。
    ラジオ体操で空腹はおさまらないよ。
    冬場の乾布摩擦や滝行、何?
    寝ずの行軍練習で極限に慣れる、なんてやめとけ。
    とまあ、矛盾しすぎて次の行動が読めず、
    「この民族滅ぼすしかないんじゃね?」
    日本人を知るための研究レポートに加筆修正を加えたのが本書です。

    面白かった考え方。
    「恩」について。
    受けた分はきっちり返さなければならない、まるで借金のようなもの。日本人は「恥」を以って、返済を強要されている。「名前」「名誉」を汚すことのないよう、他者からの評価、つまり自分に向けられる目線を気にして生きている。
    「そんなことしてたら人に笑われるよ」
    と小さい頃からしつけられる。
    もし「名」が汚されたときには「復讐」として人に返すことを好む。侮辱には報復を。しかし仕返しが叶わなければ、憎悪は自分自身に向かっていく。
    「やられたらやり返す…」
    って現代でもやってますもんね。
    忠臣蔵のときからそれは変わらん、と。
    そして、人からの目線が気にならない人間を「悟った!」と崇め、皆鍛錬を積んで目指す。
    無我の境地。ゾーン。邪魔をするなら仏でも倒す。
    日本人にとっての修行はそんな感じ。
    「恥」から逃れた生き方ができるのが、達人。
    わがままに過ごせた幼児期に帰る、とも言う。
    それこそが日本人の二面性を生むらしい。
    大胆不敵な子どもだった自己。
    慎重に「恥」に気を配る、自重する大人の自己。
    菊を愛でる美的感覚を持ちながら。
    武士のように刀を振るうのを厭わない。

    日本人の国民性を浮き彫りにした著作として、ロングセラーになる理由がわかりました。


    0
    2021年09月30日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    これ著者女性だったんだ。知らなかった。
    太平洋戦争前後の日本人的価値観をアメリカ人文化人類学者の視点から紐解いた本。

    アメリカ人との対比でさらに理解が深まる。そして70年以上経った今も日本人に根付いている価値観ばかりで面白い。恥を重んじる文化とか特にそう。夏目漱石の小説から分析したくだり超面白かった。奢ってもらった友人に馬鹿にされてることを知って、貸しを作っていることに屈辱を感じ、代金分を投げ返した話。確かに未だに日常で目にするわ〜、絶対につまらない貸しを作りたくない人いる〜。格下だと思っている相手だと特に。かたじけのうございまする(笑)だわ。

    読んで良かった。誰かも言ってたけど、フィールドワークしないでここまで日本人という独特な人種を分析できたのスゴい。

    0
    2021年05月17日
  • 菊と刀

    Posted by ブクログ

    日本人としてはごく当たり前のことではあるのだけれど
    その指摘の鋭さに、しかもほぼ全編に渡って文献研究のみ、というところに
    ただただ感心しきりの1冊でした。

    0
    2018年10月08日