ビアスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ時代が違うのでピンとこないもの、皮肉といえば皮肉だけど当たり前すぎてさほど面白くないものが結構多く、意味がわかってからするめのように面白く感じるものも少し、声を出してふふっとなるのは3割くらいかな。
本書によると私は低能である笑
おんな、口軽なこと、敵意、などの項目では女性への偏見たっぷりで女の私からしたら苛つく内容だった。対して、男性について語る時は自虐ネタなので差を感じる。まぁ著者が自由に語る本なのだから仕方ないが。
単体の本として読むというより、創作のネタ帳として使えそうだ。
悪党
市場へ出す箱づめのいちごと同じで、人目を引くように並べ立てたもろもろの素質を、つまり、上等な奴が一番上 -
Posted by ブクログ
「悪魔の辞典」で有名なビアスの短編集。
小説は初めてと思いながら読み始めたが、冒頭の表題作「アウルクリーク橋の出来事」は出色の出来だけあって、何かの短篇集で読んだことがあった。いわゆる「走馬灯オチ」だが、(再読なのに)最後の一文を読むまでそれと気付かせない(思い出させない)自然な筆致だった。
もうひとつの表題作「豹の眼」と、「良心の問題」も印象深い作品だ。
後者は、見張り中に居眠りした兵を、捕虜が脱走せずに見張り交代時に起こしてあげた逸話の後日談。軍律と良心の両方に忠実であろうとするとこの結末がしかないのかもしれないが、何とも後味が悪い。かといって処刑だけで終わるともっと後味が悪い。う〜ん -
Posted by ブクログ
ネタバレ・右足の中指
結末と題名がリンクする。幽霊が復讐する。
・宿なしの幼子
疫病により家族をなくした子供が遠くの施設に引き取られる。しかし、何かに導かれるようにして放浪を続け、母親の墓の上で息絶えていた。
・月あかりの道
一連の出来事を三人の視点から順に語った小説。息子、父親、母親の順だが、最後の母親は死んだあとの幽霊として語り手となる。幽霊とはいえすべてを承知しているわけではなく、自分の見たものしか知り得ない。幽霊である母親の語りによって、息子と父親の謎は解けるが、結末まで言ってもひとつの謎が残る。父親の前に家に入ったのは何者だったのか?
・壁のかなた
O・ヘンリの最後の一葉の分岐を間違え