安岡治子のレビュー一覧
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『白夜』
不幸比べから始まり、どっちなのよ⁈という流れになり、やっぱりそっち行くんかよ!という結末。
ナースチェンカは、白痴のナスターシャのような、どっちやねん女だった。
『キリストのヨールカ祭りに召された少年』
かなり短いストーリー。号泣した。貧しく、母親がいなくなり、少年もまた孤独死。死んで母...続きを読むPosted by ブクログ -
どんなに辛いときでも、声を掛け合える人がいると頑張れるよね。落ち込んでるときには遠慮して人と距離をおきがちな自分にとっては羨ましい限り。手紙でなら、暗い姿を見せずにすむし、距離感もはかりやすいかもしれないな。Posted by ブクログ
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ドストエフスキーは「罪と罰」は小学生の頃、所謂子供向けダイジェスト版で読んだ。「白痴」は高校生の時分に父親の本棚の文学全集から引っ張り出して読んだ。辻原登さんの「東京大学で世界文学を学ぶ」で「白痴」を恐ろしい小説と取り上げていたので40年振りに読もうと思い、反射的に本屋で手に取った。
読み始めて、...続きを読むPosted by ブクログ -
健気、ここにいます。
「白夜」の主人公みたいな人を健気というのではないでしょうか。
解説で訳者の方が述べているように、この作品たちは、(ドストエフスキーらしい)重苦しく、暗い印象より白夜という言葉から連想されるような薄明るい光に照らされている印象です。(決して春の昼間の陽射しのようではないけれど。...続きを読むPosted by ブクログ -
自意識だけは人一倍強く、プライド故に幸福に近づくことのできなかった非リア男の独白。150年近く前の話だが、古さは感じない。今ならこの男は派遣社員で、地下室はインターネット、手記は某巨大掲示板での自分語りにでもなるのだろう。自分の中にも似たような部分を発見し、苦々しい気持ちで読みきった。Posted by ブクログ