ケネス・S・ロゴフのレビュー一覧

  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    ネタバレ

    国家は破綻する 金融危機の800年 2011
    2011年3月7日第1版第1刷発行
    カーメン M ラインハート (著), ケネス S ロゴフ (著)
    村井章子(むらいあきこ)訳

    2011年3月の出版なので丁度、
    東日本大震災の時期になる。
    当時は緊急事態だった。
    そのせいで平時なら話題になるものが埋もれている。
    有名人の死亡もそうだし、コンマリのヒットもそうだ。
    本書も本来なら当時もっと話題になっておかしくない本なのだが、やむを得ない。

    本書には索引があり、それだけでも力を入れて作った本であることがわかる。
    野口悠紀雄氏によれば、米英のまともな専門書には索引があるのだという。
    索引をつけるの

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    2022年02月14日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    インフレ、デフォルト、銀行危機など、様々な経済的な危機について近代-現代にかけての非常に大規模なデータ収集を行った上で、「危機は繰り返す」ということを実証しようと試みる壮大な本です。
    現代日本の積み上げられた国債に対して「日本の環境は特別だから大丈夫」という声が方々から聞こえてくる今だからこそ、読むべき本だとおもいました。
    これほどの大量のデータを収集するために、著者は人生のどれほどの時間をかけたのだろう、このような研究をできる人にはただただ脱帽です。

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    2020年03月05日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    ここ150年ぐらいの世界各国の金融危機をデータで俯瞰する内容。いつの時代も今回は違う、破綻しないと言われ続けているのね、と何度も頷ける。911前後はよくNBCの投資番組を見ていたので、グリーンスパン発言はよく覚えている。

     日経書評には一般向けと書いてあったけど、半分がデータ集なので完全に学術書の部類だと思う。実際届いた時、このボリュームにはびっくりした。でも、10、11章あたりは週刊ポストか現代かと思うような書きぶりでかなり楽しめた。金融本にしては翻訳もうまい。

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    2019年05月05日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    原文の題名は「今回は違う」であり筆者のデーターは今回も違わなかったことを証明するのみ。
    金融危機のパターンは金融規制緩和と資本流入から過剰投資。住宅価格の急騰の後の急落が銀行危機の前触れとして非常に相関性が高い。

    日本の借金は対内債務なのでデフォルトはしないとの説を唱える人がいるが、本書を読む限りいつか実質的なデフォルト(例えば高インフレによる債務の希薄化)が来ると覚悟すべきなんだろう。早くローンを返さねば・・・

    中国も地方政府がインフラ整備と不動産販売をセットで行い投機資金が流れ込んで高騰。地方債務の担保が不動産なので住宅価格が下がると地方銀行はかなりヤバい。最後は国が助けるんでしょうが

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    2013年02月20日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    過去に起きた国家的な債務危機、金融危機を、1800年以降を中心に(古いところでは1400年代も含めて)長期的な視点でデータを蒐集して研究した大変な労作である。今後は、この本に出ていることは経済・金融関係者にとって当然の共有知識として持っておきたい。ロゴフは"Foundations of international macroeconomics"という優れた国際マクロ経済学の本も書いている。しかしこの本では経済モデルは出てこなくて、データに全てを語らせるというスタイルが貫かれている。588ページの本であるが、本文は414ページまでで、残りは参考資料である。
    この本を読めば、

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    2012年01月22日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    投資家・政策当局者の必読書。

    個人的に本書は金融危機の前兆、影響、対策のヒントを知る上での重要な分析ツールになる。

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    2013年03月01日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    この本はすごい。日本は国債がほとんど国内で所有されているから破綻しない、などという馬鹿げた論理が何の証拠もないことを教えてくれる。

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    2011年11月10日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    膨大なデータから世の中の真理を見抜くという点で、トマ・ピケティの『21世紀の資本』を彷彿とさせる。見抜いたのは何か。国家の会計における内在的論理、平たく言えば、金の貸し借りに関する挙動。

    日本は長い歴史の中で、唯一対外債務デフォルトを1942年起こした。戦後インフレの際には、日本のインフレ率は最高で568%に達した、という事実がある。ソブリンデフォルトとは、政府が対外債務、国内債務またはその両方の返済を怠ることだが、借金を踏み倒すとどうなるのか。

    信用がなくなる。つまり、国際資本市場にアクセスでき難くなる。資本市場にアクセスできれば、自国の農業生産が不作の年に外国から調達することができるし

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    2024年01月25日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    金融危機による国家デフォルトにフォーカスしている。
    公的債務増加、金利上昇、インフレなど、現在の経済が示しているいくつかは、深刻な金融危機が始まるサインと言えそう。一方で、金融危機の増幅装置としての銀行危機はまだ始まっていない(発覚していない)。これが表に出てくるかどうか、報道を見ていきたい。直近だと、20221027 スイスの銀行クレディ・スイスグループが、証券化商品グループの大部分をアポログローバルマネジメントなどに売却すると発表。7-9月で6000億円赤字。10-12月も赤字予想。

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    2022年10月27日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    なんだかえらくタイムリーな一冊 w
    原題は「This time is different」、今回はちゃうちゃう、大丈夫!と言いながら波に消えていった英霊達に捧ぐ、実に趣深い一言(-_-)

    ここ800年間の金融危機を分析した本。で、最近は先進国のデフォルトは少なくなってきたけど、銀行危機は昔から相変わらず。ましてや資金の流入で加熱した相場の軟着陸に成功した例はナッシング。昔から多少は進化してるのか、歴史は繰り返すなのか、うーん(・ε・)?

    EU、アメリカ、遅れて日本がお金をジャブジャブにしたとこに、中国からキナ臭い香り。。。これからどうなるかなんてサッパリ分からへんけど、祭りはいつか終わるっ

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    2013年06月01日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    60ヵ国以上、100年分以上のデータを集めた労力と根気に驚く。おかげで過去と現在の傾向の一致がグラフでよくわかる。
    一家に一冊置いておいて、辞書的に使いたい。

    銀行危機と通貨危機の先行指標まで言及しているのがよい。住宅価格は注意して見ておこう。

    銀行危機後の、住宅価格下落と失業率悪化の期間、日本だけ突出して長い。原因はなんだろう。

    国債を国内で消化しているうちは、デフォルトは起こらないように読めた。金融緩和から銀行危機へ進んでいくと危険。

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    2012年11月19日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    ロゴフとラインハートによる大著。巻末に膨大なデータも載っており、それを除いても400ページ超、全部で600ページ近い、読み応えのある本である。それでも表・グラフが頻繁に登場し、読み進めやすい。

    国家はどれほど頻繁に破産するのか、銀行危機の国内総生産(GDP)への影響はどのぐらい続くのかなどについて、データを駆使しながら論じている。

    「今回は違う」という人々の慢心が金融危機を引き起こすと結論づける。行動経済学でも人々の心理が経済に及ぼす影響は馬鹿にならないことを説いている。

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    2012年06月24日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    豊富なデータを元に『国家のデフォルト』はよく起こることだと説明する。そして人は『今回は今までのパターンと違う』と考える癖があり、恐慌のサインを見逃す。しばらくすると、たびたび国家が破綻するという事実を人々は忘れる。

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    2012年04月06日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    厚い本。枕にできそうな程。

    しかし、その内容は充実しており、大丈夫と思われている危機は実は何度も繰り返されているものであるという事実を大量のデータで証明している。

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    2012年02月20日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    金融危機の歴史を豊富なデータで説明している。金融危機のデータ量ではこれ以上の本はないと思う。
    但し、データを淡々と説明している部分が多く、理解するのは決して易しくない。金融危機の原因や現象、危機を回避するために政府、企業、個人はどうすべきかが整理して記載されていなかったのは残念。
    でも、国家破綻の歴史を学ぶには適した本だと思う。

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    2012年01月15日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    巷間話題の書。

    もとは学術論文なので、本として読みやすいとは言いがたいです。データ集計をして終わりの章などもあり、これだけで何かが分かりやすく頭に入るという類の本ではないような気がします。

    過去のデータを検証したところ、資産バブルと借り入れの増大がデフォルト及び金融危機の前兆となる傾向が観察された、そのたびに「今回は違う」といわれるが、そんなことはない。というのが本書の要点。だと思います。たぶん。

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    2012年01月03日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    歴史は繰り返す。未曾有の金融危機もありふれた事象にすぎない。丹念にデータを収集して、まとめ上げた労作。もっとシンプルに考えれば経済は見えてくるのでは。アメリカもフランスも日本もどこもおかしい。人は傲慢になりすぎているのだは。

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    2011年09月04日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    歴史的には国家のデフォルトは決して珍しいことでは無く、日本(1945年)もアメリカも欧州諸国も、例外なく経験している。
    また新興国を中心に債務比率(対GDP比)がそれほど高くない段階でも起こっており、破綻を起こした方が損得勘定的に得すると考えた場合に国家としてデフォルトを起こすインセンティブが生まれる。
    一度信用不安が起こると加速度的に危機は増幅する。
    日本は今どの局面か。正直ルビコンはすでに超えているように感じる。

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    2025年07月19日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    壮大な財政史!800年分調べるって、ロゴフさんはスゴイ!
    米国の利上げ、トルコの意味不明な利下げ、中国のロックダウンと経済指標の信憑性のなさ、日本のMMT並みのバラマキ日銀緩和、、、
    それぞれが絡み合って大変なことに!なんて考えていたが、過去100年だけでもこれだけの国が破綻していて、、、、悩んでいる自分が情けなくなるくらいの歴史的真実。。圧倒された

    今回は違う!は間違っている。コロナ、ウクライナ紛争、グリーンウォッシングにからむインフレは、甘く見てはいけない。
    黒田日銀の出口には、相当に警戒して臨まないと、ヤられるかも?と、改めて再認識した。

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    2022年06月05日
  • 国家は破綻する―金融危機の800年

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    第1部 金融危機とは何か
    第2部 公的対外債務危機
    第3部 国内債務とデフォルトの忘れられた歴史
    第4部 銀行危機、インフレ、通貨暴落
    第5部 サブプライム問題と第二次大収縮
    第6部 過去から何を学んだか

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    2018年11月27日