ケネス・S・ロゴフのレビュー一覧

  • 現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
    かなり分厚い本だが、とても興味深いテーマを掘り下げているので、難なく読めた。

    収入が全て丸裸のサラリーマンにとっては、レスキャッシュで収税額が増えるのは喜ばしいこと。
    地下経済は麻薬を取り扱うギャング、ヤクザだけの話ではなく、、、宗教団体、政治家だって使っていると思われ、、、

    賄賂がなくなれば、...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    国家は破綻する 金融危機の800年 2011
    2011年3月7日第1版第1刷発行
    カーメン M ラインハート (著), ケネス S ロゴフ (著)
    村井章子(むらいあきこ)訳

    2011年3月の出版なので丁度、
    東日本大震災の時期になる。
    当時は緊急事態だった。
    そのせいで平時なら話題になるものが埋...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    インフレ、デフォルト、銀行危機など、様々な経済的な危機について近代-現代にかけての非常に大規模なデータ収集を行った上で、「危機は繰り返す」ということを実証しようと試みる壮大な本です。
    現代日本の積み上げられた国債に対して「日本の環境は特別だから大丈夫」という声が方々から聞こえてくる今だからこそ、読む...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    ここ150年ぐらいの世界各国の金融危機をデータで俯瞰する内容。いつの時代も今回は違う、破綻しないと言われ続けているのね、と何度も頷ける。911前後はよくNBCの投資番組を見ていたので、グリーンスパン発言はよく覚えている。

     日経書評には一般向けと書いてあったけど、半分がデータ集なので完全に学術書の...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    原文の題名は「今回は違う」であり筆者のデーターは今回も違わなかったことを証明するのみ。
    金融危機のパターンは金融規制緩和と資本流入から過剰投資。住宅価格の急騰の後の急落が銀行危機の前触れとして非常に相関性が高い。

    日本の借金は対内債務なのでデフォルトはしないとの説を唱える人がいるが、本書を読む限り...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    過去に起きた国家的な債務危機、金融危機を、1800年以降を中心に(古いところでは1400年代も含めて)長期的な視点でデータを蒐集して研究した大変な労作である。今後は、この本に出ていることは経済・金融関係者にとって当然の共有知識として持っておきたい。ロゴフは"Foundations of intern...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    投資家・政策当局者の必読書。

    個人的に本書は金融危機の前兆、影響、対策のヒントを知る上での重要な分析ツールになる。
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    この本はすごい。日本は国債がほとんど国内で所有されているから破綻しない、などという馬鹿げた論理が何の証拠もないことを教えてくれる。
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    膨大なデータから世の中の真理を見抜くという点で、トマ・ピケティの『21世紀の資本』を彷彿とさせる。見抜いたのは何か。国家の会計における内在的論理、平たく言えば、金の貸し借りに関する挙動。

    日本は長い歴史の中で、唯一対外債務デフォルトを1942年起こした。戦後インフレの際には、日本のインフレ率は最高...続きを読む
  • 現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
    表紙を見て面白そう、というだけで購入しましたが、正直本の意図を読み間違えて購入していました。タイトルが「現金の呪い」ということで、てっきりロゴフ氏が電子通貨、ビットコイン系統の話をするのかと思いましたが(それはそれで非常に興味深いのですが)、そうではなく、副題にもあるように「紙幣をいつ廃止するか?」...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    金融危機による国家デフォルトにフォーカスしている。
    公的債務増加、金利上昇、インフレなど、現在の経済が示しているいくつかは、深刻な金融危機が始まるサインと言えそう。一方で、金融危機の増幅装置としての銀行危機はまだ始まっていない(発覚していない)。これが表に出てくるかどうか、報道を見ていきたい。直近だ...続きを読む
  • 現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
    高額紙幣の段階的廃止を主張し、そのメリットについて書かれた本。地下経済の規模推定などは特に興味を惹かれた。
  • 現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
     ハーバード大教授である筆者が本書で説くのは、高額紙幣の廃止によるレスキャッシュ社会への段階的な移行である。
     高額紙幣は、発行量から計算すると流通量は少ない。地下経済で使われていると言う。通常生活では、高額紙幣はなくてもカードなりモバイル決済なり代替手段は今は多くあって困ることはない。また、マイナ...続きを読む
  • 現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
    シンガポール駐在時に「1万ドル(≒80万円)札」があると聞いて、地元の店やタクシーでは100ドル札はおろか50ドル札でも嫌がられる場合があるのに、どんな「経済合理性」でそんな高額紙幣が存続してるのだろう?と疑問でした。
    この本によれば、日本の通貨流通高の90%が1万円札、アメリカでは80%が100ド...続きを読む
  • 現金の呪い――紙幣をいつ廃止するか?
    現金にまつわる貨幣論と金融政策についての意欲的提言がされている本です。

    現代先進国における現金の表立った使用率が低く、現金の存在が脱税・犯罪といった地下経済(政府が了知できない範囲の経済)温床となっていることを指摘し、税捕捉や公安の向上のために高額紙幣を撤廃する「レスキャッシュ」(現金を完全に無く...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    なんだかえらくタイムリーな一冊 w
    原題は「This time is different」、今回はちゃうちゃう、大丈夫!と言いながら波に消えていった英霊達に捧ぐ、実に趣深い一言(-_-)

    ここ800年間の金融危機を分析した本。で、最近は先進国のデフォルトは少なくなってきたけど、銀行危機は昔から相変...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    60ヵ国以上、100年分以上のデータを集めた労力と根気に驚く。おかげで過去と現在の傾向の一致がグラフでよくわかる。
    一家に一冊置いておいて、辞書的に使いたい。

    銀行危機と通貨危機の先行指標まで言及しているのがよい。住宅価格は注意して見ておこう。

    銀行危機後の、住宅価格下落と失業率悪化の期間、日本...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    ロゴフとラインハートによる大著。巻末に膨大なデータも載っており、それを除いても400ページ超、全部で600ページ近い、読み応えのある本である。それでも表・グラフが頻繁に登場し、読み進めやすい。

    国家はどれほど頻繁に破産するのか、銀行危機の国内総生産(GDP)への影響はどのぐらい続くのかなどについて...続きを読む
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    豊富なデータを元に『国家のデフォルト』はよく起こることだと説明する。そして人は『今回は今までのパターンと違う』と考える癖があり、恐慌のサインを見逃す。しばらくすると、たびたび国家が破綻するという事実を人々は忘れる。
  • 国家は破綻する―金融危機の800年
    厚い本。枕にできそうな程。

    しかし、その内容は充実しており、大丈夫と思われている危機は実は何度も繰り返されているものであるという事実を大量のデータで証明している。