唐辺葉介のレビュー一覧

  • 電気サーカス

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    唐辺葉介名義の中ではいちばん好み。
    文章のキレ味は当然として、テキストサイト全盛時代のアングラ感も良い。

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    2025年01月13日
  • つめたいオゾン

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    最後まで一気に読んでしまった。
    やはり文章がうまい。
    ただ、少女の境遇は、つらすぎてページを飛ばしてしまった。

    カズオ・イシグロ的感性というか、あらゆる人間集団の思想信条類形から離れた、個人の悲喜劇を、でも個人の力ではどうしようもない大きな力で握りつぶされる、そういう人間を描いている作品を、自分はこの頃多く見るようになった気がする。

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    2016年05月05日
  • つめたいオゾン

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    絶望感が溢れる物語がわりとすき、あんな絶望が身体中に染み渡ってる感じがとても心地よい。最後はHEだろうかBEだろうか,うまく収めるのならそれはそれで別に構わない。唐辺さんの小説は初めてだが,プロローグだけで一気に読み終わりたくなった。読み易くて、展開も穏やかで、意識と身体の存在意義も見事で、それにタイトルの表現もすごく気になって、全体的グレーっぽいの魔性が漂っていた。エンディングは正直に虚しいが,甘さをかけた”前触れ”に緩和されたように、無限ループこそが真の永久・真の誕生の上辺の考えに陥るのも悪くはない。

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    2015年05月14日
  • 電気サーカス

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    とにかく退廃的。前向きになりたい時には読んじゃいけない本の代表格。

    だけど、とにかく引き込まれる、そんな小説です。
    共依存で薬物依存、お先真っ暗としか言いようのないモラトリアム期間を過ごす主人公の心情に大いに共感しながら、適度な間隔保って読みましょう。

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    2013年11月27日
  • 電気サーカス

    匿名

    購入済み

    エッジーな世界観の小説で、非常におもしろく読みました。スタイリッシュな文体で、ストーリーも目が離せませんでした。

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    2023年06月05日
  • 電気サーカス

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    切ない。
    つらい。
    どん底まで落ちていく感じがずっしりきた。
    一歩間違えたら自分もこうなってしまうかもしれないという怖さ。
    中盤ぐらいからどんどんひきこまれた。
    ギークハウス をみても思ったけどシェアハウス自体は楽しそう。
    一生独身だったらシェアハウスで老後過ごしたい。

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    2019年11月05日
  • 電気サーカス

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    中毒的な莫大な心理描写 病態 退廃 絶望 空虚 依存 怠惰 が脳内に無限膨張し ゲシュタルト崩壊し 最期は最高の虚無感に帰還する

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    2015年09月04日
  • 電気サーカス

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    ネタバレ

     自分の少年時代を思い起こさせる少女と出会って、何とかしてあげたくて、入れ込みすぎて、結局お互いズブズブに溺れていく、ただそれだけの話。それだけなのに、なぜか厚い。どうしようもない日々の生活と自分の内面をつらつらと書き連ね、埋め立てていく。

     酒と薬物に逃避して、身体を壊して、そこそこ仕事は出来ても自分で自分を駄目にしていく。それでも彼女には何とか真っ当な人生をと願うこの的外れ感。
     
     思春期とはいえ問題児すぎる真赤に振り回されても、決して責めない、他でもない自分の責任としてあっさりと受け入れられてしまう主人公の在り方に何故だか心打たれてしまった。

    道化た享楽のツケを払い、そうしてまた、

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    2015年02月23日
  • 電気サーカス

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    大した展開があるわけでもなく半分くらいまで退屈しながら読んでいたのに、いつの間にか主人公に感情移入してぬるま湯気分に浸りながら読んでた。

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    2014年02月08日
  • 電気サーカス

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    Twitterのフォロワーにすすめてもらって。
    まだ今のようなSMSでつながるのではなく、テキストサイトというシンプルな日記を通じてネットの友人と知り合っていた時代。パソコンの使い方すらほとんど浸透していない社会で、人付き合いの苦手なもの同士が身を寄せ合うネットの世界での絆は、もしかしたら今よりよっぽど強固だったのかもしれない。
    土地持ちの母親がいる主人公・水屋口は、家業の居酒屋を畳んでからというもの、ぬるいカラオケのバイトに出勤するだけの無為の日々を送っている。
    ひょんなことからテキストサイトの仲間を集めて花園シャトーというシェアハウスをつくることとなり、さらにカラオケバイトも辞めてしまい、

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    2020年05月09日
  • つめたいオゾン

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    主人公たちがかかる奇病の作りこまれた設定と丁寧な症状描写は面白かったのだが、不幸設定がちょっと過剰かな。
    絶妙な寂寥感と余韻あふれる終盤はこの作者らしい。

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    2016年02月03日
  • 電気サーカス

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    ネタバレ

    PCをマイコンピューターと呼んでいた時代から触れてきて、この小説のダイアルアップ回線時代、テキストサイトなども懐かしく思いつつ読んだ。
    が、その当時のネット利用者がみんなこんな怠惰な生活を送っていたわけではない。
    社会に不適合とも言える青年と彼の周りの人々の退廃的な日常がただつらつらと綴られている。得るものはないが、興味深く読めた。
    あ、得るものは、自分はまともな人生を送ってこれたなとういう優越感だろうか。

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    2013年12月23日