福井憲彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現代社会を理解する上で、近代ヨーロッパ史に関する厚みのある知識は必要不可欠であろう。というわけでこんな本を買ってみた。「世界を変えた19世紀」とは銘打っているが、ポルトガルのアジア交易から第一次世界大戦まで、扱う時代は幅広く、レコンキスタを起点とするヨーロッパの膨張から、第一次世界大戦によるヨーロッパの疲弊までが対象となる。語り口はややイデオロギッシュというか、今の価値観で帝国主義を断罪するようなところがある。それはそれで一つの歴史観ではあろうし、そういった歴史観をもとに本が書かれることを否定するわけではない。しかしながら、そういう視点とは別に、帝国主義を生んだヨーロッパの内在論理の変遷を追いかけないことには、「歴史」を学んだことにはならないのではないかと、個人的にはそう思う。ともかく、非常に教科書的な内容の本でした。知識に厚みを出すためには、この本を入り口に、もっといろんな読書経験を積み重ねる必要がありそうだ。余談だが、人口増加や産業革命に関する切り口は教科書の内容を超えており、こちらをもっと掘り下げた本が読みたくなりました。