青木玉のレビュー一覧

  • 底のない袋
    「月あかり雪あかり花あかり。あかりという言葉には、あたたかみのある人懐しさが感じられる。音で読めば雪月花。三文字寄り添うと質の異なる美しさが互いに補いあって、それ以上の美しさは考えられない風情が浮かび上がる。」やわらかだけどシャープで緊張感漲る言辞。これが隙なく並ぶ。趣があり芳香匂い立つエッセイ集。...続きを読む
  • 帰りたかった家
    露伴→文→玉と、親に認められない悲しみの日々も、玉の幸せな結婚によって解放されました。玉さんの幼い日々を知り、ますます文さんの生涯の大変さにも思いを馳せたことでした。読んで良かったです。
  • 小石川の家
    幸田露伴の孫で幸田文の娘の著者。気難しいけどどこかユーモアのある祖父との生活を想い出すエッセイ。幸田文さんのエッセイは、少し悲壮感を感じるものでしたが、こちらは大変な中にも、何か面白さを感じます。親子2代で描き出す露伴像、とても強烈でした。
  • 小石川の家
    幸田露伴は未経験なれど、幸田文は結構好きらしいから、期待度高。
    幸田文よりほんの一滴世俗的、いや二滴かな・・・?で強さのある文。
    でも、こんな風に人のお家を覗き見るのは楽しいもの。

    もうひとつ、小石川、上野、立川
    知ってる街の知っているところ知らないところ
    ふたつが重なり合って、何かが少...続きを読む
  • 小石川の家
    今年のお正月に『幸田家の人びと』という特番を観て、幸田文の娘もものを書く仕事をしているのだと知った私。露伴は読んだ事がないのですが幸田文がとても好きなので、その娘さんは一体どんなものを書くのか?と興味津々で購入したのですが、わたし的には若干期待外れでした。昭和初期生まれの方なので致し方ない部分はある...続きを読む