青木玉のレビュー一覧

  • 底のない袋

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    「月あかり雪あかり花あかり。あかりという言葉には、あたたかみのある人懐しさが感じられる。音で読めば雪月花。三文字寄り添うと質の異なる美しさが互いに補いあって、それ以上の美しさは考えられない風情が浮かび上がる。」やわらかだけどシャープで緊張感漲る言辞。これが隙なく並ぶ。趣があり芳香匂い立つエッセイ集。日本の心を日々流れる日常の中から優しく掬いあげる。ほのぼととした懐かしさにしばし浸る。

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    2014年03月23日
  • 帰りたかった家

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    露伴→文→玉と、親に認められない悲しみの日々も、玉の幸せな結婚によって解放されました。玉さんの幼い日々を知り、ますます文さんの生涯の大変さにも思いを馳せたことでした。読んで良かったです。

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    2013年09月11日
  • 小石川の家

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    幸田露伴の孫で幸田文の娘の著者。気難しいけどどこかユーモアのある祖父との生活を想い出すエッセイ。幸田文さんのエッセイは、少し悲壮感を感じるものでしたが、こちらは大変な中にも、何か面白さを感じます。親子2代で描き出す露伴像、とても強烈でした。

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    2013年09月03日
  • 小石川の家

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    幸田露伴は未経験なれど、幸田文は結構好きらしいから、期待度高。
    幸田文よりほんの一滴世俗的、いや二滴かな・・・?で強さのある文。
    でも、こんな風に人のお家を覗き見るのは楽しいもの。

    もうひとつ、小石川、上野、立川
    知ってる街の知っているところ知らないところ
    ふたつが重なり合って、何かが少し確実に滲む。

    バカな私は小さな日本家屋に引っ越したくなりました。

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    2009年10月04日
  • 小石川の家

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    今年のお正月に『幸田家の人びと』という特番を観て、幸田文の娘もものを書く仕事をしているのだと知った私。露伴は読んだ事がないのですが幸田文がとても好きなので、その娘さんは一体どんなものを書くのか?と興味津々で購入したのですが、わたし的には若干期待外れでした。昭和初期生まれの方なので致し方ない部分はあるにせよ、文章のテイストが古すぎて古すぎて(書かれたのが90年代初めとは驚き!)。テレビで観た著者の、今時の人とは思えないぐらいちょっと浮世離れした古風な言葉遣いや振る舞い、しぐさは十二分に文章にも表れていたけれど、エッセイとしては若干読みにくい部分もありました。だけど露伴の傍若無人なまでの亭主関白っ

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    2009年10月04日