中村伊知哉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本の電子書籍の市場はアメリカの市場規模の2倍あるそうだ。(2010年)
また、世界中のブログで最も多く使われている言語は日本語なんだそうだ。
これらに共通するポイントは何か?
それは「女子高生」である。
電子書籍市場の75%は漫画で、そのほとんどがBLである。
女子高生がケータイでブログを書くことも当たり前となっている。
日本のIT産業におけるキーポイントは女子高生なのだ。つかマジで凄いのな、JK!
電子書籍だけではなく、デジタルサイネージやユーストリーム、mixiのi未来像やスマートテレビなどなど
「ITを融合させて何ができるのか?」
という命題を、有識者との対談形式で幅広く書かれています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半の通信と放送の融合について、
既にライブドア事件あたりから議論しつくされている内容なので、
今更的な話題・・・・で読むのが少し苦痛。
中盤の対談式で書かれているクロストークでは
夏野剛さんや佐々木俊尚さんが登場して、俄然面白くサクサク読む。
最終章(part5)のクールジャパン。
part1-4 で問題定義を投げかけるが、
結局、日本の新ITビジネスはどうなの?
どの分野でも世界には遅れてるし、どこで勝負していいのかわからないよね。
この part5 のクールジャパンで、
マンガ、アニメ、ゲーム 等のクールジャパンコンテンツこそ、世界に立ち向かえる望みのコンテンツ。
最後が一番ワクワクしました。
前半乗り切ると、あとはサラっと読めるので、
時間ない時でも読める良本でした。 -
Posted by ブクログ
慶大中村先生の新刊なので購入。最新のIT業界の最新キーワードを包括的に取り扱い、それぞれに対して中村先生のいつものわかりやすい論調の解説に加え、中村先生のラジオ番組「This is IT」の放送内容、それぞれの回で業界の有識者を招待して対談した内容を掲載している。番組はいろいろ聞き逃したので、こういう再編は助かる。
内容は、「通信/放送の融合」「ソーシャルメディア」「サイネージとクラウド」「デジタル教科書」「クールジャパン」とここ数年中村先生を追いかけてる人はおおむね既知の内容だが、このあたりのキーワードがあやしいという人はきっかけとして触れてみるにはいい内容である。ただし包括的に書いてある分詳細までは踏み込んでおらず、この本をきっかけに興味を持ったら別の文献を読むという使い方が良いかと思う。ということで、これを一冊読めば最新動向がわかった気になれるという良書。内容を知っている人も、とりあえず一回読もう。 -
Posted by ブクログ
どこからどう感想を書いたらいいのか困る。盛りだくさんなうえに、とにかくつぎつぎと人物やキーワードが登場して、題名の通りおもちゃ箱状態。ぐっちゃぐちゃになったおもちゃ箱に手を突っ込んで、おもしろそうなものを手当たり次第引っ張りだしているようなそんな感じです。
そしてその雑多な感じは”MITメディアラボ”それ自体の性質をよく表しています。ニコラス・ネグロポンテを筆頭に、アラン・ケイ、石井裕、ジョン前田、マービン・ミンスキー……と、研究者としてもアーティストとしても思想家としてもスーパースタークラスが入り乱れて研究を進める世界の最先端。名前の通り”メディア”についての学際的な研究を行うのですが、映像がきれいになる、とかネットワークが早くなる、とかそういう現状技術の延長で考えることができない領域。「審美的価値を追及する芸術作品でも、既存の問題を解決する多恵の技術デモでもない.私たちの研究の目的は、新しいコンセプトの創出にある」(石井裕)という言葉のように、メディアやデジタルテクノロジーを通して、いままでそもそも認識されてこなかった全く新しい世界観を開拓することが、その使命なわけです。
確かに振り返ってみると、これまでのITやデジタル技術というのは、進歩とはいってもあくまでそれまでの道具の延長線上にあったように思います。つまり、身体能力の拡張。車は人の脚力を拡張する装置であり、望遠鏡は人の視力を拡張する装置であり、というように。それはどこまでいっても物事が便利になった短い時間で住むようになったというレベルにすぎない。でもそうではなくて、人の認識能力の拡張やシフトをもたらすようなテクノロジーの可能性も十分あるように思います(あるいは、同じ身体能力の拡張でも、拡張の度合いがほとんど断絶に近いレベルにまで引き上げられるのであれば、それはそれで認識をシフトしうるかもしれないけど)。
だから、このおもちゃ箱には、人の持つ世界観、人と人との関係性、経済システム、社会制度設計、文化的文脈や文法といった、世界の認識のレベルにまで踏み込んだ、メディアの可能性、テクノロジーの可能性を追及するという”未来のおもちゃ”なんだろうな、と。たぶんほとんどのおもちゃがただ飽きられて捨てられていくのだろうけれど、そのうちのいくつかはきっと未来になにか大きな変化をもたらしてくれるんじゃないかと思うと、それはとても楽しみな未来だったりします。