青木美智男のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
歌舞伎に旅にと庶民はいかに文化を楽しんだのか。
江戸の文化をひもとけば今の暮らしが見える。
歴史が未来を切り拓く。
[ 目次 ]
はじめに 江戸時代における庶民の生活文化
プロローグ 無事と士農工商の世
第1章 ねぐらから住まいへ
第2章 暮らしを潤す
第3章 学ぶ、知る
第4章 文具をつくる、文を書く
第5章 知と美を広める
第6章 食べる、着る
第7章 浮世の楽しみ
第8章 旅への誘い
エピローグ 『ごんぎつね』と環境歴史学
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 -
Posted by ブクログ
「一茶は生涯を通して、農民への畏敬、都市に暮らす裏長屋などの下層民への共感、政治や経済への強い関心を変わることなく持ち続けた社会性豊かな稀有な俳諧師であった。その俳諧師が自ら生きた文化文政期という時代をどのように見ていたのか。それを一茶の句を使って描いてみたのが本書である」(p.176)と、著者急逝のため瀬戸口龍一が代筆した「おわりに」で端的に述べられているように、一茶の文学的な研究ではなく、一茶を媒介とした18世紀後半~19世紀前半の江戸社会史である。一茶の遺した大量の句集や日記・書簡などを通して、「先進工業地帯」であった故郷信州の経済構造の変化、年季奉公による江戸と農村の間の人びとの移動
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Posted by ブクログ
全16巻の「日本の歴史」シリーズの別巻として刊行されたもの。「近世庶民文化史」という副題が付いている。戦国後期から江戸にかけての庶民の衣食住に関してある程度網羅的に概観した意欲作。帯には、「江戸の文化をひもとけば今の暮らしが見える」とあるが、近世から現代にかけての庶民史の大きなストーリーが述べられている訳はなく、分かっている限りの事実の整理に徹している印象。全体通して感じるのは、庶民の「快適さに対する欲」かな。
個別的には情報量が物足りないという部分もあった。一冊の本にまとめているというページの制約上の問題と、筆者が何度も書いているように、庶民史に関しては研究が殆ど進んでいず、不明なことが多い -
Posted by ブクログ
昨年…2013年・夏…一茶生誕250年ということで…
その故郷である長野県信濃町を旅した。
旅から戻り、立ち寄った書店で見つけたのが本書だ。
好好爺のイメージとは異なる、一茶像が描かれている。
残された句…芭蕉は976、蕪村は2918に対し、
一茶は21000と桁違いに多い。それは、句にするテーマの
広さを伺わせる…江戸に出て俳句を学び、全国を歩き、
膨大な数の読書をし、時代の趨勢にも眼をやっていた。
それに、相当なメモ魔で…50過ぎてもらった20代の奥さんと…
「夜五交」…などと書き残していてビックリ…(@_@。
本書は、これまであまり取り上げられることのなかった、
一茶の句を紹介してい