田中ひかるのレビュー一覧
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NHKの朝ドラの原案ということで読む。今のところ、朝ドラの方は見ていないが、他の方のレビューでは本とドラマでは結構違っているらしい。
小説というジャンルなのかもしれないが、わからないところを創作で補った限りなく史実に近い物語ということだ。
ドラマの関係か、二人のシングルマザーの物語、のようなあらすじが書いてあるが、あくまでタイトル通り、大関和(ちか)の伝記。
しかし、いつも感情的に行動する和に対して、冷静にそれを批判する雅(まさ)の存在は大きい。
全身全霊を傾ける看護を説く和に対し、それでは続く看護婦がいなくなると雅は諌めるのだ。
まるで、現代の働き方改革を先取りするよう。
また、雅が整えて近代的な看護制度ができていった。解説にもあるように、二人合わせて、献身と合理性を兼ね備えたナイチンゲール(ナイチンゲールは優れた統計学者でもあった)なのだった。
看護だけではなく、当時の男尊女卑の酷さにも驚いた。一夫多妻制が明治三十年頃まであったり、女だけ断髪禁止令があり、出版に携わるのも禁止、女医になるのも幾多の請願を経てやっと医学校に入れても、男子からの執拗な妨害で学業を全うすることも叶わないなど、想像以上だった。
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冲方丁最後のライトノベルと銘打って始まった「テスタメントシュピーゲル」から幾年か。原作とはいえ、再び冲方丁全開のファンタジーが読めるとは思いもいませんでした。
なんかもう、全部盛りって感じのファンタジー。主人公は女吸血鬼で婚約者を失っていて、その婚約者は大魔王の腹心で、大魔王亡き後に親友と世界の命運を賭けた戦いを繰り広げていてました、と云々カンヌン。恋人の帰りを待つ主人公が、彼の遺志を継いで戦い続けている、ということなんですが、まあ面白いです。
こういう舞台の物語が好きで育ってきたので、幾つになっても好きは好きです。
ヨーロッパの多神教と一神教の戦争みたいなことも絡んでくる世界設定で、どんだけ風呂敷広げれば気が済むの?ってぐらい盛っていると思います。
物語は始まったばかり。おバカサキュバスとかで息抜きしつつ、敵方の幹部登場させて、親玉の真意は計り知れない、という導入でした。
10代の頃にも取ったかのようなワクワク。久々に感じましたよ。 -
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ネタバレ血契のアナスタシア
絵はいい。100点ではないが、構図とかもかっこいいの多い。
内容はファンタジーの世界観の専門用語が多いが、なんとなくの理解で読み進めていいか?
アナスタシア、今婚礼の儀をすると狙われるので指輪は渡せない。
必ず帰ると約束して、しばしの別れ。ドラクレシュティと。
アナスタシア、メガネをかけ、公務員生活。
公園のトイレに豚の頭部。鉄格子の印。
ファシストの『女は働かず家にいろ』という嫌がらせ。
ローザ、夫から暴力。
ミルチャ、オッドアイ。剣でローザを操る。
ミルチャ、仲間に。
アナスタシア、ローザを、取り返しに乗り込む。
風の精の指輪で相手を吹き飛ばす。
影潜りの衣で姿を隠す。
オッドアイの男の正体、ケットシー。
灰燼の緋剣 レイヴアティンり
アナスタシア、大魔王の眷属(ヴァンパイア)。
グレンガモン。大魔王の双璧をなす臣下。
命を吹き込まれた柱、ドリス。
サキュバスのリリーニャ。
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生理用品の発展を女性の社会進出という観点で見るのがすごく面白かった。
生理は昔、どの国でも不浄や穢れとみなされていた歴史がある。
それはやはり血=死や病気(感染症)を連想するものなので、医学が発達していなかった時代を考慮すると忌むべき対象になってしまうのはしょうがないのかな、とは思う。
ただ、それによって女性に対する差別、誤った処理方法の普及、女性の働きにくさに繋がり、ナプキンがなかった時代の女性たちは本当に辛い思いをしていたんだろうと察する。
アンネナプキンの登場から、すぐに他社製品が台頭しアンネ社は吸収合併されてしまったという事実に、これが資本主義社会かと少しモヤッとしてしまった。
でも各企業が競争したからこそ、今こんなに快適なナプキンを使うことができるという恩恵もある。
アンネ社が日本における生理の恥ずべきものというイメージを払拭した功績は大きい。
今日も生理に対する女性の考え方は変わってきていると思う。
インフルエンサーがお気に入りの生理用品を紹介するのも見かけるし、生理の日をどう過ごすか女性が能動的に選択できる時代になっている。
そういう意味でまだまだ過渡期ではあるのかな。
ナプキン開発にはもちろん女性だけでなく男性も関わっているが、男性であっても誇りを持って携わってくれていたと知れて嬉しい。 -
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タブーとされがちな生理の歴史について。
太古から近代までの生理事情、月経不浄視の歴史、アンネナプキンの登場、今日の生理用品の4章立て。
どれも情報と考察盛りだくさんで読み応えがあった。
卑弥呼の時代にも紫式部の時代にもマリーアントワネットの時代にも生理はあったのよね…
その時代の史料がのこされているということが興味深い。
アンネナプキンの章が特に面白かったな。
特にマーケティング戦略。
巻末についてた広告資料集もよかった。めちゃめちゃお洒落やん。
あとやたら布ナプキン盲信勢を批判してた。いや確かにね。
やっと選べる時代になったんだから、自分がその時に使いたいと思うものを使えばよいのよ。
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月に一度、1週間程度お世話になる生理用品、ドラッグストアやスーパーの店頭には山と積まれて選び放題だけど、そうなったのはごく最近の話。半世紀ほど前までは生理は忌むべきもので人前で話すものではなく、女性はこっそり脱脂綿や紙でなんとかしていた。それをどうどうと広告にうちだし、一気にナプキンの市場を開拓したアンネ社の苦闘とその後の展開を描く。
私の感覚では「アンネ」はすでにちょっと古臭い表現だったけど、月に一度のアレを憚ることなく語れるようにしたアンネ社の功績はすばらしいし、感謝の限りである。
最後の布ナプキンについての章は必要かな?と思うけど、忌むべきものとされていた生理を普通に語り、生理用品で快適な生活を得られるようになった現在にイージーライドする「布ナプキン信者」に釘を刺すのは意義があるのかもしれない。 -
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映画「ツキイチ!生理ちゃん」の原作の漫画の中にも、本書を取り上げた作品がある。
(生理用品の社会史 タブーから一大ビジネスへ ミネルヴァ書房 2013、本書は文庫化にあたって改題、改稿)
女性にとっては毎月のことで、面倒で、辛い。
でも、メーカーは本当に苦労してブルーデイのブルーを解消しようとしている。
音が小さいパッケージ、テキスタイルメーカーやキャラクターとのコラボなど、ソフト面はもちろん、昼用、夜用だけでなく、長さ、薄さ、量によって好きなものを選べる。
おかげで、大きなポーチを持ち歩かなくても、ポケットにしまって持っていくこともできるし、長時間席を立てなくても安心だ
(でも時々自分でつけた位置が悪くて漏れることもある。
そういう時にはオーバーパンツを履けばよかったと思ってしまうが、つい買わずになんとか毎月を乗り越えてしまう)。
しかし、ずっと女性は不浄なものとして扱われてきた。第一章の経血処置の記録を見ると、まず思ったのが現代に生まれて本当に良かった、だった。
血糊でガチガチになったものを洗わなければならないなんて、なんて、辛かっただろう。
時には情けない気持ち、悲しい気持ちになることもあったのではないか。
食品加工に支障をきたすとして、パンを焼く、バターを作ることが禁じられていたり、酒造りの場では、醪の腐造の原因となるから女人禁制(説)とも言われていた。(他の説もある)
これが女=汚れ=一段低い存在となるのは想像に難くない。
月経とは、健康な女性であれば、誰しもが通る。
だからこそ、来ないことは、体の不調を知らせる大きなポイントとなる。
そしてそれがなければ未来をつなげない。
なのに、まだまだ、先進国と言われる国だって、生理は隠すべきもの、いむべきもの、ないものとされることがある。
願わくば、正しき知識を得て欲しい。
男女分けての性教育はやめて欲しい。
人前で大っぴらに話すことではないけれど、知らないことは相手を傷つけてしまう。
何より自分も傷ついてしまう。
男はこうだ、女はこうだと決めつけず、フラットに違いを理解し、寄り添える社会であって欲しいと思う。