田中ひかるのレビュー一覧

  • 明治のナイチンゲール 大関和物語
    弛まない努力、集めた取材源、多数の文献等きっと伝えたい使命感のようなものが著者の根底にあったのではないか、大関和、鈴木雅、多数の看護婦に寄り添う眼差しが優しく、何気に著者に敬服してしまう。
    看護婦の先達、先駆者として初めて知る大関和と鈴木雅、無私で弱者救済の境地で精神性に重きをおく和、経済的合理性を...続きを読む
  • 明治のナイチンゲール 大関和物語
     本書は明治期に看護婦の黎明期として活躍した大関和の伝記であり、日本の医療と看護を歴史的時代背景の中で広く捉え、看護婦養成制度の基礎などを学ぶ事ができる書籍である。明治に入って「金のために汚い仕事も厭(いと)わず、時には命まで差しだす賤業(せんぎょう)」と見下され、看病婦や莫連(ばくれん・すれっから...続きを読む
  • ××××な僕たちは。 1巻

    かわいい!面白い!

    なんやかんや仲良しで、会話のテンポが良くて面白い!
    あと成り行きとはいえ、トラウマと向き合って頑張ろうとしてるところが読んでて応援したくなる
  • 明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語
    「凄い女性」とはこんな生き方をした高橋瑞。
    破天荒の人生、「女医」として「女性」として結婚、離婚、流産、中絶、出産などを経験した経験は遂に語らなかった高橋瑞。「前例がない」として女の医学への道は皆無の時代、当時結婚した女性は「産むも地獄、産まぬも地獄」と言われ「妊婦や赤ん坊を一人でも救いたい」と女医...続きを読む
  • 生理用品の社会史
    日本を中心として月経が、生理用品が、社会的にどう扱われていたのか、どう受容されていったのかを多くのデータを基に描写した丁寧な本だと思う。
    古代日本では月経を忌む慣習はなかったなど、意外な話が出てきて面白かった。
    アンネナプキン登場からはプロジェクトX的なストーリーになっており俄然ライド感が増して楽し...続きを読む
  • 生理用品の社会史
    40年間お待たせしました!って凄いコピー。辛いこと苦しいことをこれが当然なんだ、こういうものなんだ、と受け入れてると何も発展しなくて市場はあらゆるところに隠れているのだろうな、と。常々アメリカ製の生理用品の大味っぷりに呆れ日本製品の細やかさに喜びを感じていたけれどアメリカ製品そしてスーパーでの売り方...続きを読む
  • 「オバサン」はなぜ嫌われるか
    「オバサン」はなぜ嫌われるか。過激なタイトルに惹かれて読みました。日本社会はまだまだ女性蔑視、男性優位で女性差別が残る男女平等後進国であることが思い知らされる内容。世の中の女性たちや「オバサン」たちを批判しているのではなく、むしろ応援する内容のように感じました。勇気がもらえると同時に、日本社会に根強...続きを読む
  • 生理用品の社会史
    生理用品の発展を女性の社会進出という観点で見るのがすごく面白かった。

    生理は昔、どの国でも不浄や穢れとみなされていた歴史がある。
    それはやはり血=死や病気(感染症)を連想するものなので、医学が発達していなかった時代を考慮すると忌むべき対象になってしまうのはしょうがないのかな、とは思う。
    ただ、それ...続きを読む
  • 生理用品の社会史
    生理用品の変遷と先人たちの生理対処法の歴史をたどる本。「アンネナプキン」の登場が女性の社会生活の救世主になり、現在わたしたちが快適に暮らせている所以だなと感じました。特に生理の考え方についてネパールの「チャウバディ」のように”生理中の女性は穢れているから”という不当な理由で劣悪な環境に閉じ込めていた...続きを読む
  • 生理用品の社会史


    タブーとされがちな生理の歴史について。

    太古から近代までの生理事情、月経不浄視の歴史、アンネナプキンの登場、今日の生理用品の4章立て。
    どれも情報と考察盛りだくさんで読み応えがあった。

    卑弥呼の時代にも紫式部の時代にもマリーアントワネットの時代にも生理はあったのよね…
    その時代の史料がのこさ...続きを読む
  • 明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語
    医者は男性社会。
    主人公は日本で三番目の女医さん。
    でも、外国まで行って勉強したのはこの人が最初。
    ものすごい生涯。
  • 月経と犯罪
     月経と犯罪。タイトルのとおり、過去に女性が犯罪を犯す際に月経が関係するのでは?という風に見られていたというまとめ。その当時の論調にびびる。
     野蛮な時代もあったものだ、と思うけれど、おそらく未来から見れば今も野蛮なのだろうなぁ。そうであってほしい。
  • 明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語
    本当に女性には頭が下がります。
    現在も未だ男性のコスイ偏見は続いている事が恥ずかしい。
    女々しいは、男々しいに表現が変わる日が来るだろう。
  • 生理用品の社会史
    韓国で脱北女性を取材したジャーナリストによると、彼女たちが「韓国にきて、最も感激するのは実は生理用品のナプキンの存在」であるそう。北朝鮮では月経時、ガーゼや着古した下着の切れ端を畳んで使い、「他人に見られないように陰干しする」。

    数十年前の日本もこのような状況だった。長い間、日陰の存在だった生理用...続きを読む
  • 生理用品の社会史
    月に一度、1週間程度お世話になる生理用品、ドラッグストアやスーパーの店頭には山と積まれて選び放題だけど、そうなったのはごく最近の話。半世紀ほど前までは生理は忌むべきもので人前で話すものではなく、女性はこっそり脱脂綿や紙でなんとかしていた。それをどうどうと広告にうちだし、一気にナプキンの市場を開拓した...続きを読む
  • 生理用品の社会史
    「脱脂綿・布などは備付けのゴミ箱に捨ててください」っていうトイレの貼り紙もひっそり歴史を語っていたのだ…ということがわかる本。
  • 生理用品の社会史
    映画「ツキイチ!生理ちゃん」の原作の漫画の中にも、本書を取り上げた作品がある。
    (生理用品の社会史 タブーから一大ビジネスへ ミネルヴァ書房 2013、本書は文庫化にあたって改題、改稿)

    女性にとっては毎月のことで、面倒で、辛い。
    でも、メーカーは本当に苦労してブルーデイのブルーを解消しようとして...続きを読む
  • 「オバサン」はなぜ嫌われるか
    1970年生まれ、田中ひかるさん初読みです。「オバサンはなぜ嫌われるか」、2011.5発行です。「おばさん」という言葉は、「おじさん」よりはるかに多くの意味を背負っているんですね。この本を読んで知りました。私には「おばさん」は母の妹を示す言葉以外に意味がなかったですが。女性の50歳は男性の52歳に、...続きを読む
  • 「オバサン」はなぜ嫌われるか
    「オバサン」…いい言葉のイメージではない。その年代に見合う言葉を募集したところで、「生き方」を変えないと同じ意味になる。納得できるが、女を捨てた?図々しい?をどう転換できるか?男でも女でもなく、中間的な「役割」、「価値」が評価されるような社会的地位を築きたいものだ。
  • 明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語
    瑞先生は、男尊女卑的な強い男女差別が存在し、周産期含め医療の低い水準の社会の中で、身近な人の死、夫からのDV、男女差別に苦しんできた。
    そしてそんな自身の経験をもとに、さらにしかしそれだけでは説明しにくい凄まじい努力と行動力で、周囲の人や国に影響を与えて、ついに、女性に開かれていなかった医者への道を...続きを読む