白石典之のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
モンゴル高原に芽吹いた人々は、やがて遊牧を行い、
歴史の変遷の中で様々な王朝が生まれては消えていった。
最新の考古学と理系研究の協業により、
遊牧王朝の興亡を解き明かしてゆく。
・現在のモンゴル国とモンゴル高原
・ユーラシアの王朝の興亡
・はじめに
第一章 始動する遊牧民族 青銅器・初期鉄器時代
第二章 台頭する遊牧王権 匈奴、鮮卑、柔然
第三章 開化する遊牧文明 突厥、ウイグル
第四章 興隆する遊牧世界 契丹、阻卜、モンゴル
第五章 変容する遊牧社会 イェケ・モンゴル・ウルス
・おわりに
参考文献、索引有り。
何故モンゴル高原に遊牧民は生まれたのか。
牧畜の起源と伝播。係留飼、放牧、移牧、 -
Posted by ブクログ
タイトルを見たときは、近年増えている遊牧民、遊牧王朝に関する歴史書と思って読むことにしたのだが、いい意味で当初予想していたものとはずいぶん違った。確かに、匈奴、鮮卑、柔然、突厥、ウイグル、契丹、モンゴルといった遊牧王朝については、学校の歴史授業(世界史の中でも中国の歴史の関連で)でも習ったが、それらのほとんどは文献史料により分かる範囲のものだった。
しかし、それでは遊牧民の歴史や本当の姿、遊牧文化やその担い手の暮らしぶりなどは分からないのではないかと著者は言う。例えば牧畜の始まりはいつ頃なのか、遊牧を導入したプロセスはどのようなものだったのか、鉄や馬はいつ頃から使われるようになったのか、ま -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
一二〇六年、モンゴル高原の諸部族はチンギス・カンのもとに統一された。
強力な騎馬軍団と豊富な鉄製武器を誇る「大モンゴル国」は、西夏や金、ホラズムなどの強国を攻略し、ユーラシアの東西にまたがる世界帝国へと成長した。
だが、偉大な足跡を残したチンギス・カンの生涯は謎に満ちている。
近年の発掘調査で得られた成果から何が見えてきたのか。
モンゴルの大地を駆けめぐる考古学者が、「世界征服者」の実像に迫る。
[ 目次 ]
第1章 蒼き狼の時代(西暦一二〇六年;モンゴルの揺りかご ほか)
第2章 大モンゴル国の勃興(トオリルを滅ぼす;高原の統一 ほか)
第3章 草原に生きる(世界征服者の素顔