鏡明のレビュー一覧
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この連作短編型の長編が書かれた1980年代初めは、伝説のSFファン鏡明が小説をものし始めた時期で、私も大いなる期待を持ってSFマガジン連載の『我らが安息の日々』を読んだりしたけれど(いまだに単行本化されていないのだ)、『不確定世界の探偵物語』のほうは新書で出版されてもなぜだか読まずじまいだった。タ...続きを読むPosted by ブクログ
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久々におもしろいSF小説を読んだ。ワンダーマシン、探偵、改変モノ。と聞いただけで涎が…。アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(ディック)や猶予の月(神林長平)が好きな人にお薦めです。Posted by ブクログ
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タイムマシンによる過去の改変が当たり前となった世界を舞台にしたハードボイルド風味の連作時間SF。過去への干渉により変化を続ける現在、さらにその変化が人々に認識されているという設定が面白い。
提示される謎も魅力的でミステリ読みとしても楽しめる。
「凍った炎」、「復讐の女神」がお気に入り。Posted by ブクログ -
特にSFが好きでも、ハードボイルドが好きでもない。
でも、これはおもしろい!とゆーかイイネ!!!
最後はハッピーエンドな感じもまた
スルッと読めるし、短編が何編かだから、本を読み慣れない人にもオススメ出来ます
期待が少なかった分この点数でPosted by ブクログ -
悪くは、ない。悪くは! たとえ、幾つかの比喩やせりふが、物語じしんに怒りを抱いてしまうほどチープであったとしても。実際頭を掻きむしりたくなるくらいムカつくが、そのことが物語を、どこか遠くに「去ってしまった」ほんものの神話や魔法や、ユニコーンがほんとうに属していたであろうはるけき世界を想像させるのにひ...続きを読むPosted by ブクログ
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タイムパラドクス上等、な世界での探偵物語。
過去が堂々と変わる上に、変わった自覚が存在する世界っていう設定は紛れもなく SF なのですが、実際に読むとあまり SF っぽさを感じませんでした。
どちらかというと、できの悪いハードボイルドを読んでいるって感じ?(^^;
オチの話が割と好みだったのであまり...続きを読むPosted by ブクログ -
そういえば鏡明の本を読んだのは初めてかもしれない。訳書は別にして。
ここの所昔のSFを読み返している流れで手に取った。タイムトラベル物として鏡明らしい捻くり具合が楽しめる。もっとサービスシーン入れてくれても良かったかな。
この流れだと次は広瀬正に行かざるを得ないな(^^;)Posted by ブクログ -
とてもハードボイルドだった。現在過去と起こったはずの事象ががんがん変わっていきその理由が明かされる過程など時間ものとして嫌いなタイプの話ではないのだけど、"おれ"という一人称の語り口調など、私が苦手な文体でした。Posted by ブクログ
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まったく,人間と言うやつの順応性には,感嘆するよりない。ワンダーマシンが作動しはじめてから,世の中は,以前の世界とは似ても似つかぬものになってしまった。確実なもの,絶対的なものなど存在しないということを,現実に経験することになったからだ。
たとえば,見なれた町並みが突如として変わったり,目の前で...続きを読むPosted by ブクログ