高橋博之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「関係人口」
恥ずかしながらこの言葉を知らなかった。
この新書が手元に届いた時も、何の本だか見当がつかなかった。
例によってラジオのpodcastで著者の話を聴いて興味を持って予約し、
その後忘れる、というパターン。
果たして読み始めて、その重要さにしびれた。
まず定義。
地域や、その地域の人々とさまざまな形でかかわる人々。
移住した人々を指す「定住人口」や、
観光に来た人々を指す「交流人口」とは異なり、
あくまで拠点は地域外に置きながら地域と継続的にかかわる。
地域づくりに必要不可欠な流動化人材として
地域活動の維持や地域経済の活性化、
内発的発展につながることが期待されている。
だそ -
Posted by ブクログ
ネタバレとっても面白かったし、共感する部分が多くて一人唸った(笑)
対談形式なこともあり、サクサク読めた。
お金に色をつけるとかとても斬新で面白い!
お金と食というのが主な切り口なのだけれど、人生についての考えや問いも多く、深かった。いかにお金を主軸に判断を下しているかに気づいたし(無意識すぎてびっくり!)、小難しく考えすぎず感覚を大切に今を生きるって良いよなと心が軽くなった。
社会が多様化していく中で、お金という概念も多様化していくんだな〜と。個人レベルで新しいお金を作れるっていう考えがなかったけれど、可能なんだなーと思うと、自分にも何か生み出せそうな気がするというワクワク感が芽生えた。
ま -
Posted by ブクログ
強く思うのは、大人として幸せな生き方をしなければならないなということ。そのために短絡的に楽だからと自分らしさに蓋をせず、1人1人が個性を発揮して生きる覚悟をもって選択肢を増やしていくことが必要と感じました。
・いまの社会システムは、稼ぐことを目的化しているが故に同質化、効率化、排除を求める傾向にある。価値に多様性がなく、戦後貧しくて食うのに精一杯だった時代をずっと引きずっている。
・今を手段化している。
↑これらは最近読んだビジネスの世界(山口周さん)や、人新世の資本論(斎藤幸平さん)にもつながることが書いてあった気がする
・都会はコントロールしやすいように作られていて、何でも思い通りにな -
Posted by ブクログ
ネタバレ高橋さんの人柄や人生と、食べる通信に込められてる思い、発行までの苦難や発行後の更なるビジョンがぎっしりの本。
食べる通信でやっているのは、「食べ物の裏側に隠れて見えなくたっていた生産者と消費者をつなぐこと」。それは結果として生産者の地位を向上させることにもなる。
まとめるって感じじゃないので、好きな一文・共感の一文メモ✏︎!
・物語を知ることで、食べるという行為に理解と感謝が生まれ、その分美味しく感じる
・食べ物の裏側には都市の消費者を感動させるドラマがある。生命を奪う生産者と、その奪った生命で自らの生命を維持させる消費者が、食べ物の裏側にある物語を通じて出会う
・命の循環の物語は、食べるこ -
Posted by ブクログ
関係人口という概念は以前より知っていた。だが具体的にどのような取り組みがあるのか分からずにいたため本書を購入するに至った。
地方を活かすにも人と人の内面的で自発的な動きが大切であることはもちろんであるが、地方を「小さい東京」にしようとした瞬間に、人は帰る場所を失う(ホームレス)になるといった指摘にドキッとさせられた。地方の活性化とは単純に経済力の強化に他ならないと考えていたためだ。
本書には他にも著者の様々な経験に基づく新鮮な指摘が多く、驚かされることが多い。一方で、やや著名人の太いパイプを持つ自分、という記述も多く少し辟易としてしまった。
とはいえ、それらを吹き飛ばすほどの情熱溢れる -
Posted by ブクログ
☆☆☆2025年6月☆☆☆
いつだったかは忘れたが『都市と地方をかきまぜる』という本をかつて読んで感銘を受けた。その本の著者である高橋氏の最新作。都市か地方か、という二者択一ではなく、「関係人口」という新たな概念を筆者は提唱する。
「移住」というとハードルが高いが、継続してある地域と関係を持ち続けるというのであれば、納税や投票といった課題を抱えつつも、現代の都市と地方のもつ問題を解決する糸口がつかめるのでは?という話。
そいいう意味では、僕はゆかりのある和歌山や鳥取を第二の居住地として登録したい。拠点は東京に置きつつも、和歌山や鳥取のためにできる事はしたいと思う。
養老猛司氏は以前から「参勤