古谷博和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昔から幽霊の話が好きなので、怪談や民話・伝説など、たくさん読んできました。もちろん、ホラー小説も大好きです。そんな私が出会った本が、これ。気にならないわけがない。
著者は脳神経内科のお医者さんなので、きわめてまっとうな脳科学の本です。「幽霊が見える」という体験について、脳科学(脳神経内科)の方面から解説を試みた、おそらく本邦初の科学読み物と言えるでしょう。
「幽霊を見た」という「証言」に関しては、皆さんご存じ小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「怪談」は言うに及ばず、水木しげる先生の体験談、柳田邦男の「遠野物語」、山の怪異を聞き書きした「山怪」から落語まで、東西様々な「事例」を、実際に著者が診察 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「今の時代、私たち脳科学者は「ゴーストバスター(Ghost Buster「幽霊駆逐人」)」ではなくて、幽霊と高度な脳機能をつなぐ「Matching Maker(仲人)」なのかもしれません。」
と、筆者がエピローグで記す。要は、古来から言われる、幽霊の正体見たり枯れ尾花、を脳科学の知見を基に解き明かした明解な一冊。
8月末、まだ暑い頃の日経新聞で書評を見たのがきっかけ。
暑い季節、「夏」というのも、怪談、幽霊話の必要条件であるという話も展開される。要は、夏って寝苦しいでしょ、睡眠障害も起きやすいよね、という話だ(それだけではないのだけどね)。
今年は、自身の健康管理のため、ウェラブ -
Posted by ブクログ
<目次>
プロローグ 不思議な患者さん
第1章 寝入りばなや睡眠中に現れる幽霊~語りかけてくる、触ってくる
第2章 道ばたに現れて車に乗り込んでくる幽霊~高速道路睡眠現象
第3章 深夜の闖入者~レム睡眠行動異常症・ノンレム睡眠パラソムニア
第4章 子どもだけに見える~若年者がよく経験するありありとした幻影
第5章 人類は高次脳機能が発達したことで幽霊を見るようになったのか?
エピローグ 怪談の3分の2は神経学的に説明できる
<内容>
そう言われてしまうと元も子もない本。ただこの手のかつての本よりも、「怪談はウソ」感を出していないので、怪談好きも読めるのではないだろうか?今