石井一のレビュー一覧

  • 冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

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    よく分かっていなかった、ロッキード事件がよく分かった。
    田中角栄を追い落としたい三木さん、アメリカのいいなりにならず中国と友好関係を結んだ田中角栄に憤怒の念を持っていたキッシンジャー、社会の正義として金権政治の象徴の田中角栄を懲らしめたい検察、哨戒機P3Cのことについて触れられたくないロッキード社、これらの登場人物の利害が一致したのが、田中角栄の逮捕だったんだなぁ。
    石井一氏は少し前の国会の答弁を見て、いい感情を抱いてなかったんだけど、少し印象変わりました。

    しかし、この時から裁判に関する問題点と言うのは変わってないよね。恥ずかしく思います。

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    2017年05月02日
  • 冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

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    ネタバレ

     政治家というと、オヤジ・金に汚い・声だけでかい等々、私にとっては余りよいイメージはない。不信感という単語しか思い浮かばない。
     しかし本書の第一印象は、政治家のそれに反し、なかなか良かった。率直に申し上げると、書きぶりが非常に真摯かつ誠実、しっかりとした調査と論証に基づいていたからだ。

     昭和50年生まれの私にとって、物心ついたときには田中角栄はすでに院政状態で、テレビでも見かけることはあまりなかった。現在の令和ともなると、もはや歴史上の人物である。しかしながら、本作品の舞台はたった50年前の日本である。ついこの前であった昭和時代に、恐ろしい不正が起きていることに愕然とせざると得ない。

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    2021年05月31日
  • 冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

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    田中角栄について語る時、「ロッキード事件」を抜きにして語ることはできない。本書はロッキード事件に焦点を当て、又、田中の金権体質についても自らの経験を率直に吐露しながら「親分 田中角栄」の無念さを代弁した一冊。

    ◎「ロッキード事件」についての著者の見解
    「日本政府の対潜哨戒機(P3C)調達に絡んだ日米両国に横たわる巨大な利権スキャンダルを揉み消すために田中角栄がスケープゴートにされたのでは?」。この仮説の検証をすべく、幾度も渡米を重ね公文書の収集・関係者への取材を積み重ね、その証拠固めに奔走する。この抜かりのない調査は気鋭のノンフィクション作家顔負けである。

    ◎「田中角栄は本当にはめられたの

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    2016年09月22日
  • 冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

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    ロッキード事件、前首相が逮捕されるという、昭和の一大事件。事件の名前、大方のあらましは知っていたが、この本読むことで、大体の経緯は理解できた。

    田中角栄の側近が書いた本なので、明らかに冤罪を主張して、裁判の公正さが欠如していることを強調している。この辺りは、日本の司法システムは、方法論の正しさというより、世論の感情論に流されているところはあると思う。ただ、そのような世論形成に至ったのは、田中角栄のお金にまつわるイメージが悪い方向に働いたのは間違いない。クリーンな政治家というイメージと対極にあったことこそが、ことの発端だったのだろう。

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    2025年07月14日
  • 冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

    ネタバレ

    田中角栄は無罪!!

    2021年9月読了。

    数年程前にNHKの「未解決事件」で、ロッキード事件について扱われ興味深く見たのだが、その内容たるや、
    「アメリカが真面目に資料を見せてくれない」だの、「丸紅ルート、全日空ルートはともかく、児玉・小佐野ルートが皆目掴めない」…等と云う、「検察側のグチ」に終始し、田中首相の「犯罪」については殆ど触れず仕舞いで、えらく肩透かしな内容で腹立たしい記憶ばかりが残ったため、本書を手に取った。

    事件関係人物や当時の政治家名を読んでいるだけで、あの頃の懐かしい思い出が甦ったが、確かに当時の世間は「田中派=金権政治=悪」と云う事が、世間では当たり前のように人口に膾炙されていた

    #タメになる #アツい #切ない

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    2021年09月30日
  • 冤罪 田中角栄とロッキード事件の真相

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    田中角栄ブームの中で一冊読んでみた。
    ロッキード側の証拠書類の誤送から始まり、法律的にも嘱託尋問+日本の刑事訴訟法にない免責を与え贈賄側に証言(それに反対尋問まで許されない)と言う、全くデューデリジェンスを無視した捜査で田中を捕まえた。

    米国国務長官のキッシンジャーが韓国系記者から「ロッキード事件はあなたが仕掛けたものか?」の質問に対して、"Off course(もちろん)"という回答があったとは、この本で初めて知った。

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    2016年11月14日