三木成夫のレビュー一覧

  • 内臓とこころ
    母性本能や、母乳についての記述は、現在の一般的な考え方に対して、そぐわない点もあるし、あくまで、三木成夫さんの、「気づき」を講じたものであるため、学術的な裏付けには乏しいが、それでもなお、学ぶことの喜びに満ちた名著として、輝きを失わない本だと思った。
    学ぶこと、そして、知識を蓄えることで得られる最大...続きを読む
  • 内臓とこころ
    内臓のはたらきと子どものこころ (みんなの保育大学)築地書館1995年12月と本文は同じ?
    文庫版解説は解剖学のようろう・たけし氏。

  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    地球、人体、言語、生命、果ては神の世界に至るまで、この世の究極の答えを細胞に語り掛ける宇宙誕生138億年の超絶アトラクション。

    本の世界にのめり込むきっかけとなった偉大で思い出深い本です。文章量に圧倒され読み流しになるかと思いきや、読めば読む程引きこまれていくあの興奮が忘れられず何度も読み返してし...続きを読む
  • 内臓とこころ
    2016.4.17
    に書いた読書メモ。

    解剖学の本だからなんて敬遠したら、人生、損するかも。
    生命の神秘を楽しく垣間見れる。
    なんで小中学校で、こういう授業が無いんだろう。おもしろおかしい。

    内臓の感受性。
    世界は舐め回して知覚する。
    デッサンが上手い人は乳児期にいかに畳の目を舐め回したか、によ...続きを読む
  • 内臓とこころ
    俺は全然子育てに関わらなかったから、実感持てないんだけど、赤ちゃんがこころを形成していく過程が描かれている。
    赤ちゃんがいる人は今すぐ読んだらいいと思う。強く推奨!
  • 内臓とこころ
    これは面白い。特に、最後に収められた、この増補版を作るにあたり後藤仁敏氏が選んだという二篇「夜型の問題――かくされた潮汐リズム」と「再現について――形態学の実習」がこれぞ三木成夫の持論という感じで面白い。

    表紙の絵は受胎38日目の胎児の顔。ミツユビナマケモノにそっくりだそうです。ヒト発生初期の1週...続きを読む
  • 生命とリズム
    表紙に載っている奇妙な顔らしきイラストは何を表しているのか、分かる方はそう多くないでしょう。これは人間の胎児で受胎32日目から38日目の顔だそうです。お母さんが妊娠に気づくか気づかないかの時期にお胎では赤ちゃんが海で泳いでいた魚類から陸に上がり始めた両生類、そして爬虫類の顔へと30数億年の生命の歴史...続きを読む
  • 内臓とこころ
    とっても面白かった!解剖学を知らない私でも理解できたし、今後もっと深く知りたいと思わされた。宇宙リズムとか桃源郷とか、ともすればトンデモ科学になってしまいそうなことでも、なんとなく、まさに「はらわたで」理解できてしまう文章だった。ユーモアのある口語体も素敵。3歳児と菩薩の顔の講義を受けたかった。
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    「命」を
    こんなにも 平易にわかりやすく説いてくれた書が
    これまで あっただろうか

    私たちは 産まれてきた ただ そのことだけでも
    神秘的であり、尊いことなんだ
    と あらためて 認識させてもらえる

    自分の命の尊さに目覚めた者は
    他者の命をも慮ることができる
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    胎児の相貌の変化に30億年の年月を読み込む。胎児の“上陸”のシーンは圧巻。ロゴスの世界に生きる筆者が、パトスに導かれて描いた世界。必読。
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    これは本当に生物学の本?と問いたくなるほど読みやすい。

    発生学・古生物学・進化論・医学・人文科学・宗教・心理、等々、多岐に渡る分野の議論が“生命”の名の元に、ある一点を目指して集約してくるさまに感動。
    こういう分野横断的な議論を、たった一冊の新書で実現してしまうなんて!驚きを隠せない。

    語り口は...続きを読む
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    読み初めはオカルティックでどうだろう、眉唾なものなのではないかと思ったけど、読み進めていくと、生物学者の筆者が実際に研究した末にオカルト的勘と結果が結びついてくる面白さがあった。人間の胎児のみならず、様々な生物の胎児、原初生物を出して論じている。
    途中、夢野久作の「ドグラ・マグラ」に出てくる胎児の夢...続きを読む
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
     すんません。わたしには最後の方が難しすぎて,何を言いたいのか(というか,言いたいことは分かるけど,なんか科学的なお話ではないような気がする…)という本でした。
     本書を手に取ったわけがすでに思い出せないんですよね。本書の次に読んでいるのも同じ著者のものです。先に紹介した『ながいながい骨の話』共々,...続きを読む
  • 内臓とこころ
     人の心について、始まりから考えるというのはどうすることかという、人類なら人類の生まれてきた「時間」を、こころの姿で気づかせてくれた本です。
     人の様子に、例えば「~障害」とか「~異常」とかレッテルを貼って、わかった気になって安心する風潮がありますが、人間の心の始まりはもっと深いし、もっと遠いところ...続きを読む
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    ミクロからマクロまで生命にリズムが生まれて波及する。それは空間や時間を旅するように移動を重ねて時折振り返るように反復する。その記憶は自身の経験なのか、それとも受け継がれるDNAなのか。宇宙は自然であり、人の意識の産物ではない。故に誰にも世界を制御できないし必然とも偶然とも解釈できる運命に委ねられる。...続きを読む
  • 内臓とこころ
    教養文庫シリーズを持つ出版社6社の共同企画「チチカカコヘ」からの一冊。かなり長いこと、ワタシの読みたい本リストに入っていて、「チチカカコヘ」に押されてようやく手にした次第。

    「人間は宇宙のリズムを内蔵している」なんて言われた瞬間、宇宙モノ好きなワタシはもうノックアウト。ものの例えで、「小宇宙」とい...続きを読む
  • 生命とリズム
    胎児の成長プロセスが具にわかる。その成長過程は、太古の生命の進化の歴史を受精から僅か1ヶ月あまりの期間に行われている。鰓呼吸から肺呼吸への変態もこの期間に生じている。
    魚類→爬虫類→哺乳類→人間
    このプロセスを出発に保健論、人間論にまで話が及ぶ。
    人間は、進化する以前から宇宙のリズム、月のリズム、満...続きを読む
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    本書は確か『READING HACKS』で紹介されていて購入したのだと思う。

    ちゃんと理解できたか?と訊かれると言葉に詰まってしまうぐらい、読むのに骨が折れたが、とても大きな浪漫が語られている。

    個体の発生から誕生までというミクロな話を、地球上の生命の発生から人類の発生に至る大きな流れに重ね合わ...続きを読む
  • 胎児の世界 人類の生命記憶
    胎児の世界から生物の進化の記憶を描き出し、生物の食の生活相と性の生活相という分析から生命のリズムを導き出して、それが宇宙のリズムと共鳴していることを示す宇宙論に至る壮大でスリリングなお話でした。
  • 内臓とこころ
    とても奥が深い本だと思った。生物学と人間の精神的な発達との関連を著者の持論でうまく説明してあり、面白かった。
    著者は解剖学や生理学を専門とする医師である。生命の発生からそれがどう人間にまで発達していったか、人間がほかの動物と異なる「こころ」はどの段階から特徴が出てくるのかなど、興味深い議論が展開され...続きを読む