臼井隆一郎のレビュー一覧

  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    中東でのコーヒーの誕生、フランスにおいて市民革命を起こす基地となったカフェ、ロンドンにおいて郵便・新聞などの機能も果たしたコーヒーハウス、そしてコーヒーの普及に伴い周縁・中心に分けられたコーヒーモノカルチャーの国とコーヒー消費国  『コーヒーが廻り、世界史が廻る』という題名の通りコーヒーという嗜好品を通して世界史を学ぶ。

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    2012年07月13日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    ネタバレ

    大好きな食べ物の歴史。コーヒーハウスなどについての歴史については既に読んでいたが、イスラムの中でコーヒーがどう扱われてきたかとか、もう少し突っ込んだ内容が分かる本。

    近代まで長い間、黒人がなぜ奴隷として働かされてしまったのかということについて、1つ考えさせられる事例があった。アフリカなどの人々は、自らが所有する豊かな土地で自給自足の生活が成り立っていたため、賃金労働というシステムに取り込むことができなかったようだ。

    イギリスなどでは、土地を持っていない人々が、食べていくために働いて賃金を稼いで物を買う。一方植民地の人々は、土地を持っていて食べていくにも困らない。支配国の企業がいくら賃金を与

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    2012年03月02日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    コーヒーを軸に世界史を読み解いた本。
    題材が身近にあるものなので大変読みやすかった。

    内容として面白かったのはコーヒーハウスがフランス革命の思想的準備の場となったこと、そして自由を掲げた革命の背後には黒人奴隷に対する自由の剥奪があったという皮肉だ。また、第一次世界大戦におけるキール港の水兵の反乱の遠因としてコーヒーの不足があったことも印象的だった。

    歴史系の本は堅くて読みづらいイメージがあるが、この本は手記や小説、詩などを紹介しつつその時代、その地域の様子を紹介してくれるため、気を張ることなく読み進めることができる。

    また、イスラムの教義、イギリスと茶の歴史、フランス革命期の思想、商品フ

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    2012年02月23日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    『スターバックス再生物語』を読んだ経験と、リオの喧騒から逃げるようにロンドンのパブでビールを楽しんでいた、偉大なコーヒーテイスターと出会った経験とがリンクして、コーヒーについて学んでみようと思ったことから、手にとった一冊。

    <概要>
    コーヒーが社会にどのような影響を与え、またどのような役割を果たしていたのかを、紀元前から近代に至るまでの時間軸と、消費地ヨーロッパや生産国地域それぞれの文化的・地理的な横軸で比較し、その流れを分析したもの。

    <感想>
    1 元々カフワ(一種の興奮作用を有する物)としてその存在価値を見出され、特にスーフィー達の祈りの阻害となる睡魔を払うものとして利用されていた。こ

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    2012年02月11日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    自分の大好きな飲み物について書いてある1冊

    コーヒーという摩訶不思議な飲み物は何故イスラム社会
    だからこそ大ヒットした。

    すこし面白かった

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    2019年11月11日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    普段何気なく飲んでいるコーヒーの歴史についての本ですね。
    少し独りよがりな文章の印象で、後半は付いていくのが大変でした。
    牽強付会なところもあるけど、新書だし仕方ないかな。

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    2014年11月26日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    学校で習う歴史とはまた違った視点で見る歴史は、とてもスリリングで面白い。
    ただでさえ面白いのに、文章がうまいからより面白い。
    ま、ちょっと自身の文章の流麗さに酔っている部分が散見されたりはするんだけど、それはそれで面白い。

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    2014年10月29日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    ネタバレ

    タイトルから推測できますが「珈琲」という物が如何にして世界の歴史(主に欧州)に影響を与えてきたのか?を主題とし、歴史的なアプローチから関係を辿っていく。といった内容になっています。 珈琲自身の発祥は勿論の事、欧州での珈琲定着の速度を爆発的に促したコーヒー・ハウスについての解説もあり、珈琲が好きな世界史好きには自信を持って勧められる1冊だと自分は思います。

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    2011年11月10日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    東アフリカ原産の豆を原料とし、イスラームの宗教的観念を背景に誕生したコーヒーは、近東にコーヒーの家を作り出す。
    ロンドンに渡りコーヒー・ハウスとなって近代市民社会の諸制度を準備し、パリではフランス革命に立ち合あい、「自由・平等・博愛」を謳い上げる。
    その一方、植民地での搾取と人種差別にかかわり、のちにドイツで市民社会の鬼っ子ファシズムを生むに至る。
    コーヒーという商品の歴史を、現代文明のひとつの寓話として叙述する。

    [ 目次 ]
    第1章 スーフィズムのコーヒー
    第2章 コーヒー文明の発生的性格
    第3章 コーヒー・ハウスと市民社会
    第4章 黒い革命
    第5章 ナポレオンと大陸封鎖

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    2011年04月06日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

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    コーヒーの起源、世界への広まり方、戦争、植民地と今に至るまでをまとめたノンフィクション歴史。コーヒーはひとまとめにすると嗜好品になるだろうけど、単純なぜいたく品ではなく、まだ400年ほどの歴史しかないのに人の精神に深く根づいている不思議な飲み物ですね。近代のフードシステムに関する記述はないけど、生産者と消費者をいかに短くつなげるかが課題になるでしょう。

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    2011年02月23日