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  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液
    4.1
    1巻902円 (税込)
    東アフリカ原産の豆を原料とし、イスラームの宗教的観念を背景に誕生したコーヒーは、近東にコーヒーの家を作り出す。ロンドンに渡りコーヒー・ハウスとなって近代市民社会の諸制度を準備し、パリではフランス革命に立ち合い、「自由・平等・博愛」を謳い上げる。その一方、植民地での搾取と人種差別にかかわり、のちにドイツで市民社会の鬼っ子ファシズムを生むに至る。コーヒーという商品の歴史を、現代文明のひとつの寓話として叙述する。

ユーザーレビュー

  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

    Posted by ブクログ

    ウィットに富んだ小気味いい文章を書く方だなと思った。著者の他の本も読んでみたい。
    東アフリカからアラビア、ヨーロッパをめぐり、植民地支配やファシズムを経て自由資本主義時代の現代にいたるまで黒い血液として世界を巡ってきたコーヒー。世界史の中でその歴史や性質をひもといていくと、コーヒーがどれだけこの世界に直接的にも間接的にも影響を与えてきたのかがうかがえる。今自分がコーヒーを飲む時も、そのアロマの中に歴史の重み、人類の儚さや愚かさを感じずにはいられない。

    0
    2022年11月26日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

    Posted by ブクログ

    初めて読んだのは大学の時。
    日常的に何となく飲んでいるものを入り口として世界史が学べる、という驚きと感動を感じた本だった。

    その後も近代について考えを巡らせるときには何となく読み返すようになっている。

    0
    2021年04月26日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

    Posted by ブクログ

    生徒にコーヒーを教えようと単純に読んだ本。
    非常に勉強になった。
    近代市民社会の中に大きく入っていくコーヒーという嗜好品が戦争にまで関与するとは…
    一度は読んで欲しい著作。

    0
    2020年11月10日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

    Posted by ブクログ

    だいたい、コーヒーというのは奇体な飲み物である。そもそも体に悪い。飲むと興奮する。眠れない。食欲がなくなる。痩せる。しかしそのコーヒーのネガティブな特性を丸ごとポジティヴに受け入れて、世界への伝播に力を貸したのがスーフィーたちであった。
    (p.14)

    海外活動は危険が伴う。保険が必要だ。しかしこれもない。どこかで始めなければならない。コーヒー・ハウス。正確かつ迅速な情報と遠隔地交易にまつわる事故の補償とは時代の要請であった。
    (p.62)

    プロイセンは男らしい国であった 。その昔、マールブルクのエリーザベト教会のステンド・グラスに変描いたアダムとイヴの絵で、アダムを誘惑するイヴが女であった

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    2020年02月17日
  • コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液

    Posted by ブクログ

    欧州中心の歴史に加え、コーヒー誕生のストーリーが著者の粋な文章で、楽しく読めた。たださすがに歴史を理解するのは難しいので、欧州の歴史についてもっと知りたい。

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    2018年05月13日

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