横山雅文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
===引用ここから===
このように、悪質クレーマーは、いつ我々の前に出現するかわからず、運悪く取り憑かれれば、我々の人生を狂わすほどの脅威なのです。
===引用ここまで===
弁護士横山雅文氏の著書。顧問先企業の民事介入暴力、悪質クレーム対応の経験から、悪質クレーマーを分析したとのことで、クレーマーの分類・判別・対処方法まですっきりと整理されています。
良いことを教わったなというポイントをいくつか。
・悪質クレーマー判断ポイント。①欠陥・瑕疵ないし過失の存否②損害の存否③欠陥・瑕疵ないし過失と損害の間の相当因果関係④損害と要求との関連性⑤クレーマーの行為態様
・『欠陥』製品が通常有すべ -
Posted by ブクログ
実践的でよい本だと思う。紹介されているケースもリアルでとても生々しいし。
弁護士が書いた本なので、弁護士としても参考になる。法的な手段、どれを選択したらよいのか、ということが明らかになるのはとてもありがたい。手続きの進め方は勉強すればわかるけど、そもそもこのケースでどんな手段が適切なのか、ということは経験がないとわからないことなので。
他方で、どんな人をクレーマーと認定すればよいかなど、現場の人の指針にもなる。一番役に立つのは現場の人にとってだろう。弁護士に仕事をつなぐ際の見通しも立つことになるので。
下手な現場レベルの技術論だけの本よりも格段にオススメ。 -
Posted by ブクログ
●悪質クレーマーは、本質的に合理的な説明、常識的な対応では納得しない人々。そのため、悪質クレーマーとの交渉は必ず堂々巡りとなり、悪質クレーマーの不当な要求を吞まない限り、交渉を続けても平行線なのだ。
●顧客と悪質クレーマーとは峻別して対応すべき。悪質クレーマーは顧客として対応すべきではない。悪質クレーマーに対しては、顧客対応ではなく法的対応をとるべき。彼らの行為に対して、法的観点から客観的に対応するということ。例えば彼らの賠償要求が法的観点から認められないのであれば、文書でその要求を拒絶し、これが最終回答であると通知する。悪質クレーマーを対立する相手方として捉えて法的に対応することで、顧客対応 -
Posted by ブクログ
横山雅文弁護士の書かれた本です。これまでにクレーマー対策の本は何度か読んだことがあったのですが、この本が一番参考になりました。
ただ、全てが頷けるという訳ではなく、特に弁護士に移管すれば、全てが解決するというニュアンスのことが随所に書かれていますが、実際弁護士をやっている私としては、そんなことはないとは思いました。
悪質クレーマーは、精神疾患の場合も多いと思われ、弁護士移管通知を送っても相変わらず企業に対して執拗に電話をかけてくることも多いですし、弁護士に対しても食ってかかってくる場合も多々あります。私も電話口で散々暴言を吐かれたことがあります。もっとも、企業の方はある意味当事者ですので大変で