C・K・プラハラードのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界の貧困問題の解消は、援助でなく、ビジネスで。というと、フェアトレードかなんかかな、と思うのだが、そういう話ではなく、本当にプロフィット・ドリブンなビジネスを通じてというのだから、かなり驚く。1日2ドル以下で生活する層が市場になるのか?プラハラードの答えは、イエス。なぜなら、一人あたりの利益は小さくても数十億の人間がいるから。
だが、ビジネスとして成立させるためには、コスト面やビジネスモデルなどで全く新しい発想が必要。というわけで、さまざまなケースが紹介してあって、これがすごく面白い。
例えば、ニカラグアの貧困層がすむ電力がない村に電気を送る。しかし、送電線がないので、太陽光発電を設 -
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Posted by ブクログ
企業戦略の専門家による、世界の貧困層を顧客に変えるビジネス論。世界に40億人存在する($2/日)以下で生活する貧困層は、今までビジネス界から無視されてきたが、この層に目を向け、援助ではなく消費者としてWIN-WINの関係を模索し実践している事例が記されている。初めの200頁が論理で、後の450頁は事例である。
「携帯電話はいくつかの根強い考えを粉砕した。「経済ピラミッドの底辺には市場はない」「彼らには使うお金がない」「先進技術を生活に取り入れようとはせず、その必要もない」「多国籍企業は彼らを必要としていない」という思い込みである」p39
「BOP市場は、人類の80%を占めている。生活の質の向 -
Posted by ブクログ
貧困層が貧困から抜け出せない理由は、「選択肢が少ないこと」「選択肢があったとしても、無知なために合理的な選択ができないこと」の2つだと思う。これを悪用したのがいわゆる貧困ビジネスであるが、本書は、「貧困層に新たな選択肢を与えること」、そして、「貧困層に知識を与えること」が、貧困から抜け出す方法であり、提供するサプライヤーも利益を得られたという事例を豊富に載せている。
大方共通していたのは、「ICTによる効率化」「与信をグループで担保」というところか。
エネルギービジネスも1例載っていたので、興味深かった。なるほど分散型エネルギーシステムは特に遠隔地において送電網を敷設するよりは経済性が確保でき -
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Posted by ブクログ
・テーマ
・民間企業が貧困緩和に果たす役割はどう変化してきたか
・多国籍企業を含む大企業は、BOP市場で従来と異なるビジネスチャンスを積極的に追求する中で何を学んだか
・これらの市場機会を開拓する上で鍵となる重要な教訓は何か
・BOP市場は企業に「新しい社会契約」を突きつけているのか
・BOP市場への参入を考える際に守るべき「関わり方のルール」とは何か
・BOPでの市場開拓において重要な要素
・教育や情報
・製品・サービスへのアクセス
・手頃な値段
・入手のしやすさ
・BOP市場におけるイノベーション12の原則
・コストパファーマンスを劇的に向上させる
・最新の技 -
Posted by ブクログ
■ネクスト・マーケット
A.BOP 市場にアプローチする際は、貧困層の特性を念頭に置く必要がある。例えば、彼らは大きな潜在的購買力を持っている。また、急速にネットワークを築きつつあり、ワイヤレス機器などの高度な技術も難なく受け入れる。
B.貧困層を消費者に変えるには、BOP の消費力を作り出さなければならない。そのためには、「手頃な値段」「入手のしやすさ」などを考慮する必要がある。また、企業は貧困層に対する偏見を捨てて、相互の信頼を築く努力をすべきだ。
C.BOP 市場を開拓するには、企業、政府、そして貧困者自身が、貧困問題に対する解決策を「共創」することが重要である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ結論、BOPという概念を初めて知りその勉強のために読みましたが読むのがしんどい本だなと思いました。
事例が多く並べられていますが、数字を表、図に入れただけであまりイメージが湧かないのとそれをいちいち細かく考えていたらこの本が分厚いので読み終わらないなと非常に苦痛に感じました。
内容自体はBOPを成功させるために技術以上に現地の常識と戦うこと、女性の力を活用すること、通信インフラなどの技術を浸透させるあるいは現地に対応させるなど事例によってイノベーションの切り口は違えど「効率化」「現地での適応化」が共通で言えるのかなと感じました。
全体として、事例の多くがインドでありなんだかんだITの分野で -
Posted by ブクログ
発展途上国で貧困層相手にビジネスをする方法についての本。
BOP = Bottom of Pyramid = 貧困層
1日の生活費が2ドル未満の人々で、その人口は40億人~50億人で、BRICsを超える巨大市場。
貧困層は低所得のため、貧困層向けのビジネスは利益を生みにくく、成功しないという先入観に対して著者は批判。
途上国の貧困層向けのビジネスは、先進国の大衆向けのビジネスとはやり方が異なる。
やり方を押さえれば、成功することもできるらしい。
ポイントは、
1.BOPの市場特性をよく理解する
2.イノベーションを起こす
3.貧困層が自ら選択し、自尊心を養う機会を創り出す
こと。
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