所功のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
来春予定されている皇位継承。その歴史を振り返るのに最適な一冊。以下押さえておきたいポイントをメモ。
光格天皇から今上陛下,そして皇太子殿下まで,実に七代続けて親子相続なの,初代神武帝以降が12代続いたの(つまり伝説)以外にない稀なこと。
(光格→仁孝→孝明→明治→大正→昭和→今上→皇太子)
光格天皇から大正天皇まですべて皇后(正室)でなく側室の子。
昭和天皇からは三代続けて皇后の実子。大正天皇は病弱のため側室はもたず。
明治以降,天皇は養子をとれない(皇室典範)が,昭和天皇の女官制度改革により,側室は廃止された。国民感情を考慮すれば側室制度復活はほぼ不可能。
病弱だった大正天皇のお后選びでは身 -
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Posted by ブクログ
皇室典範改正問題について論じる書。結論としては、男系男子継承を優先しつつ、女性宮家を創設し、女性天皇・女系継承の道も開くべきというもの。この結論は、私の意見とほぼ同じであり、至当なものであると思う。
皇位継承をめぐる歴史的な背景の記述が厚く、皇室典範改正問題を考える上で示唆に富む。特に、宇多天皇即位をめぐる事情や、『大宝令』・『養老令』に「女帝」という語が明記されていたことなどは興味深かった。
ただ、既出の論文を集めたという本書の性格上、内容に重複があったり、各章の関連性がわかりにくいという点と悠仁親王誕生を反映していない点が悔やまれる。