八亀裕美のレビュー一覧

  • 複数の日本語 方言からはじめる言語学

    Posted by ブクログ

    桜の花が散っている。
    ーこの文を見て、あなたの頭にはどちらの絵が先に浮かんだだろうか。
    (1)桜の花びらが既に地面に到着して地表にある状態
    (2)桜の花びらが枝から地面に向かってはらはらと動いている状態

    以上は、第2章からの引用です。
    (1):結果も(2):進行も、「~している」といいう表現になることからくる現象ですね。
    普段何気なく使っている日本語ですが、こんな不自由さが潜んでいたことに目から鱗でした。
    (1)と(2)とを言い分けたいときは、それこそ(1)や(2)のように語を増やして言い換えればいいわけですから、母語文法の窮屈さは外国語のそれよりも気づきにくいかもしれません。

    ただし、本

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    2022年07月09日
  • 複数の日本語 方言からはじめる言語学

    Posted by ブクログ

    日本語の方言(琉球語を含む)からエヴィデンシャリティーやミラティヴィティーといった、文法研究の比較的新しいトピックに迫る。一般向けに噛み砕いて書かれているので、専門知識がない人も読めるはず。

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    2018年08月24日
  • 複数の日本語 方言からはじめる言語学

    Posted by ブクログ

    日本語『標準語』の文法と、青森~沖縄の方言文法とを比較し、
    『標準語』の文法が実は整っていないことや、
    方言文法の方がグローバルに視て標準的(なこともある)ということ述べる。

    宇和島方言における進行相「ヨル」や、
    ウチナーヤマトゥグチでエヴィデンシャリティーを表す「ヨル」に詳しく、
    「トル」と「ヨル」について卒論を書く際、非常にお世話になった。

    ただ、動作/変化動詞を分類する際、「開く」に読み仮名が要ると思う。

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    2017年08月28日