武貞秀士のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
■朝鮮半島情勢の5つの特徴
①自尊心,自負心が民族のアイデンティティであることを,日本人は念頭に置く必要がある。
②勧告を軍事統一するというシナリオに自信を深めつつある。しかし,それを認めることは韓国の自負心が許さない。
③朝鮮半島統一のシナリオの中核にあるのが核兵器。北朝鮮の次の政策は,米朝不可侵協定の締結,米朝国交樹立,そして在韓米軍撤退の推進と,南北間の対話推進ということ。
④中国経済の減速により主導権が中国の手に残るか,中国にアメリカがどう対応するのか注目しなければならない。
⑤新しい中韓関係の展開により米韓関係が波乱含みとなってきた。
■朝鮮半島では南北のみによる通常兵器による戦争勃 -
Posted by ブクログ
タイトルの煽りはともかく、東アジアの現状と今後の展望を地政学を用いて解説…はしてるんだが、ランドパワーとシーパワーに二項対立では無く、第三勢力を出してきたモノの掘り下げが甘い(そりゃ新書だからページ数には限界はあるにせよ)出すならきちんとまとめてくれと。そして、北朝鮮に甘い。拉致被害者の再調査をすると発表した時点では多少期待したが、締切をどんどん先延ばしして回答する気が無いし、そもそも北朝鮮の核開発とミサイル開発・配備は国連安保理決議違反なのにそこが一切考慮されていないので、片手落ちどころか、ほぼ両手落ち。もう少し信用できる著者だと思ったのだがなあ…
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Posted by ブクログ
新聞を賑わす各国の政治的背景を、シーパワーとランドパワー、つまり海と陸を切り口に分類し、整理した本。ランドパワーが何となく悪の枢軸に感じてしまう位、ロシアや中国、韓国といった悪役が揃っている。何故、これらの国を悪役に感じるか。民主化されているか否かという点、日本と価値観の異なる歴史認識で批判を繰り返す点、そもそも、人権という概念があってないような点、からだろう。自由と繁栄の弧、とはよく言ったものだ。だからと言って、悪を成敗できるというものでもない。これらの国の違いは、戦略やイデオロギーの違いであって、まさに、新たな自由主義における国家規模の利権争いだからだ。