王雲海のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
事件や裁判に対する国民の関心が、高まっている。
裁判員制度の導入など、さまざまな司法改革も進められている。
また、死刑制度に関する議論も盛んである。
そもそも、日本で犯罪とされる行為や、与えられる罰には、どのような傾向があるのだろう?
日本の刑罰は、重いのだろうか。
それとも、軽いのだろうか。
日本の刑罰制度の特徴や、その背景について、米国や中国の事情と比較しながら、具体例を挙げつつ分かりやすく解説していく。
[ 目次 ]
第1節 犯罪とは何か
第2節 刑罰とは何か
第3節 比較の視点がなぜ必要なのか
第4節 日本の刑罰は重いのか
第5節 日本の刑罰は軽いのか
第6節 日本の犯 -
Posted by ブクログ
米・中・日の3カ国の刑法を比較して、日本の刑法はどんなものなのか…と論じている本。
著者は中国の刑法学者
日本の刑罰が重すぎる(or軽すぎる)からけしからん!と突っ走ったものではなく、淡々と比較されている。
*まず、そもそも犯罪・刑法とは何か。
「人を殺すこと」→そりゃ犯罪でしょ?
じゃあ銃をもつことは?→日本では犯罪だけどアメリカでは合法である。
同じ行為でも評価によって犯罪か否か変わる!
*日本の刑罰が重いのか軽いのか?
一番印象的だった内容↓
「石鹸を盗んだ中国人が窃盗罪になり、中国人が差別だ!と騒いだ」事件があったそうな。
そこで「中国人はけしからん」と怒るのは -
Posted by ブクログ
この本あんまり人気無いだろうなぁ。
が、著者による日本の「文化社会」と中国の「権力社会」という用語による分析は、一定の賛意が持てる。日本は文化によって政治を語る傾向(例えば三島由紀夫の文化としての天皇論)があるから、加害者と被害者という感覚が「責任」については阻却し、優先して、戦後の歴史も語られることが多いのだろう、とも思う。
ま、この本は、中国の知識人で、また日本に住み、その文化にも慣れ親しんだ王 雲海 によるエッセイとして寛容に読むのが妥当だろう。
日本と中国の関係の是非を観るために読むには、早計な判断が求められてしまうために理にかなった読み方ではないだろう。しいて言えば、靖国の -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
日本と中国の政治的関係は、なぜ悪化しているのだろうか。
これまで歴史認識の違い、靖国神社参拝問題等々多くの理由が挙げられ、またさまざまな論が出されている。
しかし、そこでは重要な点が見落とされてきたように思われる。
それは日本と中国の社会特質の差である。
日中の社会特質はかなり異なっており、そこに誤解の根本要因があると思われるのだ。
この新しい視点から、冷却した日中関係を読み解き、さらに共存への未来を探る。
[ 目次 ]
壁は「社会体制」だけではない
壁の原点は「社会特質」にある
「権力社会」対「文化社会」
「政治的外交」対「文化的外交」
「戦略型友好」対「情緒型友好」
歴史問