雨宮諒のレビュー一覧
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この物語は、花と言葉を交わすことのできる青年・草介と、彼を取り巻く花達の、愛と感動と人間の温かさ満載のライトノベルである。
花の声が聞こえるというファンタジックな設定がお話にぴったり合っています。単なる設定で終わらず、設定がストーリーに活かされているのがうまいと思います。
また、草介と花たちだけでなく、彼らと出会う人間達の、うまくいかないけれど温かみの残る交流が描かれていて、私はとても好きです。特に、第二話は不覚にもグッときました。
ライトノベル的な要素とうまく織り込んだお話が見事にマッチしていて、ライトノベルが苦手という方にもおすすめです。
『人魚姫』の朗読はそういうこと -
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ネタバレずっと気になってたのを漸く!
もっと早く読んでおけばよかったと思うくらい、いい話だった
草介が花の精霊達と話せるというのはファンタジーだけど、それ以外は花のある日常の話で、あたたかい、優しい気持ちになる話が多かった
またどの花の精霊達もいいキャラしてるんよね
読んでるとお花屋さんに行って、花束じゃなくて育てられるお花を買いたくなる
あやめちゃんも実は花の精霊だったのにはすごくビックリしたし、人魚姫に重ねた展開も嫌いじゃなかったんだけど・・・最後がねぇ
一つの恋の形ということで、そこに同じ形の相愛ではないにせ、なんかなぁ
せめて草介からのは家族愛だったらよかったのだけど・・・そういう意味では -
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占い師に探偵、そしてサーカスのピエロ。
その間には、誘われて花畑に赴く話もありますが
葉っぱお化けは…どう考えてもおじいちゃん?w
運命は自分で切り開かねばならない。
占いはただの手助けで、それが逆転してはいけない。
もちろんの事ですが、当たってしまうとその前提も忘れてしまい
毎度走る羽目に…。
こうして占いにはまっていくのです(笑)
運命も偶然も同じものです。
単に、それをきっちりつかめるか、という話。
駄目ならば、これ以上マイナスになりそうにない、という
ポジティブ発想もあるのですが、冒頭と最後に出てきた
思い込みが激しい場合は…w
うっかりと泣いて目元がうるんでしまいそうになった
最 -
Posted by ブクログ
近所の女の子が家の手伝いをさぼって遊ぶために
葉っぱお化けになっている様が…面白いですw
この年頃って、確実にばれていないと本人は思っているんですよねww
気がつかない所に愛はあり、気がつかないうちに失ってしまいそうなものがある。
確かに、ちょっとひねくれていたりしたら、見えづらいものです。
子供だって素直にあやまれないのです。
大人になったら、さらに素直になんか…。
とはいえ、知らなかった事で怒られたりしたら
謝れなんて言われたら、それは理不尽な気がしますけど。
こわもてのおじいちゃん。
けれど今回分かったのは…どうやら幽霊ものが怖いようです。
友人である女の子を怖がらせてしまった、2つ -
Posted by ブクログ
母親が仕事に行く際、おじいちゃんの家に預けられる。
どう接すればいいのか分からない相手に、本を読んで誤魔化した日々。
それは、本を読み終えてしまった時に、違う日々になっていた。
口絵カラーの部分から始まる、小さな物語。
おじいちゃんの『宝物』から想像する物語。
こんな子供が想像するには…と思うような、そんな物語。
けれど、それだけ本を読みふけっている、という証拠にもなりそうな知識。
短編の最初が、同じ仕様の部分が徐々に増えているのは
何かを狙って、の事なのでしょうか?
それから物語、それからおじいちゃんの呟き。
孫が作りあげた物語よりも、ごく普通の日常が見えるその呟きが
はっと現実に戻して -
Posted by ブクログ
第一話の「僕は能面」は非常に好きですね。誰だってそうだと思うんですけど、ある程度皆自分に能面を被せ、他人とうまくやりあうために息苦しさを感じることがあると思います。私もとくにそうなのですが、心理描写が非常に巧みで思わず涙を誘います。特に、彼女の手紙はありがちかなと思ったのですが、それ故に今までの彼女との出会いが上手く治まっていて凄く素敵でした。話を重ねるうちに、だんだんと出だしが弱くなってきていますが、全てのラストには必ず感動します。ただ、エピローグはいまいちよく分からなかったです。せっかくのきれいなお話なのですから、最期もきれいに終わって欲しかったですね。とにもかくにも、作者の次作に期待です