蒲松齢のレビュー一覧

  • 聊斎志異

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    人ならぬものたちの怪異を集めた、清時代の怪奇短編集の抄本。
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    以前から気になっていた聊斎志異、ようやく手に取りました。怖い話の詰め合わせかと思っていたのですが、怪異、教訓、恋愛、ちょっとお笑いなど、バラエティに富んだ内容で大変楽しく読めました。
    作者の蒲松齢自身がそうだったように、科挙の受験生が勉強を頑張っている姿がたくさん描かれるので、勉強からの現実逃避としてこんな妄想を膨らませるのは見覚えがあるなあ、とか思ったりしました。特に妖怪(幽霊)と人の恋愛を題材にしたものが多くて、厨二病感があって面白かったです。

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    2025年11月08日
  • 聊斎志異

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    異国、異時代、異世界。非日常。でもなぜかどことなく懐かしいものを感じる。

    科学の存在があたりまえで世界のどこの情報も入手できる変化の激しい社会・でも一応階級フリーで食うものにもそんなに困らない世の中と、非科学的で妖怪が身近で地縁血縁の中で生きるゆったりとした社会・でも封建的で飢えも戦も割と身近な世の中とでは、どっちの人の方が想像力の豊かさとか視野の広さに優れるのかなぁと思った。

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    2025年06月03日
  • 聊斎志異

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    面白かった。ただ、自分にその時代の知識がもっとあればもっと面白かったかもしれない。日本とは違って、人がぽんぽん生き返るものだから色々とこの本の論文あさってみたけど分からないことが多い。中国の冥界はどうなっているのか?盤古の死体化生神話とか、そのあたりから読まないと死と生のありかたがわからないかもしれない。日本だと死は穢れで火葬するし、転生はしても黄泉帰りはしないはず。道教とか神仙思想とかそういう中国の宗教知りたくなった。

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    2024年09月07日
  • 聊斎志異

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     昔、国語の授業で学んだ書物だったので手に取ってみた。
     
     長い全体からの幾つかの抜粋とのことだったがどれも面白く、現代にも影響が見られるような良い作品ばかりであった。

     序文的な作者の書いた部分に、自分の身の上を憐れみ理解してくれるものは闇の中の妖怪怪異達ではないか?という部分があったがここにはとてもぐっときた。作者はこの作品を書いた時、色々と不遇だったらしくその影響が伺える。他の短編の中でも連れ合いや理解者を求める話が多く、信頼できる人が欲しかったのだろうか?このやうに古典にはたまに現代人でもいいな!新しいな!となる表現があるが、この時は今古の共感と発見で嬉しくなるのだ。
     
     一つの

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    2023年10月19日
  • 聊斎志異

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    17世紀末、清の時代に蒲松齢が民間伝承などをもとに書いた短編怪異小説集で、仙女、妖怪、幽霊、化物が色々と出てくる。

    「聊斎志異」は怖い話ではない。幽界、冥界、仙界の人たちが出てくるが、面白いのはそっちにはそっちのルールや社会があって彼らはそれを守っており、人間界と交わったときに道士たちの仲介があって上手い落とし所や相手を出し抜く裏技でハッピーエンドに持ち込んだり、しくじればバッドエンドに終る。

    登場人物も基本的に幽霊たちを怖がらない。だからそこに恋が生まれ、人間と美女の幽霊(こういうのが多いのは男の妄想なのか?)が結ばれていくのである。

    まさに400年前の中国の不思議な話、伝承の集大成な

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    2023年01月28日
  • 聊斎志異

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    中国の怪異・伝承を集めた短編集。幽鬼や妖婆、仙人・仙女などが登場し、摩訶不思議で妖怪好きにはたまらない一冊。

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    2022年07月20日
  • 聊斎志異

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    中国・清代に書かれた幻想短編集。特段教訓もない話も多く、ただただ奇妙に美しい不思議な31篇。起承転結のある物語に慣れていると拍子抜けしてしまう感覚はあるけれど、そういった部分も含めて「異なるもの」の味わいがある気がする。受験の古典文など、独特の取り留めのなさに慣れるという意味でもオススメ。

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    2021年09月08日
  • 聊斎志異

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    異世界のものたちが当たり前のように現世のものと交わる幽玄譚。かなり昔にも読んだ記憶はあるが選ばれている話が異なるよう。今回の新訳はとても読みやすい。

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    2021年06月03日
  • 聊斎志異

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    ネタバレ

    この岩波少年文庫版には全部で31編の短編(これが本当に短いの!)が収められています。  全編は12巻、494編もあるらしいのですが、我が日本国で比較的入手しやすい岩波文庫の本作であってさえも92編しか収められていないようです。  アジアン・テイストのショートショートといった雰囲気でなかなか楽しめる物語集だと思いました。

    でも生まれて初めてこの本のことを知った時は、タイトルが読めなくてねぇ・・・・・。  今でこそ何のためらいも迷いもなく「りょうさいしい」と読めるようになったけれど、中学生ぐらいまでは「ああ、あの柳みたいな字で始まる中国の物語集ね」な~んていう風に記憶していたことが思い出されます

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    2013年09月26日
  • 聊斎志異

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    ネタバレ

    仙人、道士、亡者、狐や烏、虫たちもいる不思議な世界。

    読んでいると雰囲気は国語の授業で習った漢文。でも教訓めいたものではなく、時には理不尽でもある。昔々で始まる昔話、おとぎ話。出てくるアイテムは中国らしいけれど、日本や他の外国でもありそうな、恩返しや危機一髪の物語。

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    2017年10月10日
  • 聊斎志異

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    「雲が湧く石(石清虚)」の、みんな石に夢中なのがやけに面白かった。主人公の邢(けい)が、高官やら泥棒やらに奪われて必死で取り戻しても、最後まで特に実益はなにもない(しかし満足している)というのがなんか好き。
    「酒の精(酒虫)」は、いくら酒を飲んでも酔わない劉が、僧に「どこか具合の悪いところがありますな」、いくら酒を飲んでも酔わないのは酒虫のせいです、と言われ、酒でおびき寄せて体内から追い出してもらった、ところまでは良かったものの、「以来、劉は酒を仇のように憎むようになったが、そのうち次第にやせ細り、家も日ごとに貧しくなって、三度の飯にも事欠くようなありさまになってしまった。」という結末にはびっ

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    2016年02月21日
  • 聊斎志異

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    りょうさいしいと読みますが,31/494~種梨・促織・王六郎・偸桃・耳中人・労山道士・尸変・九官鳥・狐嫁女・黄英・野狗・王蘭・竹青・江中・画皮・小猟犬・酒友・石清虚・義鼠・陸判・緑衣女・地震・張誠・考城隍・酒虫・小謝・噴水・聶小倩・趙城虎・公孫九娘・羅刹海市~清の時代,期待されながら科挙に落ち続けた人物が世にも不思議(異)な物語を書き記した(志or誌)494編から31を選抜。実際にあった話を交えることで怪奇譚も本当にあったことのように思わせる。九官鳥を表す句に鳥・谷に鳥が出てこなくて残念。こうやって題名を眺めると,偸桃と小猟犬,酒虫が面白かったかな。中国人が好きな「怪力乱神を語らず」という孔子

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    2012年02月08日
  • 聊斎志異

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    中国の怪奇小説を集めた『聊斎志異』から31篇を抜粋し、
    中学生向けに易しく訳した本です。
    本当に易しい訳なので、すらすらと読めました。

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    2009年10月04日