長谷川和夫のレビュー一覧
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父がなんだか怪しくなってきたので
認知症に対して、
世間一般で言われていることばかりの把握ではいけないと思い
最近、色々読み漁っています。
認知症になったからといって
昨日までの自分がなくなるわけではないと書かれていました。
当たり前のことですが
わかっていなかったと思います。
診断日を境に父からあれもこれもと
取り上げてしまわなくてよかったと思いました。
90歳ですが、自転車を乗り回すので
やめてほしい私の思い、
自転車に乗れないのは寂しいという父の意見、
色々話をすることが、まずは大切なようです。
看護する側の本ばかりではなく
色々な立場から認知症に対する意識を深めて
できれば、日々 -
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ご自身が認知症と公表している聖マリアンナ医科大学の専門医の先生の認知症本。
医師と認知症者の二つの立場から認知症のリアルがやさしい言葉で綴られていて、とても分かりやすい。
「認知症になったからといって人が変わるわけではなく連続している」というフレーズが印象的。
■認知症のタイプ
・アルツハイマー型 脳神経系。65歳以上の女性に特に多い。認知症の約6割がこのタイプ。
・脳血管性 生活習慣病による脳梗塞や脳出血が主原因。記憶障害や歩行障害が見られる。
・レビー小体型 大脳皮質や脳幹などに特殊なタンパク質が蓄積することが原因。幻視なども。
・前頭側頭型 前頭葉や側頭葉が萎縮。感情抑制困難や社会ルー -
Posted by ブクログ
長谷川式簡易スケールは、臨床の場でよく使われる、医療従事者にとってはおなじみの検査。
認知症の専門医である長谷川さんですら、当事者になったことで初めてわかったことがあるという。
認知症だからといって差別をしてはいけませんとか、尊厳を持った1人の人間として接しましょうとか、そういった認識は医療従事者であれば持っていて当然で、むしろ当たり前すぎて「何を今更」と感じたのが正直なところ。
しかし、読み進めていくうちに長谷川先生の認知症への探究心、認知症になってもなお、それに悲観せず認知症を深く知ろうとする姿勢に心を打たれた。
同時に、自分がやってきた(やっている)看護やケアは実際のところどうなのか -
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長谷川式スケールで有名な著者の本とあって“積読”してあったのだが、つい先日の訃報を見て引っ張り出してきた。
長らく認知症治療の第一線にいただけに、認知症の医療や認知症の患者のとらえ方の変遷がよくわかる。
現役時代は相当厳しい先生だったようだが、文面から伝わってくるのは好々爺然とした姿。
認知症になって「とくにいいなと思ったのは、デイサービスに行ったときに受ける入浴サービスです。(中略)王侯貴族のような気分です」とは当事者にならねば分かるまい。
高齢になっても「心がけているのは、明日やれることは今日手をつけるということ」だったとか。真逆の自分に恥じ入った次第。 -
Posted by ブクログ
100の言葉と簡潔に書かれた内容がとても読み進めやすく、本が苦手な人でも気軽に読めると思った。
HDS-Rの発案者。。臨床で日常的に使ってるスケールだから、すごく不思議な気持ちになった。
どんな人でも認知症になりえるけれど、知識のない人は自分が認知症になることに抵抗があり恥ずかしく思う人がまだ多く存在してると思う。そういう介護、医療の世界をあまり知らない人にこそ読んでほしい一冊。
認知症の方にとってどういう対応をするのが適切なのかも書いてあるので今後に活かせる。私はほとんどが知ってることではあったけど、日頃できてないなぁと思うこともあり、改めてこういう風に接していこうと思わされた。 -
Posted by ブクログ
ある日から突然認知症になって何もわからなくなるのではなく、連続した自分を生きているだけである、という言われてみれば当たり前だがついつい忘れがちなことに改めて気付かされた
喜怒哀楽は最後まで失われにくいとのことで、軽く扱われたり存在を無視されたりした時の悲しさ、対等で尊厳ある人間として扱われていると実感できた時の安心感を想像したうえで行動したい
人間を尊重するって死ぬほど難しいと思うけど。尊重するという行為は、軽蔑や拒否感、嫌悪感といったほぼ生理的反応を理性で封じ込めることで成り立つもので、道徳心が培われれば自然にできる類のものではないと思う。感情の訓練ともいえる、非常にストイック。
皆望んで認