櫻井孝昌のレビュー一覧
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外務省アニメ文化外交にかんする有識者会議の委員として、世界各地で日本のマンガ・アニメの講演をおこなってきた著者が、世界で日本のマンガ・アニメが熱狂的に受け入れられている現状をレポートするとともに、これからの「アニメ文化外交」の課題を論じている本です。
おもしろく思った点と、すこし疑問を感じた点がひとつずつあります。まず、おもしろいと思ったのは、アニメを通して日本に強い関心をもった世界の人びとが、「官」の人たちの心を動かしているということです。日本のサブカルチャーに「官」がかかわることを批判する論者もいて、たとえばマンガの原作者であり「左翼」の立場を堅持する大塚英志は「国策としてのマンガ・アニ -
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日本のサブカル用語の英訳と、例文集が掲載されている。掲載用語数が50件というのが、少し寂しい気もするが、それなりに役立ちそう。本書によると、
やおい → yaoi
痛車 → itasha
同人誌 → doujinshi
らしい。これ、本当に通じるのだろうか??ちなみに、本書には載っていないが、
進撃の巨人 → Attack on Titan
銀河英雄伝説 → Legend of the Galactic Heroes
あたりも私にとっては重要な用語。(銀英伝のコスプレも、いずれやりたいと思っているので)
それから、ネイティブに聞いてみたところ、ワンカラ(または、ヒトカラ=ひとりカラオ -
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今や世界中に存在する日本アニメのファンたち。日本アニメの現状と、その可能性を、外交官としての視点から語る。
授業のレポートを書くために読んだ本、その1。
前半は、日本のアニメがいかに世界中のファンをとりこにしているか、いかに世界の多くの人々が日本アニメが好きか、ということが著者の経験から延々と繰り返され、正直「うーん、これはまるで身内自慢を聞いているみたいだなぁ」と思った。
しかし、後半になってやっと、前半部分の著者の体験話が生きてくることとなる。
アニメが本当に「外交」として、国境を越える手段となりうるのか。この問題を論ずるにあたって、ただ「日本のアニメはすごいんですよ」と文化人ぶって言 -
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以下に備忘のため、要約。この前読んだ、中国動漫新人類と共通するところ多数。
■世界の若者は、私たちの想像以上に日本のアニメを好きで、日本に興味を持っている。それは、ゴッホが浮世絵から影響を受けたように。日本のアニメは、子ども向けでないのが、受けている。
■これを外交に生かすべき。外交に使い、日本のプレゼンスを向上するためには、官学企業、そして私たちの戦略が必要。
■官学企業、市民のやること
官は、もっとアニメを日本文化として認識すべき。職員に対するアニメリテラシを教育すべし。能や歌舞伎などの伝統芸能だけが、文化外交ではない。
学は、海外にアニメのクリエイターやノウハウを輸出し、日本のメソッ -
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そこまで深いことは書いてないように思うけど、内容としては好感の持てるというか…希望を持って読めるしとても読みやすい本でした。
オタクでもあるし日本語学、日本語教育学をやっている身としてはポップカルチャーを日本語教育に結び付ける日本語教育の専門家の本とかないかなー読みたいなーと思う。
きわどさとか、馬鹿らしさとか、品の悪さとかを楽しむものだってあるから全部いっしょくたにして使っていこう、とは言いたくない。でもアニメーションとか漫画って分野で使えるものってたくさんあるはず。日本は自虐的にならず、極端にならず、いいものを誇って伝えるっていう思考を持たなきゃなんじゃないかなー。 -
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原宿ファッション、ロリータファッションがいかに世界で愛されているかを紹介し、それを販売戦略にすべきだとも述べる本。
黒髪が羨ましい、日本人の鼻になりたい、というのに軽くおどろく。
多かれ少なかれ、日本人女性はフランス人女性にコンプレックスがあると思う。美の基準がそもそも違うのだし。雑誌だって、いかに「外人顔」になるかに注力しているようなものもある。それだけに、日本基盤のファッションが注目されるというのは嬉しい。
個人的にはいわゆる制服ファッションも原宿系ファッションも身につけたことはないが。
当時好きだった下妻物語がカミカゼガールというタイトルで愛されているとは知らなかった。