読売新聞経済部のレビュー一覧
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かつては「最強官庁」と呼ばれるも、現在、森友学園問題やそれに起因する公文書改竄問題で信用失墜の底にある財務省。本書は、その実像に迫る読売新聞の連載「インサイド財務省」をまとめたものである。
財務省の花形である予算編成や税制改正だけでなく、通貨外交、国債管理、財政投融資といった比較的マイナーな分野も含め多岐にわたる財務省の業務に関するトピックを取り上げるとともに、OB勢力の凋落や採用活動での苦戦など、組織としての財務省が直面する現実についてもスポットライトを当てている。
本書(厳密にはもとになった連載)は、「政策を担う官僚個人に焦点をあててストーリーを展開させるという手法を採用」しており、緻密な -
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いつの間に国鉄民営化から35年、当時の想定を上回る人口減少と金利の低下。JR各社特に北海道、四国の状況は険しい。厳しい現実の中から解決方策を探る一冊。
正直、ここまで経営状況が厳しいものだとは思わなかった。国鉄時代の赤字ローカル線廃止、その頃より採算の悪化した路線が多いという。災害を契機に廃止またはBLTへの転換が多いのも納得。
一方でJR九州の成功と安定のJR東海は対照的。JR貨物はドライバーの不足を経営好転の材料とできるだろうか。
新幹線開通の陰で第三セクター化される並行在来線の問題、西九州新幹線や北陸新幹線の未開通部分な経路などまだまだ解決できない問題も多い。
個人的にはJR単独 -
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本書でも指摘されている通り、赤字ローカル路線の経営は鉄道会社にとって重荷である。
俺個人の考えとしては、ローカル線の役割は終わっている。
ゆえに、それは別の交通機関に置き換えられるべきだと考えている。
鉄道黎明期で鉄道が求められた一つに、未舗装路対策があったのではないかと考える。
ひと雨降ればぬかるみになり、車輪の乗り物は通行困難になる。
そこで道路整備の意味合いで鉄路が求められたのではないかと。
時代は下り、鉄道の大量輸送の利点が各戦争を通して認められると兵員輸送、物資輸送を目的に鉄路が延伸される。
また、林業や炭鉱など道路ではなく鉄路が求められた時代があった。
さ -
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財政再建を求める財務省が、安倍元首相や経産省を中心とした上げ潮派(経済を上向けにして結果的に財政を再建する)の勢いに押されている状況を新聞記者の目で描いている
財務省と経産省それぞれに2〜3人とはいえ知り合いがいる身としては、経産省の人間はよくいえば親しみやすい、悪くいえば非常に軽薄(商社マンとかに通じる感じ)なので、日本の財政状況も加味するとまだ財務省の方が信頼できる(ただし、とんでもなくエリート意識が強い人も結構いるので、友達になりたくはない)が、ここまで影響力が下がると難しいか。また、財務省が力を持つ≒増税、なので一般人としてはありがたくない。今まで財政を担ってきて、その結果の財政状況な -
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さすが新聞記者が書いただけあり、小泉vs全農の辺りは迫真に迫る勢いであっという間に読んでしまう。
農業というものの可能性を感じることができる1冊。三橋貴明さんの本とは違い、どちらかというと反JA的な内容。
それにしても農業というものは知れば知るほど面白く思う。なにがって、可能性が。大きいよね。障壁もデカイけど。
今後調べたいものメモ
日本農業法人協会 全国農協青年組織協議会 全国農業青年クラブ連絡協議会
グローバルGAP→国際安全基準
JA北つくば JA越前たけふ JA帯広かわにし JA浜中町
ミルクマーケットジャパン
コッパートクレス→オランダの会社
みらくるグリーン→大 -
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引き続き、経団連に関する書籍を読んでいる。
「経団連という団体は必要なのだろうか?」という議論がよくあるが、私が経団連に関する書籍を読んでいる理由はそこにはない(その議論に興味がないわけではないが)。検討している修士論文の中で、経済・労働関係の政策決定プロセスを知りたいと思い、その参考に、経団連関係の書籍を読んでいる。政策決定プロセスなので、もちろん、政府とか自民党とか省庁が主体となるが、経済政策や労働政策の場合、政策決定プロセスの中に経済界が組み込まれており、その組み込まれている仕組みがどのようなもので、どの程度の影響力を持っているかを知りたいと思っている。
本書は、読売新聞の記者が書いたも