小島健志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレエストニアが国家の生き残りをかけて電子政府に舵を切ったこと、スタートアップ支援を国を上げて「ハコ」の面ではなく実際の資金やネットワーク的な側面から支援していること、「実利」というか「結果」を出すことを重視していること(森林クリーンアッププロジェクト―Let's do it!)、市場規模の小ささから、スタートアップは初めからグローバルを目指すこと。
教育現場でも、ロボットを実際に動かすなどtechとlogical thinkingを醸成しようとしていること。
市場規模も小さく、マーケティング力も低いという弱点も自覚し、グローバル展開のためのR&D拠点たろうとしていること。
もう少し技術的に突っ込んだ話かと思っていたため、やや思っていたのとは違っていたものの、ある程度エストニア流の電子国家のつかみを得るには良い本だと思う。
政府の仕組み(x-road, e-residency)から新しいビジネスを生み出す、という点が面白い。
日本だと、政府の仕組みは政府の仕組み、それとスタートアップ支援は別モノ、という発想になりがちだけど、x-roadであらゆる情報をつなぐこと、それから、e-residencyで電子的な起業を行いやすくすること、で世界中の人材を集めるようなビジネスも生まれる。
政府の「顧客主義」という言葉にも象徴されるが、制度がユーザーにとって何のメリットがあるか。
マイナンバーよりもずっと使いやすく、信頼性も担保(他人の情報に不当にアクセスするには多額の罰金)とか、もう少し掘り下げて学んでみたい。 -
Posted by ブクログ
なぜエストニアには出来ても日本に出来ない?
日本の地方自治体レベルでも出来ないのか?
会社レベルでもなぜ出来ないのか?
この本を読んで純粋に思ったことだ。
トップの考え方や、文化的背景もあるが、単純に「エストニアの人は賢い」だ。
ソ連からの独立で国を再構築する際、もっとも効率的な構築方法は何か?を模索した。
その時に主導権を握った首相が若かったこと、デジタル技術系人材が豊富だったことも後押ししたが、やっぱり「考え方が賢い」のだと思う。
日本だとなぜかどんな組織も(特に会社ですら)、「え?なんでそんな事になっちゃうの?」というバカな事が多すぎる。
それも高学歴な人ほど「え?なんで?」という残念な事が多すぎる。
この本を読むと、エストニア人の日本には無い考え方が見えてくる。
「エストニア人、かくあるべし」がキチンとあるのだ。
それは子供の学校教育の方針を見るとよく分かる。
「教育のデジタル化」はあくまで手段であって目的ではない。
(日本の場合は「目的化」されてしまう)
こういう部分が一歩も二歩も先に行っている感じだ。
しかし本当に我々日本人には出来ないのか?
こうした好例があるのだから、参考にして真似できる点から始めればよいのではないか?
日本の「つまらなくない未来」を作るのは、我々自身の意識改革からなのだ。
(2019/1/15) -
Posted by ブクログ
ネタバレ電子政府と言われるエストニアについての本
電子署名、電子身分証。すばらしい
メモ
・オンラインで完結できないのが結婚、離婚、不動産売却
・エックスロード。超大規模データベースを作るのでなく、既存システム間をつなぐ仕組み。分散型データ管理システム。作り変えることなく統合した。
・アクセスすると必ず足跡が残る仕組み
・エストニアの6原則
分散化、透明性、1度きりの原則、ノーレガシー、ユーザーフレンドリー、データの完全性
・仮想住民という考え方。人口少ない国家におけるソフトパワー。データさえあれば復元できるというノマド国家的考え方。
・エストニアの魅力
デジタル社会、自然の豊かさ、オープンマインド、ワークライフバランス、多様性
・日本のエコシステムが機能するためには
起業家によるコミュニティ形成、起業家マインド育成とセーフティーネット、
規制当局とスタートアップの交流、いきなりグローバルを目指す企業のネットワーク化、エコシステムのブランディング -
Posted by ブクログ
エストニアは1991年に旧ソ連から独立後、IT戦略によって新しい国づくりを進めてきた。様々な行政サービスをオンライン化することで「電子政府」を実現した。
政府の電子化により、様々な変化が生まれている。
・「電子署名」が普及し、紙の契約書がなくなった。
・出生届や死亡届など行政手続きの99%が、24時間365日、オンラインで行えるようになった。
・電子身分証明書(デジタルID)の普及により、確定申告や税の徴収などが効率的に行えるようになった。
電子政府の利便性向上に伴って生じるのが、プライバシーの問題。
政府はこの問題に対処するため、個人情報が「いつ」「誰」に利用されたのか、国民が自ら専用サイトで記録(ログ)を確認できるようにした。
また、職務上知り得た他人のデータを不正利用した人には、厳罰を科している。
セキュリティー対策のため、ブロックチェーン技術を国のシステムに導入している。この技術によって、データの改ざんをリアルタイムで検知できるようになった。
2014年末、外国人を「仮想住民」として認め、仮想居住権を与える「イーレジデンシー」制度を始めた。
仮想住民になると、「電子政府の体験」「電子署名の使用」「オンラインによる法人設立」という3つのメリットを享受できる。
少子高齢化が進むため、オンラインプラットフォームを世界中に開放することで、国境を越えて活躍するIT人材「デジタルノマド」を取り込み、国を活性化させようとしている。