遠藤秀紀のレビュー一覧

  • 絶滅危機動物
    絶滅危惧種をまとめた学研の図鑑ポケット版。ポケット版でありながら、情報量は満載で様々な動物(哺乳類、爬虫類、鳥類、両生類、魚類)の絶滅危機状況を知る事ができる。AR写真機能もあり動く動物が楽しめるが、一部だけ。しかし何より絶滅しそうな理由というのが全て記載され、今どのような状況なのか判るという点で、...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    「進化とは、新しい動物を白紙から創作することではなく、数々の設計変更が自然淘汰を受けて生き残っていく、継ぎ接ぎだらけのプロセスなのだ。」
    生物の進化は面白い!
    元々あったものを、別の役割・機能のために使い回す。設計変更を加えながら。必要のためなら生物はそんな離れ技をもやってのける。
    本書は、様々な事...続きを読む
  • ニワトリ 愛を独り占めにした鳥
    自分の仕事に誇りを持っていらっしゃる
    遠藤秀紀さんの著作が好きで、
    数年前に集中して読んだ時期がありました。

    最近(養鶏をやってみたいな)と思い始めたため、
    改めて読み返してみました。

    本書の執筆動機は
    ・読者へのニワトリに対する関心喚起
    だと思いますが、私の読書動機が
    ・養鶏で成功するためのヒ...続きを読む
  • パンダの死体はよみがえる
    自分にとって必要なくなったものは早く捨てるという考え方は、自分の身の回りをすっきりさせ、仕事を円滑に進めるためにも大切なことだと今の時代は教えられます。
    しかしそれは自分という人間を中心に考えた生き方であって、自分の持ち物や自分の生活空間の中でのごみに対してはそれでもいいけれども、こと動物の遺体に関...続きを読む
  • 見つけるぞ、動物の体の秘密 : 動物かいぼう学者が挑む進化のなぞ
    どうぶつの体のしくにみついておもしろいことがみつかりました。たとえばクマからパンダにしんかしたことです。たしかににているなと思いました。あと、6本のゆびがあり、びっくりしました。
  • 人体 失敗の進化史
    すごくおもしろい!
    著者の楽しんでる感じも、熱意も、軽妙さも、いろいろ感じられる。
    しかも、日常的におもしろがれるようなネタが多いし、学問的にも知らなかったネタがたくさんあった。
  • 人体 失敗の進化史
    戦う遺体科学者の姿である。人間をこれほど進化の過程を描きながら明らかにしていく本も珍しいと思われる。
  • 人体 失敗の進化史
    大変、興味深い本でした。ホモ・サピエンスは、50キロの身体に1400CCの脳をつなげてしまった哀しいモンスターである、との形容と、これに続く一連の文章が心を打つ。是非、一読を。
  • 人体 失敗の進化史
         -2006.09.02記

     著者の遠藤秀紀は、現役の動物遺体解剖の泰斗であろう。動物の遺体に隠された進化の謎を追い、遺体を文化の礎として保存するべく「遺体科学」を提唱する第一線の動物学者である。
    この人の著書は初めて読むが、「人体 失敗の進化史」は決して奇を衒ったものではなく、専門の知を...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    初めて読んだ遠藤先生の本。
    書名から「文化人類系の本かな?」と思って手にしたら、全然違いました。
    が、面白かったです。
    生物としてのヒトがいかにいびつに出来ているかが分かる。
  • 人体 失敗の進化史
    遠藤秀紀さんは獣医師で動物の遺体を通して動物の進化の歴史を研究している方です。
    現在の肩書は京都大学霊長類研究所教授となっています。前職は博物館の研究官を務めていたこともあって遠藤さんのところには動物の遺体が持ち込まれる。解剖してひとつひとつのパーツを調べるのは地道な仕事ですが、進化の歴史を示す重要...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    「進化」についてまじめに考えたことはあるだろうか。単純な適者生存モデルを鵜呑みにしているのではないだろうか。例えとして正しいかどうかは謎だが、野球において右バッターと左バッターどちらが有利でどちらが生存可能性が高いだろう。どちらかを滅ぼすほどの絶対性のある差異など存在しないのだ。生存可能性とは環境と...続きを読む
  • ニワトリ 愛を独り占めにした鳥
    2010年に感動した本BEST3に入る名著。文体や内容に感動したのではなく、「ニワトリはたった一種類のセキショクヤケイを改良したということ」に感動した。「ニワトリは地域環境社会を選ばないということ」に感動した。「ニワトリは世界中で110億羽いるということ」に感動した。「ニワトリは卵・肉・骨全てが絶対...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    「私たちヒトとは、地球の生き物として、一体何をしでかした存在なのか」二足歩行という、ある意味とんでもない移動様式を生み出した私たちヒトは、そのために身体全体にわたって、「設計図」をたくさん描き換えなくてはならなかった。そうして得た最大の“目玉”は、巨大で飛び切り優秀な脳だったといえるだろう。
    ホモ...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    面白く読んだ。
    文章のノリがちょっと好みが分かれそうな感じ。私は別に嫌いじゃないけど、だるいなって思う時はあった。


    本のテーマとはズレてしまうのだけど、何故ひどいつわりがあるのか不思議だった。生物の最優先事項は子孫を残すことだ。こんなに進化した生物が、何故生み育てるために体調を崩すのか?

    元々...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    クレイジージャーニーを観て。遺体科学という中で明らかになった骨格の進化。必ずしもデザインされたものではなく、前適応としてたまたま役に立つという。進化とは面白いものだなと思った。自分の体、動物の体を改めて見つめなおして意味付けを考えると、その不恰好な進化の歴史が感じられるようになった。
  • 人体 失敗の進化史
    ヒトが二本の足で立ち上がり、自由になった前肢で道具を作り、使い、大きくなった脳で物を考え、文明を作る。
    二足歩行がどれだけ画期的で、歪で、奇跡的なものなのか、全然理解していなかった私には、とても新鮮な本でした。
    そしてまた、その二足歩行が起こす弊害。タイトルの「失敗」はそういうことかあ。腰痛も肩こり...続きを読む
  • パンダの死体はよみがえる
     珍しい死後動物の解剖の専門家の本。初に近い著作なのか、若干の気負いが見られるも、内容が特殊で興味が湧いた。各動物の解剖所見の話がやはり一番詳細で面白い。パンダの手の構造説明などは工学的に見ても価値がある。少々思い入れが強すぎ、何がどう世の貢献につながるのかが見えにくいかも。表現も変な小説風になって...続きを読む
  • 人体 失敗の進化史
    動物は基本的な「設計図」を持つ祖先がおり、次の段階では「設計変更」によって、新たな動物を創り出すとする。
    その変遷を見ると、結果オーライの行き当たりばったりなものだと著者は言う。

    ほ乳類の内耳の骨はアゴからの借り物で、アゴのほうは頭骨や歯の骨を細工してやりくりしたとかの話は面白く読めた。
  • ニワトリ 愛を独り占めにした鳥
    ニワトリについて、ひたすら書かれた本。日本人は平均、年間300個の卵を消費し、2羽分の鶏肉を胃袋に収めている。全世界では、総人口の約2倍=110億羽のニワトリが存在していると言われており、文句なく世界で最も繁栄している鳥類である。

    とはいえ、ニワトリの運命はあくまで家禽として人間による寵愛を受ける...続きを読む