大須賀覚のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
医療データ分析、抗がん剤治療、新薬開発の分野でのトップ研究者が、あまりにもデマ・ガセが多いがん治療において、明確なエビデンスに基づく最高の質のものをレクチャーしてくれる啓蒙的な一冊。
本書でも繰り返される点であるが、日本は国民皆保険制度によって自己負担額が低廉に抑えられているため、保険償還の対象となる標準治療に実際どれだけのコストがかかっているか、裏返せばその真のプライシングというのが見えにくい。それが故に、”低廉な標準治療”≒”安かろう悪かろう”という誤ったイメージを持ちやすい。それが端的に出ているのは、教育レベルや収入が高い人ほど、デマ・ガセが跋扈する治療法を選びやすい、というアメリカの -
Posted by ブクログ
がんに対する基礎的な理解、ベースの知識として読んでおいてよかったと思う。標準治療は、現状における、最良の治療法であるということが客観的によくわかった。
また、がんには、のんびりや超のんびりのものもあり、過剰診断になることもあるが、これが診断時にはよくわからないというのがやっかいだなと思いつつ、そういった傾向のある癌として、甲状腺癌や前立腺癌があげられるのも知識として有用だと思った。
また、検査についても、メリットがデメリットを有意に上回るおすすめのものと、特に差が見られないものについても言及があり、どんな検査を基本的にうければいいのかわかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ保険が適用される治療法「標準治療」こそ最高の治療法。
教育レベルと収入が高い人ほど怪しいガン治療法に騙されているというアメリカの研究。日本人も同様の傾向。
津川友介…医療データ分析の専門家。カリフォルニア大学の医学部で助教授。
勝俣範之…がん治療に特化した腫瘍内科医という専門医。腫瘍内科とはガンの総合内科のようなもので、抗がん剤や検査相談、治療方針の決定など、最初から最後までサポート。国立がん研究センターに20年在籍後、日本医科大学で腫瘍内科を立ち上げ。
大須賀覚…新薬開発の専門家。アラバマ大学助教授。日本にいた頃は脳神経外科医。
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第1章 最高のがん治療の決められ方
嘘