湯川秀樹のレビュー一覧

  • 宇宙と人間 七つのなぞ
    少年向けに書かれた、ということもあり時代は感じるもののわかりやすい語り口で、テーマごとに色々な『なぞ』について、著者の思考含めて語られている。
    色々ななぞは、子どものなぜから始まるようなもので、そういった身近なところから問いを立てて、科学的に考えていくという流れも含めて、自分の子供が中学校くらいで手...続きを読む
  • 目に見えないもの
    少し期待はずれ、内容は物理の教科書のような感じでそこに少し著者独特の見解を肉付けしたような内容。物理を人並みに勉強して来た自分からするとはいはいはい。と言った感じでした。
  • 旅人 ある物理学者の回想
    朝永振一郎の自伝を読んだので、湯川秀樹の自伝も読んでみた。文章は湯川先生の方が上手。

    学者の一家に育ち、5歳の頃には祖父から漢籍の素読の手ほどきを受けたそうで、昔のインテリ層は格が違うなと思った。
    研究や戦争についての回想はほぼなく、幼少から、青年時代、結婚してからの家庭生活などが内省的に淡々と語...続きを読む
  • 宇宙と人間 七つのなぞ
    湯川秀樹先生の随想。
    前半の神話から始まる自然科学史は良くまとまっていて読みやすかった。
    実証科学は多くの人が確からしいと感じられるから人間にとって正しいということを再確認し、カントの認識論の確からしさを感じた。
    自然科学の導入にはとても適している読み物だと思った。
    後半の言語や認識に関する話は正直...続きを読む
  • 旅人 ある物理学者の回想
    日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹さんの中間子の発見までの前半生を綴った回想録。
    幼少期からの学生生活と時代の空気感の記述がほとんどで、理路整然で淡々と読み進められました
  • 旅人 ある物理学者の回想
    日本人初のノーベル賞受賞者である著者が、27歳になるまでの半生を語った本です。

    地質学者である小川琢治の三男として生まれ、貝塚茂樹、小川環樹を兄弟にもつ学者一家のなかで育った著者の家庭環境や、物理学を志した三校時代のエピソードなどが、わかりやすい文章でつづられています。幼少時から幅広い教養に触れる...続きを読む
  • 目に見えないもの
    中間子理論でノーベル物理学賞を受賞した著者のエッセイを収録している本です。

    20世紀における物理学の革命について、著者自身がそうした動向に触れたときの所感を交えつつ、わかりやすく語っています。また、著者の自伝である『旅人―湯川秀樹自伝』(角川ソフィア文庫)の内容を補完するようなエッセイも含まれてお...続きを読む
  • 旅人 ある物理学者の回想

    1.この本を一言で表すと?
    ・生い立ちから、学生時代のこと、物理学者を志し、中間子の理論を発見するまでの自伝。
    2.よかった点を 3〜5 つ
    ・ある証明問題について、先生の方法と異なるやり方で証明したために零点とされた
    →大人は知らないうちに、子どもの人生を大きく変えてしまうことがある。気をつけ...続きを読む
  • 目に見えないもの
    前半の,物理学に関する論述は,わかりやすくかかれているものの,それでも素地のない者にとっては,難しい内容だった。
    後半の,随筆は,素晴らしいものが多かった。

    P.85「学問することの喜びがこの頃はことさら身にしみて感ぜられる。くる日もくる日も研究生活を続けていけるということは,「喜び」などというに...続きを読む
  • 湯川秀樹 詩と科学
    15歳から68歳までの随筆集。幼い時の祖父から受けた漢籍の素読、父の膨大な蔵書の環境の中で育つことで教養の下地ができる。進路選択にあたり、教師の解答以外は評価しない不自由さを嫌い数学を離れ、手先が器用でないため工学系や実験物理を避け、理論物理に進むが、当時の量子論の台頭を先駆的に感知し、独学で進めた...続きを読む
  • 湯川秀樹 詩と科学
    端正な文章。論理的で理知的。
    特に若い頃の文章は、才気がみなぎっているとはこういうことなのかな。
    良質な文章という点では、読み応えがある。
    でも、こちら側の入り込む余地が少なくて、ちょっとしんどいかも。
  • 宇宙と人間 七つのなぞ
    湯川秀樹先生が少年少女に向けて著した科学読み物です。宇宙・数の概念・ことば・認知・知覚といったものについて自身の観察や経験に基づいて考察を重ねています。難しそうな内容にもかかわらず易しい文章でスッと頭に入ってきます。文才に秀でた方でもあったんですね。
  • 旅人 ある物理学者の回想
    ことに私は生まれつき、自己を表現することに困難を感じる人間である。それにまた自意識過剰の人間でもある。自分を客観的に見よう努めながら、自分で
    理論物理学と言う学問は、簡単に言えば、私たちが生きているこの世界の、根本に潜んでいるものを探そうとする学問である。本来は哲学に近い学問だ。
    それを裏切ることに...続きを読む
  • 旅人 ある物理学者の回想
    湯川秀樹さんが
    自分の人生の前半を
    新聞に書き綴った自伝
    発明発見物語というかんじではなく
    ただただ日記のように淡々とかかれる
    でももともと文学に素養があるらしく
    文学的というか、なんとも読み心地が良い文章
    面白くて他人にお勧めできるかというと
    そうでもないが
    いい本だった
  • 旅人 ある物理学者の回想
    湯川博士の自伝。
    本当に頭のいい人なのだと思った。
    そして同時に努力の人なのだと思った。
    費やした時間の分だけ報われる。
    インプットがあるからアウトプットがあるのだ。
    決してないものねだりをしてはいけない。
    まずは考えよう。
  • 旅人 ある物理学者の回想
     ポップな感じの表紙につられて読みました。物理学のことに関しては、ほとんど触れられていないので、私でもすらすら読めました。
     やはり、頭がいいのは家系なんだな、と思いました。
  • 旅人 ある物理学者の回想
    若い頃に 一度 読んだのですが、改めて 読み返しました。
    湯川秀樹の 自叙伝です。 関西人に 馴染みの 地名などが 記されているので 読み易いところが、いい感じです。
    日本人初 ノーベル物理学賞受賞者を 少し 身近に感じる 一冊です。
  • 目に見えないもの
    ノーベル物理学賞受賞の湯川秀樹博士のエッセイ集。科学と哲学についての話が多いが、今の俺には十分な理解はできない。これは戦前に博士が30代の頃の文章だというのに。頭の構造が違うと言っては元も子もないので、視座が高く、視野が広いのは学ぶべきところ。
  • 目に見えないもの
    前回読んだ随筆の言葉遣いのきれいさにまた読みたくなって購入しましたがガッツり物理学についての解説風随筆。読むのがきつかった
  • 旅人 ある物理学者の回想
    湯川秀樹博士の20代後半までの回顧録。前半はいかにも少年らしい生活が感じられる。後半はシュレーディンガーやボーアや相対性理論といった話が出てきて、場の話等が分からないと難しいかもしれない。
    「遠回りしたものだというのはゴールにたどり着いてからわかる。道なき道を進むには遠回りかどうかも分からない」