菊池淳子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ■第1章 すべては白紙から始まる
第一稿を読んで、この脚本には二つのストーリーが存在していると私は思った。一つは、大けがを克服して人生を取り戻す母親の話。もう一つは、重大な決断を迫られるが、自らの決断で困難を乗り越え、男性への恐怖心も克服し、母親とのぎくしゃくした関係も修復する娘の話だ。
つまりこの脚本は、一つのストーリーから始まり、別のストーリーで終わっているわけだ。よくあることだが疑問が残る。いったいこれは母親の話なのか? それとも二人の話なのか?
彼女自身にもそれがわかっていなかった。長年の経験から、私にはこんなモットーがあった。どうしていいかわからなくなったら、しばらく引いてみる。〝迷ったら何もするな〟である。はっきりと視点が定まるまで、数週間脚本から離れてみたらいい、と私は助言した。ここで問題なのは、脚本の質でも、せりふでも、登場人物の深みや厚みでもなかった。ただ、脚本家がどんなストーリーを書きたいかなのだ。この脚本の場合、ストーリーの中心を母親から娘に変えたために、ドラマの意図もテーマも変わってしまった。作品の良し悪しや、何が正しく何が間違っているかではなく、何のストーリーを書きたいかをはっきりさせることが重要なのだ、と私は彼女に説明した。
脚本術のワークショップで、私はいつも受講生に同じ質問をする。「何についてのストーリーを書いているのか?」。すると、「いとこ同士のラブストーリーです」とか、「二〇世紀初頭、ボストンに住むアイルランド人一家の話です」とか、「近所の学校が閉鎖になって自ら学校を建てる親たちの話です」といった答えが返ってくる。
こんなふうに答えが漠然としている場合には、こんな助言をする。アイデアをもっと深く掘り下げ、書きたいストーリーを自分らしく表現するにはどうしたらいいか考えなさい。これは実際に家やってみると、そんなに容易なことではない。もっと具体的にしなさいと繰り返し要求すると、受講生は苦しむ。だがそうしてくうちに、誰の、何についてのストーリーなのかが明確になってくる。それがテーマであり、脚本家の出発点である。
■第2章 脚本の構成とは何か?
■第3章 パラダイムを知る
映画の脚本は特殊だ。映像で語るストーリーが会話とト書きで表現され、そのストーリーはドラマの構成――発端・中盤・結末――という文脈(コンテクスト)の中で一本の線として進展していく。文脈とは、中身――シーン・シークエンス・アクション・会話・登場人物などストーリーを構成するもの――を収めておく「空間」のようなものであり、中身は変化しても文脈は変化しない。
構成とは形である。
「脚本とは、一に構成、二に構成、三四はなくて、五に構成」とウィリアム・ゴールドマンは言っている。建物の構造を具体的に見るために建築家が模型を作るように、脚本家は構成を見るためにパラダイム(脚本の見取り図)を作る。パラダイムとは、「アイデアを具体的に見るための枠組み/モデル」であり、ストーリーを書き、脚本を書くプロセスの指針となるロードマップなのである。
■第4章 四ページであらすじを書く
どんなストーリーなのか、〝何〟についての、〝誰〟のストーリーなのか? 数行で言えるだろうか。これは私がワークショップやセミナーで口をすっぱくして言うことだ。
「自分で自分のストーリーを把握していなければ、他人にわかるわけがない」
■第5章 魅力的なキャラクターを作る
魅力的な登場人物をつくるには何が必要なのだろうか?
登場人物の目的や動機だろうか。登場人物の話す言葉なのか、鋭い洞察力や知性、もしくは誠実さや真実味だろうか。それとも、目的を達成するためにどんな行動をするかなのか。どういう特徴があると、観客は興味を抱き続けるのだろう?
人間の人生は行動によって測られるという。アリストテレスは言っている。「人生とは行動でできている。人生の終わりも一つの行動であり、状態の変化ではない」と。
キャラクター(人物像)とは何か。
キャラクターを形成するのはアクション(行動)だ。何を言ったかではなく、何をしたかである。
脚本では、キャラクターがアクションを決めるか、もしくはアクションによってキャラクターが決まる。
イギリスの劇作家ハロルド・ピンターは述べている。「登場人物を創造する時、登場人物は作り主であるあなたを注意深く観察しているものだ。何をバカなことを! と思うかもしれない。けれど、私は登場人物から二種類の苦痛を被ってきた。一つは登場人物をゆがめたり、裏切ったりする時に感じる苦痛だ。そしてもう一つは、登場人物の核心部に近づけず、彼らが私を避けて陰に引っ込んでしまう時に感じる苦痛である」。
「作家と登場人物の間には必ず衝突が起こる。その場合、たいてい勝利を収めるのは登場人物であり、またそうあるべきだと思う。もし作家が登場人物を自分の思い通りの型にはめようとし、完全に彼らを支配してしまったら、登場人物は精彩を欠き、生き生きとしなくなるだろう」
では、魅力的な登場人物を作るのに不可欠な要素は何か。それはこの四つである。
1.明確で強い〝ドラマ上の欲求〟があること
2.独自の〝考え方、ものの見方〟を持っていること
3.〝態度や意見〟を表していること
4.〝変化すること〟
この四つがそろえば、魅力的な登場人物を生み出すことができる。最初の〝ドラマ上の欲求〟とは、〝脚本の中で、主人公が手に入れたい、成し遂げたいと思っていること〟である。つまり主人公を動かす力、目的、動機だ。
ドラマ上の欲求は、シンプルに数行で表現できる。ちょっとした会話や行動でも表すことができる。どう表現するかは自分次第だが、まずは主人公のドラマ上の欲求をはっきりと把握しなさい。あなたにわからなければ、ほかの誰にもわかるわけがない。
<中略>
ドラマ上の欲求は、時にはストーリーの途中で変化することもある。変化するのはたいていプロットポイントⅠだ。プロットポイントⅠはストーリーの本当の始まりだからである。『アメリカン・ビューティー』(アラン・ボール)のレスター(ケヴィン・スペイシー)は死んだような生活を送っているが、娘の友人アンジェラに恋をして目を覚まし、もう一度自分の人生を取り戻したいと思うようになる。これが、プロットポイントⅠ以降の、ドラマ上の欲求となる。
ドラマ上の欲求は、登場人物をストーリーの中で動かすエンジンのようなものだ。だから、ドラマ上の欲求をはっきりと把握していることは、とても重要である。あなたの登場人物のドラマ上の欲求は何か、数行で簡潔に言い表せるか。『帰郷』でアカデミー脚本賞を受賞したウォルド・ソルトは言っていた。登場人物をつくるには、まずドラマ上の欲求を考える。この欲求こそがストーリーの構成を生み出す力になるのだ、と。
さらにはこんなことも言っていた。登場人物のドラマ上の欲求さえわかっていれば、せりふなどは「どうにでもなる」と。なぜなら欲求さえ明確になっていれば、せりふは俳優がアドリブで言うことだってできるのだから。けれどドラマ上の欲求だけは、絶対に変えることはできない。それはドラマ上の欲求が、ストーリー全体を支える重要な要素だからだ。脚本というのは、実際に書く段階はさほど大変ではない。本当に大変なのは、コンセプトを考える段階である。ソルトはピカソの言葉を引用してこうも言った。「芸術とは、必要のないものを削ぎ落とすことだ」と。
魅力的な登場人物を作るのに不可欠な二つ目の要素は、〝考え方、ものの見方〟である。ものの見方とは、「世の中をどう見るか」(=世界観)である。人間は誰でも独自の世界観を持つ。何を信じているのかは人それぞれだが、自分が真実だと思うことが、その人にとっての真実となる。実際、頭の中にあること――考え・感情・記憶――が、日々の経験に大きな影響を与えるし、どういうものの見方をするかによって、毎日の経験は左右されている。
三番目の要素は、〝態度〟である。態度とは、意見の表れでありふるまいだ。態度はものの見方と違って、知的に下した個人的な判断である。たとえば、正しいか間違っているか、よいか悪いか。どちらが優れ、どちらが劣っているか。リベラル化保守的か。
態度は行動に表れる。たとえば「常に自分が正しい」と思っている人間特有の態度もあるし、男らしさを誇示する「マッチョ」も一つの態度である。政治に対する意見をはっきりと口にするのも態度であるし、ラップやスポーツでの挑発的な態度も一例だ。
<中略>
態度とものの見方が区別しにくいと感じる時もあるかもしれない。私のセミナーでもそこで悩む受講生がいる。だが、それはあまり気にしなくてよい。どちらが態度で、どちらがものの見方かを明確に分けられなくても心配はいらない。四つの要素を抽出していれば、登場人物の核心部を創造していることになる。部分と全体は、同じものだ。意識の中で分けてさえいれば、それで構わない。
四番目の要素は、登場人物の〝変化〟だ。登場人物は脚本の中で変化しただろうか? 変化したとすれば、どんな変化か。はっきりと言い表せるか。登場人物の感情の変化をたどれるか。『好きと言えなくて』(オードリー・ウェルズ)の登場人物は、二人とも変化し、自分の新たな面に気づいていく。あるがままの自分を愛してくれる人を受け入れ、アビーは変化を遂げるのだ。
■第6章 人物に奥行きを与える
■第7章 葛藤とCircle of Being(トラウマを引き起こす事件)
脚本を書いている最中にかならず心に留めておくべきこと、それは「ドラマはすべて葛藤だ」ということだ。だがそれを忘れてしまう脚本家は多い。ストーリーを語るには、単にチェスの駒のように登場人物を動かせばいいと思い、葛藤に注目するのを忘れてしまう。
それではいけない。葛藤はとても重要なのだ。では、なぜ重要なのか?
なぜなら、葛藤はストーリーにリズムや緊張感を生み出し、読み手や観客をハラハラドキドキさせるからだ。映画は現実の人生よりもずっとスケールが大きいので、読み手や観客の関心をしっかりと引き付けておくことが肝心となる。それには葛藤が必要なのだ。
〝葛藤〟とは「対立」という意味であり、葛藤があるために「登場人物やアクションの間で対立が起き、それがプロットを動かす」。では、葛藤を生み出すには何が必要か? それにはまず、登場人物にはっきりしたドラマ上の欲求がなくてはならない。その欲求や目的の達成を邪魔する障害を作ると葛藤が生まれ、登場人物は何とか目的を達成しようと努力し、障害を乗り越えていく。登場人物が強烈な価値観を持つ人間である場合には、相反する価値観を持つ登場人物を作ると、両者の間に葛藤が生まれる。葛藤には物理的な葛藤と精神的な葛藤があり、どちらも重要である。
登場人物を、パイのような円形(circle)だと仮定しよう。その一切れ一切れ(piece)は、人格形成に影響を与える出来事であり、そういった事件や出来事が集まって一つの円(一人の人格)が形成される。これを私はCircle of Being(CB)と呼んでいる。どんな出来事が、精神的・社会的・政治的・神秘的・知的トラウマを起こし、登場人物の人格にどんな影響を与えたのかを考えてみると、人物像に深みや陰影が出る。
■第8章 時間と記憶
■第9章 第一幕を構成する
■第10章 最初の一〇ページ
■第11章 次の一〇ページ、その次の一〇ページ
さあ、これで最初の二〇ページが完成した。次は三番目の一〇ページだ。つまりプロットポイントⅠである。第一幕終わりのプロットポイントⅠはどんなものになるか? 例を挙げてみよう。『テルマ&ルイーズ』では、駐車場でレイプしようとしているハーランをルイーズが射殺するというドラマチックなシーンになっている。『ショーシャンクの空に』では、アンディがレッドにロックハンマーを調達して欲しいと頼む会話のシーンだ。『ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間』では、フロドとサムが指輪を滅びの山まで運ぶために村を出る、というシンプルなシーンになっている。もちろんあなたは、自分のプロットポイントⅠがどんなシーンになっているかわかっているはずだ。すでに結末・発端・プロットポイントⅠ・プロットポイントⅡは、パラダイム(見取り図)を書く際に明確にし、構成されているはずだから。
けれども現実には、プロットポイントは書くうちに変わることもある。パラダイムの構成は、ガチガチに固定するものではなく、風に吹かれても折れずにしなり木のように柔軟性のあるものだ。プロットポイントが前後に移動することはよくある。だから、最初に決めたプロットポイントを、何が何でも守ろうなどと考えなくてよい。プロとポイントを変更したほうが、ストーリーがうまく機能すると思えば、変えてよいのだ。
■第12章 ミッドポイントを探す
■第13章 前半と後半
第二幕で試行錯誤しながらシーンを並べていると、新しいシーンを思いついたり、突然新たな登場人物が浮ぶことがある。そんな時は、脚本はプロセスだと信じて試してみることだ。自分の直感を信じて、書いてみること。ずっと昔に決めたことなどにこだわる必要はない。
事件が起きれば、登場人物は変わり、事態は変わる。
考えるべきことは一つ。それでうまくいくかどうか? うまくいけば使えばいいし、いかなければやめればいい。面白いアイデアや方向が浮かんだら、とにかく書いてみなさい。うまくいくかどうか、試してみるのだ。
■第14章 第二幕を書く
それでは最初に、第二幕のオープニングシーンを考えてみよう。あなたはすでに、登場人物の明確なドラマ上の欲求を把握しているね。
では、どこからシーンに入ったらいいか。鉄則は「遅く入って、早く出ること」。要するにそのシーン中最大の「新情報の提示」こそシーンの核心部である。この新情報によって、ストーリーは前進し、主人公についての情報がさらに明らかになる。要するに、どのシーンにも、一つの「特ダネ」が必要なのだ。あなたは各シーンの特ダネと目的、主人公はどこから来てどこへ行こうとしているか、はっきりと把握しているだろうか。各シーンの葛藤は何か。精神的葛藤か。物理的葛藤か。どんな障害が主人公の行く手を阻むのか。
さあ、坐って描き始める時が来た。
題材の準備は万端のはずだ。
プロットポイントⅠから始めて、ミッドポイントに進みなさい。ピンチⅠを念頭に置きながら、一〇ページ単位で書きなさい。葛藤に焦点を当てなさい。主人公のドラマ上の欲求がわかれば、ストーリーに必要な障害を作り出すことができる。またストーリーも、障害を克服して目的を達成しようとする主人公に合ったものになる。シーンを書いていて行き詰まったら、逆の視点から考えてみるといい。たとえば、同じシーンを別の登場人物の視点から書き、そのあとで、もう一度主人公の立場から書いてみる。主人公が、主役を射止めたいと狙って本読みをしている女優志望だとすれば、彼女は主役にふさわしくないと思っている監督を登場させることだ。その役とはタイプが違うだとか、力不足だとか、あれこれ理屈をこねて彼女を相応しくないと考える監督を登場させるとよい。そうすれば、この役は自分にふさわしいと彼女が監督を説得するシーンが生まれるはずだ。
ストーリーに必要な葛藤は、こんなふうに作ることができるのである。
■第15章 「解決」を書く
■第16章 推敲を重ねる
書き直しで最初にすべきことは、自分が何を書いたかをはっきりと理解することだ。ここまで時間が経っていると、第一幕で自分が何を書いたかはっきり思い出せなくなっている可能性もある。パラダイムの中にいる時は、パラダイムが見えないものだ。自分が書いたものに対して、客観的な視点もないし、全体像も見えていないから。
つまり、この時点で全体を客観的に見ることが重要なのだ。主観的な好き嫌いはさておき、客観的な目で自分の脚本を読んでみなさい。
それにはまず、最初から最後まで一気に読んでみる。鉛筆やメモ用紙はしまい、パソコンは切っておく。読みながらメモは取ってはいけない。とにかく一気に読むことによって、客観性が生まれる。
一気に読み終えたら、次なるプロセスは三つのレポートを書くことだ。思うがままに自由に、この三つのレポートを書くことで、客観的に全体像を眺めることができるはずだ。各レポートに必要なのは数ページ。重要なのは、自分が感じるままに自然に書くこと。期待することに合わせようと思って書いたりしてはいけない。
最初のレポートは、次の質問について書く。〝もともと自分が魅力を感じたアイデアは何だったか?〟そもそもこの脚本を書こうと思った魅力的なアイデアとは、何だったか。面白いと感じた主人公のおかれた状況、ドラマの前提は何だったか、をもう一度考えてみなさい。必要なら目を閉じて、最初にこのストーリーを書きたいと思った時のことを、思い出してみなさい。はじめてインスピレーションを感じた時を、思い出すのだ。
第二のレポートは、次の質問について別紙に書く。最終的にどんなストーリーを書いたのか? こんなストーリーを書こうと思って始めたが、いろいろ変えていくうちに、仕上がったストーリーは別物になっていたということはよくある。<中略>執筆の途中でだんだんと別物になっていくことは、よくあることなのだ。だから〝最初は何を書こうと思っていたか、そして結局何を書いたか〟についてよく考えてみなさい。
そして、第二のレポートとして、何について書いたかについて一、二ページで自由に書いて見なさい。
最後は第三のレポートである。新しい紙に次の質問について書きなさい。〝最終的に書いたものを、元々書きたかったものに変えるにはどこを変えたらいいか?〟たとえばアクションアドベンチャーをテーマにしたラブストーリーを書くつもりが、最終的にはラブストーリー仕立てのアクションアドベンチャーになっていたとする。もとに戻すには、いくつか変更しなければいけない要素があるはずだ。
時には、最初に考えていたものより、仕上がったもののほうがよくできていることもあるだろう。それならそれでいい。けれどどちらにしても、もう一度第一幕に戻って、ストーリーが自然に流れるよう、書き直さなければならないことに変わりはない。
〝書こうとしたものと、書いたものは同じにならなければならない〟
第三のレポートも、自由に書きなさい。ここであなたがすべきことは、ストーリーに劇的な効果を与え、書いたものを書きたかったことに変えていくには何が必要か、を考えることだ。新しいシーンを加えたり、逆に機能していない不必要なシーンを削除しなければいけないかもしれない。もしくは、もっと早めに設定を行うとか、登場人物を膨らます必要があるかもしれない。脇役のサブプロットを作った方がいいかもしれない。どんな変更が必要かを考えるのは、今である。
■第17章 読むに値する脚本とは? -
Posted by ブクログ
なんか話の構成とかストーリーの作り方を知りたくて、ガストで初めて一気読みというのをした。メモとかしながら4時間くらいかかった気がする。
冒頭のログラインの説明が長くて、マジで大事なんだと学びつつ、ビートシートの説明あたりからめちゃくちゃ面白い。
そうそう、こういうのを知りたかったって感じ。
このビートシートを知ってから映画とかドラマを見ると「あ、ここでミッドポイントね」とか「はいはい、悩みのとき」みたいな感じで構成理解してるマンになれる。
あとはボードに付箋いっぱい貼っていって構成作りするヤツやってみたいな。部屋の壁一面使って。なんか誰かのブログでこの構成を考えるのが楽しすぎて毎日やってるって見てマジかよってなった。なにがそんなに面白いのか気になる。 -
Posted by ブクログ
・売れる脚本のコツ
→ 一行 (ログライン)でどんな映画か明確に答えられる。
↓
ログラインに必要な4つの要素
① 皮肉 (つかみ)がある
② 映画の全体像が見える
→ 時間設定やいろいろな可能性を予想させることができる。
③ ターゲットの客層や製作費が明確かどうか
④ パンチの効いたタイトル
→ ストーリーを象徴するような言葉。
・ハイコンセプト=映画を見やすくすること
・ジャンル
→ 新しいジャンルを生み出そうとするのではなく、既存の同じジャンルの作品をふるいにかけ、その中からプロットに必要不可欠な要素を手に入れる。
↓
① 家のなかのモンスタータイプ
→ 逃げ場のない場所でモンスターに襲われる。
ジュラシックパーク、ジョーズ
② 金の羊毛タイプ
→ 主人公はなにかを求めて旅に出る。
③ 魔法のランプタイプ
→ 「ーがあったらいいのに」という願望を叶える。
願いの代わりに天罰が下るパターンもある。
④ 難題に直面した平凡な奴タイプ
→ どこにでもいそうな奴が、とんでもない状況に巻き込まれる。
⑤ 人生の節目タイプ
→ つらい経験を通して主人公が成長する。解決策を見つける。
⑥ バディとの友情 (ラブストーリーも含む)タイプ
→ 最初はバディを嫌っているが、徐々に必要不可欠な存在になる。
⑦ なぜやったのか?タイプ
→ 人間の邪悪な性が暴かれる。
⑧ バカの勝利タイプ
⑨ 組織のなかでタイプ
→ 集団や組織、施設、ファミリーについて描く。組織の中で自分らしさを失うこともしばしば。
⑩ スーパーヒーロー
→ 超人的な力を持つ主人公がありきたりで平凡な状況に置かれ、苦悩する。
・主人公
→ 共感でき、学ぶことがあり、応援したくなり、最後に勝つ価値があり、シンプルな動機がありそれに納得がいく人物。
・save the catの法則
→ 主人公が置かれた状況に観客が最初から共感できるように気をつける。主人公が悪い奴の場合は敵役をさらに悪い奴にする。
・パイプ置きすぎの法則
→ 状況説明に多くの時間を割いてストーリーが進まない。
・黒人の獣医の法則
→ 設定や肩書きが多すぎる。
・氷山、遠すぎの法則
→ 出来事が起こるまでのスピードが遅い。テンポが遅い。
・変化の軌道の法則
→ 悪役を除いて全ての登場人物はストーリー中に成長する。
・マスコミ禁止の法則
→ 主人公のスーパーパワーや未確認物体が映画のマスコミによって報じられること。主人公と観客だけの秘密が秘密でなくなってしまい緊迫感がなくなる。
・脚本の再チェック
① 行動で見せるべきところをセリフで語っていないか?
② 登場人物は皆同じ話し方をしてはいないか?
③ 見た目の特徴ははっきりしているか?
④ 主人公の変化の軌道は早い段階から始まっているか?
⑤ 原始的な欲求か? -
Posted by ブクログ
ネタバレ売れる脚本には法則がある。芸術特に時間芸術と言われているものは一定の「型」が見られるが映画脚本においてもそれがあるということである。「三幕構成」が有名だが本書が提唱するのが「BS2(ブレイク・スナイダー・ビート・シート)」である。
BS2は以下で構成されている。この構成がキモである。構成を作った人が「脚本家」として印税を手にできるのだそうだ。また全体を110ページとした場合は下記の長さはほぼ決まっており、業界の人はペラペラとめくって見るだけで良いものかどうなのかの判断ができる。ベンチマークの意味あいもある。なかなかシステマティックである。
1.オープニング・イメージ
2.テーマの提示
3.セットアップ
4.きっかけ
5.悩みのとき
6.第1ターニング・ポイント
7.サブプロット
8.お楽しみ
9.ミッド・ポイント
10.迫り来る悪い奴ら
11.すべてを失って
12.心の暗闇
13.第2ターニング・ポイント
14.フィナーレ
15.ファイナル・イメージ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「脚本術」とあるが、規模こそ違えど、プレゼン資料や読書感想文にも活用できそう。脚本家だけでなく、ビジネスマンや学生も一読の価値あり。
全体的にシニカルな口調でさらっと読めるし、映画の名前もたくさん出てくるので、映画評論的な目線でも読めるかと。
各チャプターには練習問題があるし、後半は完全に脚本家向けと感じた。
以下参考になった箇所。
・ログラインを最初に考える
→どんな映画なの?を簡潔に一行で表現
皮肉やパンチが効いているか
観客層が想定できるか
実際に興味を持ってもらえるかテストする
・共感できる主人公であること
主人公は最後には成長すること
・構成を考えてから描き始める
→ブレイクスナイダービートシート
・ボードにシーンを書き出して全体を可視化する -
Posted by ブクログ
映像関係で働いていた友だちと映画の話をしていたらこの本の名前が出てきて、今のハリウッド映画は基本的にほとんどがこの本の仕組み通りにできているという話を聞いたので、映画の仕組みとははたして、と思い読んでみた脚本術の本。こういう本は読んだことがなかったのですごく興味深く読めたし、なるほど思い起こせばそういう感じにできてるかもと思ったり。これを頭に入れたうえで、ますます映画を見たくなる。
以下、要点抜粋
どんな映画なのか、一行で説明できるようにする。
一行で読者の心をつかめないようなストーリーは聞くまでもない。この一行がログラインと言われる。
良いログラインには4つの共通項がある。
まずは、皮肉があるか。次に映画の全体像が見えるか→読み手の想像力をかき立て興奮できる内容か。 その次に、ターゲットや客層が明確か。 そして最後にインパクトのあるタイトルか。良いタイトルに不可欠な要素はストーリーを象徴するような言葉かどうか。
どんな映画なのという質問に答えるには、なにについての映画か、誰のための映画かの明確化と、作品の雰囲気、展開の可能性、登場人物のジレンマ、登場人物のタイプについても簡潔で説得力のある説明が出来ないとだめ。
脚本を作るとき、どんな映画に一番似ているかを考える。
映画の脚本的なジャンルは10個。
1、家の中のモンスター
→モンスター、家(制限された空間)、モンスターを倒したい人間、これが揃っていると原始人にでもわかる話になる。
2、金の羊毛
→主人公が何かを求めて旅に出るが、最終的に発見するのは別のもの=自分自身というストーリー。 絶対に欠かせないのは、主人公が旅の途中で人々と出会いいろんな経験をするということ。それが主人公を成長させる要素。重要なのは物語で起きる出来事ではなく、それが主人公にとってどういう意味を持つか。ストーリーは出来事で動くのではなく、出来事から主人公が何を学ぶかで動く。
3、魔法のランプ
→昔から人間は〜があったらいいのに!をつぶやいている。願いの代わりに呪いが叶うパターンもある。主人公はひどい扱いを受けていることが多く、だからこそ観客は主人公の願いが叶うことを祈る。けれど観客の性として、成功し続け始めるとそれが鼻に付いてくるので、最終的には普通の人間でいるのが一番だと気づく。そして最後には一番大切なことを道徳に適した行いをすることという教訓が用意されている。
4、難題に直面した平凡なやつ
→どこにでもいそうなやつが、とんでもない状況に巻き込まれる。主人公が観客と同じ普通の人間であることと、勇気を振り絞って解決しなければいけない問題に直面したということ。
5、人生の節目
→モンスターが主人公に忍びより、主人公はその正体に徐々に気づき、受け入れることによって最後は勝利を収める。
6、バディとの友情
→最初はお互いを嫌っているが、旅をしていくうちに相手の存在が必要で二人揃って初めて完結した1つになれるとわかってくる。そうは気づいてもコイツがいなきゃダメなんだとかまだ受け入れられない。葛藤が生じる。結末近くになってくると連れ添ってきたバディと喧嘩になり、あばよ!となる。ただしこれは本当の別れではなく、お互いなくしては生きていけないことを再確認するためのきっかけ。最後はふたりで覚悟を決める。
7、なぜやったか
→観客の心の闇へと連れて行き、スクリーン上の探偵が観客の代わりに謎を解くかに見えるが真相を突き止めてるのは観客自身だということだ。観客が集めた情報をもとに自分でその真相を明らかにして意外な結果に衝撃を受ける。俺たち人間はこんなに邪悪なのかと問いかける。
8、バカの勝利
→負け犬のバカに対してバカが抵抗する大きな権力が存在する。アウトサイダーが勝利することが醍醐味。
9、組織の中で
→主人公は自分の組織に誇りを持つ一方で組織の一員として生きるための自分らしさを失うという問題を抱えている。個人よりも集団を優先することの是非を描いたりもする。新しく組織に入ってきた新人の視点で語られることが多い。
10、スーパーヒーロー
→人とは違うという事はどんな事か、独創的な考え方や素晴らしい能力を妬む凡人と向き合わなければならないとはどういうことかを観客が共感できるように描く。誤解されたり周りから理解されないヒーローの苦しみに共感している。
主人公を含んだ完璧なログラインを書くために。
1、主人公を描写する的確な形容詞
2、悪役を描写する的確な形容詞
3、人間だったら誰でも共感する原始的な目的
主人公は
1、設定された状況の中で一番葛藤する。
2、感情が変化するのに1番時間がかかる。
3、楽しんでもらえる客層の幅が一番広い。
主人公には原始的な動機があるかが大事。
→動機は原始的でなければいけない。人間は本能的で原始的なものに心を動かされる。根本的な欲求は万人の心を掴む。
特定の俳優を想像して脚本を書くのではなく、典型的な役柄を考えながら書くと配役はうまく行く。
主人公は最大の葛藤をし、
感情面での変化が最も大きく、さらに誰もが応援したくなる動機を持っている。
脚本を分解すると15個に分かれる。
オープニングイメージ=映画の第一印象でファイナルイメージと対になるもの。
テーマの提示=冒頭5分で登場人物の誰かが問題提起したりテーマに関連したことを口にする。
セットアップ=脚本の最初の10ページで冒頭の10分。登場人物の特徴や後に起こる問題の原因となる行動も提示され、主人公が最後に勝つためにはなぜ、どのように変化すべきなのかが示される。主人公に必要なものや欠けている部分がある場合もここで見せる。
きっかけ=110ページの脚本なら12ページに持ってくる。
悩みのとき=脚本の12ページから15ページに来る部分。何かしらの疑問を抱く。
第一ターニングポイント=25ページで起こる。1幕と2幕の変わり目。古い世界を出て、正反対の世界に進む瞬間。主人公ははっきりと明確な意志を持って次の段階に進まなければいけない。
サブプロット=30ページから始まる。観客にとっては息抜き。ラブストーリーであることが多い。
お楽しみ=お約束部分で一番おいしい部分。
ミッドポイント=いきなり危険度がアップする。対を成すのはすべてを失って。
迫りくる悪い奴ら
すべてを失って=ミッドポイントの絶好調とは逆の絶不調状態であるが、それはみせかけの絶不調で最悪の状態は一次的なものではあるが死の気配が漂い、主人公の人生はめちゃめちゃになったように見える。
心の闇=徹底的に打ちのめされたあとの悟りのシーン
第二ターニングポイント=解決策が見つかる。
ファイナル=教訓を学び、主人公の直すべき点が直り、メインプロットもサブプロットも主人公が勝利して終わる。古い世界は新しい世界へと変わり、新たな秩序が生まれる。主人公が勝利しただけではなく、世界が変わる。
ファイナルイメージ=オープニングイメージと対を成す。
観客が主人公を好きになるように配慮する。=セイブザキャット
話し詰めすぎはダメ。アイディアを積み重ねてもろくな事はない。シンプルなほど良い。アイディアは一回に1つだけ。
危機は今そこにないと駄目。
映画の登場人物はすべてストーリーの中で変化する。唯一変化しないのは悪役だけ。
ストーリーは速度や複雑さを増しながらクライマックスに到達しなければいけない。
肝心なことは観客を感情的にヘトヘトにさせること。あらゆる感情を働かせ、経験させる。 -
Posted by ブクログ
売れる脚本には15のビート(イベント、物語の移り変わり)があり、これを細かく説明しているのが本書の目的です。
人を惹きつける者には必ずストーリーと変化があることに気づきました。目的は主人公の求めるものを手にすることや問題を解決することですが、それに追い付くまでにどのようにストーリーを展開(変化)させていくのか、読者に未知の体験をしてもらうかが大切だと感じました。
例えば、お笑いでいうと、オチが読めないギャップに笑いが起こったり、どれだけストーリーを展開させても受け手が求めているキラーフレーズに落ち着くことで笑いが起こったりします。ただ、ストレートに淡々と進めるのではなく、進めるまでに変化をどう楽しませるかということが大切だと感じました。 -
Posted by ブクログ
ドラマの構成とは、関連のある事件・出来事・エピソードを解決に向かうように並べること
プロットポイント1とは、ストーリーの本当の始まりである
まずは、アイデアをもとに、テーマ、アクション、主人公を考える。それから、ストーリーをつなぐ4つのポイント(結末・発端・プロットポイント1・プロットポイント2)を決め、パラダイムを作る
4ページのあらすじを作る
オープニングシーンの再現
残りの第1幕で起こることの要約
プロットポイント1(第1幕の終わり)の再現
第2幕で主人公が直面する障害(物理的・精神的)を4つリストアップする
4つの障害を中心に、第2幕で起こるアクションを要約。各障害は2,3行で書けるくらいのシンプルなものでよい
プロットポイント2(第2幕の終わり)の再現
第3幕の結末の要約
ラストシーンの再現
人生とは行動でできている。人生の終わりも一つの行動であり、状態の変化ではない(アリストテレス)
魅力的なキャラクターを作る要素
①明確で強い"ドラマ上の欲求"があること
②独自の"考え方、ものの見方"を持っていること
③"意見や態度"を表していること
④"変化"すること
キャラクターは、行動や反応、創造的な決断によって表現される。一方、性格描写は、登場人物がどう生活しているのかのディテールで表現される。たとえば、暮らしぶりはどうか、どんな車に乗っているか、壁にはどんな絵をかけているか、どんなものを食べているかなど。性格描写は、登場人物の個人的な好みや、どう世界に向き合うかなどで表現される
キャラクターの暮らしを3つの側面から考察する
①仕事関係
②個人的な人間関係
③プライベートな面 プライベートな面を明確にすると、人物像に厚みと深みが出てくる
ex. 料理教室に通う私立探偵、夢は絶品のスフレを作ること。ところが連続殺人鬼を追ってようやく居所を突き止めた日に限って、ちょうどスフレの講習の日だった。
「ショーシャンクの空に」の主人公アンディの趣味は、石を削ってチェスの駒を作ること。この削るという行為が最終的に刑務所から脱獄するための穴掘りにつながってくる
会話の役割
①ストーリーを進展させるため
②登場人物の性格を明らかにするため
Circle of Being(CB)
9歳から18歳の間に起こった出来事で、ストーリーに大きな影響を与えるもの
CBは登場人物の人生を変える大きな力を持ち、葛藤の源となる。登場人物とその葛藤がストーリーに一つのまとまりを生み出し、登場人物は障害や難題を克服するべく立ち向かう。葛藤とCBは、登場人物の心に火をつけ、力をもたらす重要な要素なのである
フラッシュバックを使う際には、フラッシュプレゼントとしてとらえる。登場人物の頭の中に入り込み、今現在考えていること、思い出を探り出し、それが登場人物にどんな影響を与えているのかを考える。そうすれば効果的なフラッシュバックになる
バックストーリーの力
バックストーリーを書くことによって、1ページ目の出だしから、映画はアクションに入っていける。ファーストシーンを書くのはとても難しいものだが、バックストーリーを作ることで、ドラマとして最大の効果を生む最初の一言を考えやすくなる
①結末を決める
②発端(オープニング)
③プロットポイント1
④プロットポイント2
⑤ミッドポイント
ミッドポイント=第2幕の真ん中で、前半と後半をつなぐ重要な事件が起こる
ミッドポイントを挟んでピンチ1、ピンチ2を配置