村司侑のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
先月、職場の元同僚が亡くなって、そういうタイミングで読んだので、内容に共感というか、そのことと重ねながら読んでしんみりした部分はある。
ただ、読み始めから、なんかちょっと読みにくさがあった。慣れないことばのせいかな、とも思ったんだけど読み進めていくうちに、主人公の性格と一人称で語られる内容の細かさのギャップかな、と感じるようになった。知らんけど。
出来事、会話、それにひとつひとつに対する考えやツッコミ、コメントなどなどが全て主人公の頭の中で全て言語化されて描写され続けていて(そうじゃないと小説として成り立たないのかもしれないけど)、休む間がないというか余白が少ないというか。
Aについて考えながらBの作業をしている様子を全て説明していく、みたいな。それが全部文章になってるかんじ。
まあ要するに私にはあまり合わなかった、ということかもしれない。知らんけど。 -
Posted by ブクログ
●感想
大変読みやすい純文学。純文学初心者にもとっつきやすい印象。京都弁で内面を語る手法でリズミカル、あっという間に読み終わった。
ソリティアおじさんの死をきっかけに、ソリティアおじさんとのやりとりのことを忘れていた自分に罪悪感を感じたり、お葬式で出会ったソリティアおじさんの娘さんとの出会い、そして今の彼氏との関係にまで見直すきっかけとなり…。人間なら一度は感じる「誰のことも、結局わからない」感覚。主人公がいい子なので嫌な気持ちにならないし、心の逡巡がそのまま描かれることで、親しみやすさや私にもこういう瞬間ある…が生まれている。
骨のある作品ではないが、万人に受け入れられる作品。
●あらすじ、本概要
京都にある味噌製造会社につとめるわたし。ある冬の寒い朝、出勤すると社内のあちこちでささやかされる噂にになつかしい名前を聞く。
「亡くならはってん、黒野田さん」
かつてわたしが心のなかでこっそり「ソリティアおじさん」呼ばわりしていた人が死んだ。
「火事やってんて」
ひょんなことからソリティアおじさんの通夜に参列したわたしは、ずるずると交際の続く恋人、将来の見通しのたたない仕事、それぞれに踏ん切りをつけるためある決断を下す。
軽妙な京都弁で女性の内面を鮮やかに描き、誰にでもある変わらぬ日常におとずれる些細な変化こそが、人生の行き先を変える様を控えめに、けれど確かに物語る胸に染み入る傑作小説。第175回芥川賞候補作。
ソリティアのように無数の選択肢がある人生で、わたしが選んだ次の一手。クリアとなるか、手詰まりか。