大塚英樹のレビュー一覧
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ネタバレ(この本でのNO.2とは何か?)……単にヒエラルキーに基づいたランクやポジションの「二番目」のことではない。No.2とは、企業を変え、成長させる主役である。トップの掲げる企業理念や企業ビジョンを実現すべく動く人であり、そのために実質的に社員を動かす人のことである。①参謀機能、②世話役機能、トップの意思をダウンさせると同時に、ボトムの意思をアップさせる、トップダウンとボトムアップを交互に流通させるのがNo.2なのだ。
(No.2を育てるのはいわゆるリスクヘッジのためか?)……不祥事を起こした企業に共通する点は二つある。一つ目は、社内のチェック機能が働いていないことである。もうひとつの共通点は、経営者が悪しきワンマンでNo.2がいないことだ。
(世界のホンダはNo.2がつくった?)……技術イノベーションを起こしたのは本田宗一郎、ユーザーオリエンテッドで商品化、事業化し、世界のマーケットに売り込んだのは藤沢だった。技術に関する以外の社業を、すべてNo.2の藤沢武夫に任せた。 -
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ダイエー創業者・中内功氏の生涯とダイエーの盛衰を、1983年から氏が亡くなる2005年までを取材してきたジャーナリストが追いかけている。氏本人と多くの関係者への取材で生々しい証言も多い。良いも悪いも、氏の人となりと熱量が伝わってくる。生い立ち、家庭環境、戦場での体験、闇市での奮闘から日本最大の流通業へ登り詰める過程と晩年の凋落の軌跡。流通業界に身を置く者として、ダイエーは自分が社会に出た頃はまだ絶頂期で仰ぎ見る存在だったのを懐かしく思いながら読んだ。
功罪両面余すところなく語られる。氏は自分の理想通りにならないと幹部社員には特に容赦なく怒鳴りつけ、絶対君主になったが故の凋落を招いてしまった。そして「社員がイエスマンばかりになった」と嘆くも、自分がそういう組織にしてしまったことには無自覚だったようだ。それくらいの強烈な個性がないと、戦後の混乱の中から巨大流通企業を作り上げることはできなかっただろう。
晩年の凋落は残念だが、日本の流通に革命を起こした功績は紛れもない事実。やはり戦争に行って地獄を体験した人のエネルギーは凄まじいものがあると改めて思い知らされる。 -
Posted by ブクログ
フリーランスのライターである著者がリコーの元会長近藤史郎氏について同社での功績とそこ手腕の秘訣について書いた一冊。
創業家出身ではなく、サラリーマン経営者としてリコーを立て直した近藤氏の入社当初からの功績を本書で知り、その手腕の凄さを読んでいて何度も感じました。
傍流であったファクシミリ事業を立て直し、複合機をアナログからデジタルへと推進したり、商品から顧客へと考え方の軸を移す改革などで会社を立て直した救世主となった近藤氏の同社での取り組みは非常に刺激を受けました。
ウイングレス構造、バーチャルな空間で検証するなど作ること極力省くことによる劇的なコストダウンなど今までに同社に無かった概念を取り入れたりしたことも知ることができました。
また、趣味に興じている時でも事業のことを考えていたり、自分の主張を曲げないなど近藤氏の人となりも知ることが出来ました。
そんな本書の中でもイノベーションは帰納的な考えでないと生まれないことやルナ・ソサエティなどの知識創造がイノベーションを起こすきっかけを生み出すことなどは近藤氏の功績の生まれた要因でもあると感じ、印象に残りました。
本書を読んで近藤氏が同社で積み上げてきた功績の数々が朝令暮改する姿勢、先を創るという発想を持つことなどから生まれてきたことを知り、サラリーマンから経営者に成った方としてこれからの日本社会において必要な心構えを感じることのできた一冊でした。