ポールリンチのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み始めたら止まらないページターナーで流石は2023年のブッカー賞受賞作品。
極右政党が政権与党となり全体主義へと社会が変容していくことに主人公が翻弄される様を描くのはミシェル・ウエルベックの「服従」を思い出した。「服従」は露悪的で皮肉めいたユーモアも強かったけど、本作の不穏なトーンで徐々に普通の家族の日常が崩れてゆく語りは一貫してシリアスだ。
政府軍に与しある種幸せな飼い犬になるか、民主主義や自由という理想のために多くを失うかを読み手に突き付けてくるようで落ち着かない読後感がある。
物語後半の主人公エイリッシュの覚悟を決めた様子は痛切で胸を締め付けられる思いだった。ラストシーンには冒頭 -
Posted by ブクログ
ネタバレ職場の仕事仲間の推薦図書。最初は正直、あまり入り込めなかった。他のディストピア小説、例えば1984年とは異なり、既にディストピア的社会が成立しているところから小説が始まるわけではなく、この小説では平穏な状況から徐々に変わっていく。が、極右政党が政権をとり、国会緊急権法といういかつい法律が成立したタイミングで普通大騒ぎになるはずだが、その描写は小説のなかに無い為、当初は違和感がぬぐえなかった。途中からは気にならなくなったが。
国という土台が崩れ、家族がバラバラになってしまう。戦時下の恐怖で心をすり減らす。冒頭の警官がやって来て家庭に入り込んだ暗黒は、ラストシーンでは暴力的なほどに一面を覆いつく -
Posted by ブクログ
ネタバレ正確に言うとアイリッシュ・ディストピア文学。
早川書房の新シリーズ第一作目として手に取ったが、重くて陰鬱な気持ちに圧倒されてしまった。昔は?、まだ学生の頃はディストピア小説を読んでも距離が保てていた気がするが、いつの間にやらずぶずぶするようになって、今回はヒイヒイ言ってしまった。重すぎ、、
でもこうやって独裁政権に滑り落ち、監視社会になっていくんだろうと思うと、本当に人事じゃないし、こうなった瞬間に国を出ないと(いつも思ってる)、どうしようもなくなってしまう。
拷問された息子の死体を見つけるシーン、壮絶だった、、
…自分が生きている間に何か突発的なことが起きて世界が終わる、などと考えるのおは -
Posted by ブクログ
ネタバレもっと悲惨で劇画チックなものを期待していたので余計にがっかり↓
※形而上学的なものを期待している人には読み応えがあるのかな(まぁ表題が「預言者の歌」なので本筋はこちらの方なんだけれども…)
ましてや最期が糞詰まりで読後感もスッキリしない。
※私は読後も嫌な気分が消えないようなインパクトを期待してたので…
具体的には…
ディストピアものとの前触れだったのに、グロい展開は次男が…になった最終版から。
特に反乱軍が威勢を振るう中盤は「もしかしてハッピーエンド?」と思わせるようなユル~い展開。
独裁政府やそれにたなびいていく人間の汚い部分をもっと露骨に描写する場面が欲しかった。
あと結局父はど