菊地章太のレビュー一覧
-
中身の編集の仕方もとてもわかりやすいです。
いろいろな作品が集められていて、気になった作家さんはまた、別にフォーカスしている本を買えば深く知れるので、とても気に入っています!ありがとう! -
魔女と、それに付随する(黒)猫、ほうき、牡山羊たちは、キリスト教の侵攻にしたがって堕とされた神々や土着信仰の姿。古代神の復権で、別の方の著書でも色々読んだことがあるけど、宗教って何なんだろうなぁと眉間にシワが。日本もキリスト教が浸透してたら、日本の神様方も悪魔や魔女として堕とされたのかな。そう考える...続きを読むPosted by ブクログ
-
中国を中心に3つの宗教の歴史的展開が解説されていたが、トピックが飛び回るのが多く、着いていくのが大変だった.やはり、老子の思想をベースにした道教の下地に、戦乱の日々だった春秋戦国時代に儒教が形成され、さらに仏教が導入された経緯は理解が難しい.ただ、仏教を儒教化して現実的に取り入れた中国人の懐に深さに...続きを読むPosted by ブクログ
-
おもしろい。耳馴染みのある赤ずきんちゃんや、眠れる森の姫など、童話やメルヘンが少しずつ紹介されて、今までとちがった目線で読むことで発見がある。物語には、その時代のその土地のものしか出てこない。悪いことも、その時代の困りごと(雹が降ってきて農作物が育たないとか、牛の乳が出てこないとか)である。
その...続きを読むPosted by ブクログ -
大学で行なわれた妖怪学の講義の中、西洋妖怪についての講義と、公開講座の原稿をもとに書かれた1冊。
ヨーロッパの人々における”妖怪”。ムーミンから始まり、魔女、ドラキュラ、悪魔、聖痕等々、説明のつかないできごとを”妖怪”として解いていきます。
知らないことばかりで、とても興味深く一気読み。実際の講義を...続きを読むPosted by ブクログ -
以前、同じ著者の『儒教・仏教・道教』を読んだことがあるが、それに比べると、様々なテーマが様々な話題を伴ってあちこちに展開することも少なく、おとなしい書きぶりで読みやすい。3つの宗教を、聖戦・福祉・平等というキーワードでまとめて語る、その視角が勉強になった。Posted by ブクログ
-
キリスト教の信仰を200年以上も守り続けた長崎の住民.凄いことだ.日本人が外来の文化に接する時の感覚は,今も昔も変化していないことに驚いた.確かに仏教もお釈迦さまが言っていたことと,今の日本の仏教は別のものと言っても過言ではない.キリスト教も日本の風土に合わせて来た.第7章の「教会に門松を立ててよい...続きを読むPosted by ブクログ
-
良書。
現代の日本の葬儀や、神社お寺を含む宗教観が、儒教道教仏教の影響が絡み合って日本化されているということを丁寧に書いている。
位牌というのは死者の魂の依代(よりしろ)である。依代は位牌だけでなく、さまざまなものに用いられた。現代でいうところのお墓もそうだし、折口信夫の論文を引き合いに出して語...続きを読むPosted by ブクログ -
博学な著者による、エッセイ仕立ての魔女なる象徴について。いちいち原著から訳していたり、白黒とはいえ挿絵も豊富なもので、楽しい読み物に違いない。っていうか、魔女の宅急便、好きっすね先生。バディ物ってファウスト博士にまでさかのぼれるんだなー、とも思考の道草。民俗学、神学、心理学に触れて、性に執着する傾向...続きを読むPosted by ブクログ
-
中国とインドと日本における、来世・魂・血縁などに関するとらえ方の違いをふまえながら、それがどのように混淆して中国や日本で受け容れられているのかを、たとえば、「お盆」や「位牌」、中国で作られた仏教経典(「偽経」)などを例に軽い調子で明るく説いていく。フランスにおける東洋思想研究の流れから、自分たち東ア...続きを読むPosted by ブクログ
-
古代において一神教は極めて稀な存在だった。それが今や地球の半分を被っている。なぜそうなったのか。
一神教は都自民の宗教である。氏族の崩壊、おのが立ち位置の喪失、血縁共同体からの絶縁。そこに一神教が成り立つ契機がある。
街には守護聖者がおり、職業ごとに守護聖者がいる、そこは多神教の国々である。一神...続きを読むPosted by ブクログ -
同じ源を持ちながら各々の歴史を辿るようになった三教を概観。世界の底流をなす宗教の本質がおぼろげながら見えてくる。Posted by ブクログ
-
某大学で正規の講義科目として設けられている「妖怪学」、この本はその科目を担当している菊地教授が書かれています。
一般に「妖怪」と聞くと、日本由来のお化け(妖怪といえば「ゲゲゲの鬼太郎」。この中に出てくる「ぬりかべ」や「子なき爺」のような)だけを想像してしまいますが、この本では日本だけに限らず、吸血...続きを読むPosted by ブクログ -
日本人特有の死生観や日本の仏式葬儀の成り立ちが、平易な言葉で書かれている。わかりやすい。
当たり前にしている事ほど、それが特別なことだと認識しづらいのかなと思う。Posted by ブクログ -
折しも過激集団「イスラム国」のインターネットをつかった
日本人人質事件の渦中だった
自己責任や首相の中東訪問時期、日本の立場など
わたしの頭はめまぐるしくめぐるのだが
いちばん思うのは平和ボケ鎖国日本にとっていいチャンスだということ
あの敗戦後、苦しかったけれどもなんとか繁栄し
きれいに近...続きを読むPosted by ブクログ -
このような書籍を数多く持っている。同じところもあるが違うところもある。この一神教を理解するにはまだまだ他のものも読み続けなくてはならない。そういう意味では良い道程の書である。Posted by ブクログ
-
一神教は奴隷の宗教であると著者は冒頭述べる。神の前では誰しもが取るに足らず平等である・・・差別され抑圧された者はをそれを拠り所にして行動、すなわち闘争を起こすとする。イスラム過激派が戦争に走るのは宗教側面も多少はあるのだろう。もちろん残虐な行為は許されたものではないが。聖戦のところだけフォーカスされ...続きを読むPosted by ブクログ
-
起源を同じくする3つの宗教を、聖戦、福祉、平等、寛容というキーワードで語ります。完全な比較ではないので散文的ではありますが、面白く読みました。イスラームやユダヤ教への思い込みを除き、理解を深めることが狙いとされています。Posted by ブクログ