菊地章太のレビュー一覧

  • 儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間

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    ネタバレ

    著者によればこの本は入門書としての位置づけではありますが、この本で説かれることはものすごく濃いです。

    この本では儒教、仏教、道教それぞれの教えや特徴を見ていきながらそれらがどのように絡み合っているかを見ていきます。

    さらには「そもそも宗教とは何なのか」という直球ど真ん中の問題にもこの本では切り込んでいきます。これは面白いです!

    私達の隣人である中国。その隣人の宗教は一体何なのか。意外とこれがわからない。そんな疑問をずっと持ち続けていた私にとってこの本は非常に刺激的で興味深いものがありました。

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    2024年08月23日
  • 魔女とほうきと黒い猫

    購入済み

    中身の編集の仕方もとてもわかりやすいです。
    いろいろな作品が集められていて、気になった作家さんはまた、別にフォーカスしている本を買えば深く知れるので、とても気に入っています!ありがとう!

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    2021年10月24日
  • 魔女とほうきと黒い猫

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    魔女と、それに付随する(黒)猫、ほうき、牡山羊たちは、キリスト教の侵攻にしたがって堕とされた神々や土着信仰の姿。古代神の復権で、別の方の著書でも色々読んだことがあるけど、宗教って何なんだろうなぁと眉間にシワが。日本もキリスト教が浸透してたら、日本の神様方も悪魔や魔女として堕とされたのかな。そう考えると必死で防いできた昔の武将さんたち、GJって感じです。これからも多神教でおおらかな日本でありますように。…あれ?

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    2017年12月01日
  • 儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間

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    とにかく引用が豊富で面白い。博覧強記の見本市のような本。じっくりと読みたいが、延長期間も切れたから返す。 2025.11.8

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    2025年11月08日
  • 儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間

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    中国を中心に3つの宗教の歴史的展開が解説されていたが、トピックが飛び回るのが多く、着いていくのが大変だった.やはり、老子の思想をベースにした道教の下地に、戦乱の日々だった春秋戦国時代に儒教が形成され、さらに仏教が導入された経緯は理解が難しい.ただ、仏教を儒教化して現実的に取り入れた中国人の懐に深さには驚嘆する.仏教とチベットの関わりについても興味ある記述があった.

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    2022年09月28日
  • 魔女とほうきと黒い猫

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    おもしろい。耳馴染みのある赤ずきんちゃんや、眠れる森の姫など、童話やメルヘンが少しずつ紹介されて、今までとちがった目線で読むことで発見がある。物語には、その時代のその土地のものしか出てこない。悪いことも、その時代の困りごと(雹が降ってきて農作物が育たないとか、牛の乳が出てこないとか)である。

    その時代の人々が考えた反社会的なものが魔女に託されている、という。魔女は、困ったときは頼りになる、力のあるものの象徴だけども、同時にその力が恐ろしいと感じていた人々。そういった、かつての時代の精神を読みといていく。キリスト教の布教と、魔女の迫害というのも、おもしろい図式で今までにない見方だった。言われて

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    2019年07月06日
  • 妖怪たちのラビリンス 西洋異界案内

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    大学で行なわれた妖怪学の講義の中、西洋妖怪についての講義と、公開講座の原稿をもとに書かれた1冊。
    ヨーロッパの人々における”妖怪”。ムーミンから始まり、魔女、ドラキュラ、悪魔、聖痕等々、説明のつかないできごとを”妖怪”として解いていきます。
    知らないことばかりで、とても興味深く一気読み。実際の講義を受けてみたくなるくらい、引きつけられる筆致でもありました。入門書的な感じ。

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    2017年06月06日
  • ユダヤ教 キリスト教 イスラーム ――一神教の連環を解く

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    以前、同じ著者の『儒教・仏教・道教』を読んだことがあるが、それに比べると、様々なテーマが様々な話題を伴ってあちこちに展開することも少なく、おとなしい書きぶりで読みやすい。3つの宗教を、聖戦・福祉・平等というキーワードでまとめて語る、その視角が勉強になった。

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    2017年05月18日
  • 日本人とキリスト教の奇妙な関係

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    キリスト教の信仰を200年以上も守り続けた長崎の住民.凄いことだ.日本人が外来の文化に接する時の感覚は,今も昔も変化していないことに驚いた.確かに仏教もお釈迦さまが言っていたことと,今の日本の仏教は別のものと言っても過言ではない.キリスト教も日本の風土に合わせて来た.第7章の「教会に門松を立ててよいか」での議論はとても面白かった.

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    2016年02月16日
  • 葬儀と日本人 ──位牌の比較宗教史

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    良書。

    現代の日本の葬儀や、神社お寺を含む宗教観が、儒教道教仏教の影響が絡み合って日本化されているということを丁寧に書いている。

    位牌というのは死者の魂の依代(よりしろ)である。依代は位牌だけでなく、さまざまなものに用いられた。現代でいうところのお墓もそうだし、折口信夫の論文を引き合いに出して語られた、かつて葬列で使われたさまざまな葬具も、依代である説明されている。

    依代としての葬具や祭具や仏具が用いられるということは、死者の魂、という存在が大前提であって、昔の人はそれを大真面目で信じていたのだ。いや、信じる以前に当たり前のように畏怖していた。現代人の宗教離れは、単に霊魂の存在を信じれな

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    2016年02月15日
  • 魔女とほうきと黒い猫

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    博学な著者による、エッセイ仕立ての魔女なる象徴について。いちいち原著から訳していたり、白黒とはいえ挿絵も豊富なもので、楽しい読み物に違いない。っていうか、魔女の宅急便、好きっすね先生。バディ物ってファウスト博士にまでさかのぼれるんだなー、とも思考の道草。民俗学、神学、心理学に触れて、性に執着する傾向をさっと切り捨てるのは好印象です。生き物は代々に続くのが仕事だもんって。極々良書とします。

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    2015年10月21日
  • ユダヤ教 キリスト教 イスラーム ――一神教の連環を解く

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    古代において一神教は極めて稀な存在だった。それが今や地球の半分を被っている。なぜそうなったのか。

    一神教は都自民の宗教である。氏族の崩壊、おのが立ち位置の喪失、血縁共同体からの絶縁。そこに一神教が成り立つ契機がある。

    街には守護聖者がおり、職業ごとに守護聖者がいる、そこは多神教の国々である。一神教は多神教世界に戦いを挑み続けながら、多神教にまみれて行った。

    一神教は奴隷の宗教である。一神教と戦争が切っても切れない関係にあるのは、出発点かったらして既にそうだった。奴隷状態からの脱出は平和的手段によっては遂行しがたい。

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    2015年07月28日
  • 悪魔という救い

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    映画『エクソシスト』 映画『エミリー・ローズ』 秘跡(サクラメント) 準秘跡(サクラメンタリア) ソクラテス(神は存在するかという問いに即座には否定しなかった) アネリーズ・ミヘル(エミリーローズの元になった人物) 不可知論者 メソジスト派 「恐れおののいて救いをまっとうせよ」 聖痕(スティグマ) 皮膚描記症(ダーマトグラフィア) ヴォルテール「貴方の考えは気に入らないが、貴方が発言する自由は、私は命をかけても守りたい」 悪魔パズズ(エクソシストに出てくる悪魔) ダミアン神父(ジョゼフ・ド・ヴーステル) 映画『尼僧ヨアンナ』 ナントの勅令 シュラン神父『神の愛の勝利』 静寂主義(キエティスム)

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    2014年10月02日
  • ユダヤ教 キリスト教 イスラーム ――一神教の連環を解く

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    同じ源を持ちながら各々の歴史を辿るようになった三教を概観。世界の底流をなす宗教の本質がおぼろげながら見えてくる。

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    2014年01月26日
  • 妖怪たちのラビリンス 西洋異界案内

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    某大学で正規の講義科目として設けられている「妖怪学」、この本はその科目を担当している菊地教授が書かれています。

    一般に「妖怪」と聞くと、日本由来のお化け(妖怪といえば「ゲゲゲの鬼太郎」。この中に出てくる「ぬりかべ」や「子なき爺」のような)だけを想像してしまいますが、この本では日本だけに限らず、吸血鬼や魔女、オオカミ男、それにあのムーミンなんかも出てきます。辞書的な定義を見ても、妖怪とは「人の理解を超えた不思議な現象や不気味な物体。(goo辞書による)」とされていて、別に日本だけに限ったものではないようです。

    絵本に映画、アニメに小説。ファンタジーにこうした妖怪・お化け・モンスターは付きもの

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    2013年10月01日
  • 悪魔という救い

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    カソリックでは悪魔祓いが「祓魔式」という名前で、サクラメンタリアの一つとして残っているらしい。
    アニメ「青の祓魔師」ではないがエクソシストは未だに本当にいるらしい。

    悪魔は人間と違って神の創造物ではなく従って神から自由な存在でありそうだ。キリストは祓魔師としてデビューしたらしい。ひょっとして神は悪魔に対抗して生まれたのかもしれない。

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    2012年01月10日
  • 妖怪学とは何か 井上円了精選

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    円了初心者なので菊地章太の解説が有難い。円了って東大入学の10年前に得度してたんだ。枯れ尾花を束ねた「おばけの正体」はなかなか面白い。妖怪学とキリスト教、仏教の関係性にもわりと触れていて読み応えあった。

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    2025年05月04日
  • 葬儀と日本人 ──位牌の比較宗教史

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    日本人特有の死生観や日本の仏式葬儀の成り立ちが、平易な言葉で書かれている。わかりやすい。
    当たり前にしている事ほど、それが特別なことだと認識しづらいのかなと思う。

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    2021年10月27日
  • ユダヤ教 キリスト教 イスラーム ――一神教の連環を解く

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    折しも過激集団「イスラム国」のインターネットをつかった
    日本人人質事件の渦中だった

    自己責任や首相の中東訪問時期、日本の立場など
    わたしの頭はめまぐるしくめぐるのだが

    いちばん思うのは平和ボケ鎖国日本にとっていいチャンスだということ

    あの敗戦後、苦しかったけれどもなんとか繁栄し
    きれいに近代化された日本、自由を謳歌しているよう
    バブルははじけたけれど、世界にも経済進出して
    なんとか、かんとかあっぱれに生きているような日本

    しかし、世界は甘いものではない

    この本にもあるのだが
    中東にただひとりの神があった
    ユダヤ教が一番最初、枝分かれしてキリスト教、イスラームの順番だ

    そう

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    2020年02月26日
  • ユダヤ教 キリスト教 イスラーム ――一神教の連環を解く

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    このような書籍を数多く持っている。同じところもあるが違うところもある。この一神教を理解するにはまだまだ他のものも読み続けなくてはならない。そういう意味では良い道程の書である。

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    2017年05月17日