犬丸幸平のレビュー一覧
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ネタバレタイトルから、皇帝が探偵役となって難事件に迫っていくものかと思ったら、意外にも最近流行り?の日常系も含むミステリー連作短編。嫌味な宦官(後に良い面もあったと判明)の殺人、前帝の龍の絵に目が書かれる事件、少年宦官の喋れなくなった理由、水墨画の得意な青年宦官の殺人という事件を解決。ちょっと中国史の勉強にもなった。
皇帝は皇帝らしいふてぶてしい態度なのだけど、だんだんツンデレに見えてくる。一条殿はやたら有能だと思ったらスパイだということが発覚、ワンダーは常に怪しいけどやっぱり仏?と思ったら色々な面で戦犯だし殺人犯だった。
ラストはこんなにバッドエンドで良いのか。史実に繋がるようにしなければいけな -
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ネタバレ結末が切ない。何も説明せずに去る主人公とその後に龍と犬が寄り添う水墨画を見つけた皇帝。自問自答を繰り返したであろう皇帝の心中を思うと辛い。
本編は短編連作のように一つの章で扱った謎が絡み合って繋がって行く。舞台が舞台だけに政治が絡まない訳ないのだけど、一見そうと見えなかった謎が最終的には全部政治的に絡め取られてしまう。フィクションとは言え実際に存在した人物、時代を扱っているので、そうなってしまうのかと嘆息。耳慣れない外国名で冒頭こそなかなかすんなり頭に入ってこないが、段々と登場人物達に愛着が湧いてくるだけにこの結末は寂しい。
廃帝、宮廷、宦官と特殊な舞台にとても興味を唆られた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1920年の中国。世界全体が混沌としていた時代ですが、中国も例外ではなく、滅亡した王朝を復活させようとする企てに巻き込まれた廃帝溥儀と、その企てに利用される形で紫禁城に勤めることとなった日本人とのひとときの淡い友情を描いたお話。
最初こそ反発しつつも、他の従者からはない反応を見せる剛に対する興味が次第に大きくなり、芽生えた感情が『友情』であることに気づく溥儀。
城から出ることを許されなかった15歳の少年は、剛から得る新鮮な刺激に、少しずつ人間らしさを身につけていきます。
きっと、彼を操ろうとする周囲の大人からすると、人間らしさなんて無い方が都合がいいのでしょうが。
紫禁城で起こるいくつか -
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清朝の廃帝(宣統帝・愛新覚羅溥儀)が紫禁城に宦官らと住まう1920年の北京で、廃帝の帝師となった日本人絵師が巻き込まれる事件と謎解き。
日清戦争(1894-1895)、三国干渉、日露戦争(1904-1905)、第一次世界大戦(1914-1918)のすぐ後で、満州国建国(1932)に向けて日本が動いている時代背景であればこその事件であった。
それぞれの事件が絡み合う展開もいかにもだったが、事件にまつわるエピソードや小道具がピタピタッと噛み合ってくるのは伏線回収の満足感よりも、できすぎだと感じられた。
このミス大賞受賞作『龍犬城の絶対者』の改題・加筆・修正ということだが、元タイトルだとさらに出来す