アグスティナ・バステリカのレビュー一覧

  • 肉は美し

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    ネタバレ

    人肉を食す未来という設定とニヒルな文体がずっと薄っすらとした絶望を漂わせている。何が正解か分からなくても考えることを辞めるなと言われているような気がした。
    いや…本当最後の最後…こっわ!!!

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    2026年04月26日
  • 肉は美し

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    ネタバレ

    ウイルスに侵されたあらゆる動物が殺戮された世界で、タンパク質摂取のために人肉食が合法となる。
    食用として家畜化された人間の解体処理工場で働く主人公のマルコス・テホのもとに、取引先から自家飼育用〈頭〉のメスが贈られてくる。家畜の奴隷化・性交渉は禁止されているが、彼はそのメスを孕ませてしまう。
    暖かく快適な暮らしをメスに与え、慈しんで暮らすようになるが、思い出されるのは以前授かったが亡くなった赤ん坊と、そのことにショックを受け実家に帰っている妻のこと。やがてメスは臨月を迎えるが……。

    という、だいぶショッキングな内容。カニバリズムを題材にした究極のディストピア小説だけど、人間は日々これと同じこと

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    2026年03月02日
  • 肉は美し

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    「肉は美(うま)し」という書名、読み進めるとなるほど。ずばり、人肉食の話です。ウィルスが世界に蔓延、動物の肉が食べられなくなった人類が共食いを始め、人を家畜の様に飼育し食べ尽くす、という世にもおぞましいストーリー展開。約230ページのコンパクト(?)なページ数でありながも、人が人を食べる描写にやや食傷気味になりました。

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    2026年01月28日
  • 肉は美し

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    家畜の肉がウイルスで食えなくなって人間を食うようになったディストピア小説。
    これ言ったら身も蓋もないけど「動物の肉が食えなくなった…せや!人間を家畜化したろ!」いや無理あるだろ。訳者あとがきの牛の肉をめっちゃ食うアルゼンチン人ならではの感性で、ある種の人を家畜にして肉を食う生理的嫌悪感というより家畜にこんなことしてるんやぞ!という倫理の内容かなと。
    南米の小説なのでもっとえげつない内容かと思ったがそういう意味では肩透かしだった。作中で出てきたあるフレーズがテーマとしてあるなら「寄生獣」の方が数段上。

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    2026年01月17日
  • 肉は美し

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    動物感染症のパンデミックによりヒトを食べることになった社会の物語。もちろんテーマゆえに、怖いし、グロテスクな描写もあるのだけれど、むしろ主人公から見た人間たちの雰囲気や話し方の表現が丁寧で独特な読み応えなのに淡々としていて……と不思議な感じがする、そんな読書体験でした。個人的にはp.10とタイトルを見比べて「くー!好き!」となりました。ラストシーンは結構衝撃的でしたが、主人公の心の穴を埋めるのにはいちばん幸せな展開だったのかな、と思います。

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    2026年01月11日
  • 肉は美し

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    200ページほどで、2部構成。

    1部は人肉解体業、解体方法が割と細かく描かれているものの、主人公はその仕事よりも、周囲の人間との関係や過去に疲弊し切っている。
    それに釣られてこちらも疲弊しつつ、少し……SF的要素が足りないかな、と思ったが、1部の終わり、2部あたり、100ページ読んだあたりから面白くなり、ラストの主人公の妻の言葉が、実に生々しく残った。

    著者はアルゼンチンの女性作家らしく、他の邦訳もあるなら読んでみたい。

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    2025年12月05日