アグスティナ・バステリカのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
恐ろしいけど面白い。動物が疫病で死滅した後に、人間の家畜化が合法化された世界を描くディストピア小説。作者がヴィーガンらしく、肉を食べる周りの人達を見ながら考案したであろう、思考実験的な内容で、本当に世界がこうなったら恐ろしい。
人間の部位を遠回しに呼んで不快感を和らげる工夫だったり、人間の肉をランク付けしたり、ルールメイクだったり、凄まじいリアリティ。
全体で200P程度しかないので時間はあまりかかりませんが、ただひたすら暗い憂鬱な世界観が進んでいき、最後どうなるんだろうと気になったところに、衝撃の最後の一行で急に裏切られ、ひっくり返ります。「1984年」以来の衝撃です。
まあただ皆さんにお薦めは出来ませんね。 -
Posted by ブクログ
ニク ニク ニックン
ニク ニク ニックン
ニク ニク ニックン
ニク ニク ニックン
肉大好き〜♪
お肉大好き1Qです!
みなさんクリスマスにチキンは食べましたか?
もしかしたら、鶏肉が食べれるのは今のうちだけかもしれませんよ
いや、鶏肉だけに限らず牛に豚にあらゆる肉が食べれるのは今のうちかもしれませんよ
なぜなら近い将来、世界がこのような状況に陥るかもしれないからです
①世界規模で動物に致死性のウイルスが蔓延
②人間への感染が疑われるためあらゆる動物
が殺戮
③この世界から肉がなくなる
④人々は動物性たんぱく質を欲しがる
⑤だけど肉がない
⑥と、思ったら肉あるやん
そこら中に人間の肉あるやん
⑦肉を求めての共食いが始まる
⑧各国政府は共食いを止めるべく人間の
家畜化、人肉食を合法化する
⑨肉不足解消でめでたしめでたし
こんなショッキングな世界に興味ないです?
興味があるならぜひ本書を読んでみてください( ̄ー ̄)ニヤリ
あっ!
それと、人肉って美味しいんですかね?
誰か食べたことある人いたら教えてくださ〜い -
Posted by ブクログ
ネタバレパンデミックにより動物がほぼ淘汰され、人間を食肉用として家畜化することが合法化された近未来、食肉処理会社で働く男の姿を通して描かれたディストピアSFホラー。常識、倫理観、感情を激しく揺さぶられる一作。
動物感染症の蔓延によって畜肉の食用が不可能となってかつてない食糧危機が世界を襲う。動物性蛋白質を求めた一部の間で移民や貧民を狙う人肉の闇取引が横行する。食肉需要を充たそうとする圧力に押され、食肉用としてヒトを飼育・繁殖・屠畜することが合法化され、それらのヒトは〈頭〉と呼ばれていた。主人公マルコスは〈頭〉を解体し加工した〈特級肉〉を卸す食肉処理工場の重役だったが、待望の赤ん坊を喪い、妻とは距離が生れ、父親は認知症を患うなど私生活で鬱屈したものを抱えていた。ある日マルコスは最高級のメスの〈頭〉を家庭飼育用として譲り受けるが、彼はそのメスをジャスミンと名付け“人間扱い”するようになる。それはこの世界に於いて非合法であり禁忌であった……。
マルコスが働く様子を描く中で、〈頭〉が屠畜され、解体されて食用肉として加工されていく描写が詳細に描写される。〈頭〉は声帯を切除され、人間とのコミュニケーションは不可能とされており、また遺伝子操作と成長促進剤を投与を受けているものが多いが、それらを受けずに飼育されたものは〈純粋第一世代(PGP)〉としてその肉は〈特級肉〉として高値が付けられる。後半では〈頭〉を動物実験に用いる医学研究所や、〈頭〉ではない人間(負債など訳アリ)を狩りの対象にする狩猟場やハンターが登場する。人間が人間に対して行うから残虐行為でありホラーと捉えられるのだが、考えてみればそれらは現在の世界において人間が家畜その他の動物に対して普通に行っていることであり、今日自分達が口にした肉はそれと同じ過程で生産、加工されて食卓に上ったものなのだ。
また人間として生活している者であっても、法に触れれば最悪の場合自身も処理場に送られる―即ち食用肉とされる社会であり、さらには信徒の中から希望者を自ら食肉用に提供しようとする〈生贄教会〉や、流通させられない質の肉や非合法な肉を漁るアウトサイダーな集団〈腐肉業者〉なども描かれる。
マルコスは子どもを喪った後肉が食べられなくなったこと、人肉食そのものに批判的な思いを抱えている等が記されているが、彼が〈頭〉であったジャスミンと出会ったことで、そのような諦観と絶望に覆われた世界にどのように対峙していくのかと思いきや……描かれるラストはかなり衝撃的なもの。
作者A・バステリカはヴィーガンだという訳者あとがきを読んで腑に落ちたが、コロナ禍前の2017年発表というのはやや意外でもあった。何れにしてもエンターテインメント作品として愉しめるSFホラー作品というよりも、現代社会―就中消費と飽食が蔓延する資本主義社会に真正面から強烈な皮肉と警句を突き付けた現代文学、という印象を持った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレウイルスに侵されたあらゆる動物が殺戮された世界で、タンパク質摂取のために人肉食が合法となる。
食用として家畜化された人間の解体処理工場で働く主人公のマルコス・テホのもとに、取引先から自家飼育用〈頭〉のメスが贈られてくる。家畜の奴隷化・性交渉は禁止されているが、彼はそのメスを孕ませてしまう。
暖かく快適な暮らしをメスに与え、慈しんで暮らすようになるが、思い出されるのは以前授かったが亡くなった赤ん坊と、そのことにショックを受け実家に帰っている妻のこと。やがてメスは臨月を迎えるが……。
という、だいぶショッキングな内容。カニバリズムを題材にした究極のディストピア小説だけど、人間は日々これと同じことを動物にしているのだと思うと複雑な心境になった。
主人公とメスは対人間であるけれども、二人の生活にずっと嫌悪感を覚えながら読んだので、ラストは正直興奮した。社会風刺で終わらせないでくれてありがとう。