川北省吾のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ロシアはウクライナに侵略し、アメリカはイランに攻撃を仕掛け、中国は南シナ海で軍事拠点を着々と建設する…大国が国際法無視のふるまいを始めた現代、なぜこのような状況に至ったのかを冷戦以後から紐解く一冊。
本書のキーワードは「レコンキスタ(失地回復)」。ソ連崩壊で失った大国としての存在感を回復しようとするロシア、植民地的な扱いを受けてきた屈辱から脱却したい中国、移民・難民の流入で脅かされる白人・キリスト教文化圏の焦り、などを切り口に解説されています。
日本から世界を見ていると、どうしてもアメリカ・民主主義陣営からの視点になり、ロシアや中国の振舞いは理解しがたい部分が多いですが、本書を読むと彼らの -
Posted by ブクログ
世界の状況をできるだけ正しく理解しようシリーズ。まずは話題の書から。米中露という大国が、21世紀以降、なぜ特に暴力的に振る舞うようになったのか。たまたま独裁者的な人物がリーダーになったわけではなく、やはり底流のようなものがありそうだ。本書ではそれは、レコンキスタ(失地回復運動)であると解説している。元々はキリスト教勢力がイスラーム勢力からイベリア半島を約800年かけて奪還した「国土回復運動」のことであるが、ロシアのクリミア侵略からのウクライナ戦争も、中国の海洋進出も、アメリカの西半球主義も、その源流はこの考え方にあるとすると納得がいく。特に中露は、それぞれの正当性を顕示する為にこの概念を持ち出
-
Posted by ブクログ
無条件で面白かった。まさに現代の世界情勢を冷静に分析している良書です。私たちはどうしても「過去の常識」にとらわれて、現在起こっていることの原因や背景がわからないことが多いのですが、この本はその現実を分からせてくれます。世界の平和とか貧困の廃絶とか地球環境の保護とかの理想で世界は動いてないのだ。
残念ながら「強者は好きなように振る舞い、弱者は耐えるしかない」という時代が到来している。平和を希求する崇高な理想に身を委ねて自国の平和を維持しようなんて、アメリカが押し付けた憲法に書いてあるけど、そんな理想は気の迷いでしかなかった。アメリカは自国の利益のことだけ考えて、今まで奪われた自国の利益を他国 -
Posted by ブクログ
アメリカ、ロシア、中国の動向を失地回復(レコンキスタ)の観点から解読する。
アメリカはグローバル化によって貧困に陥った白人男性たちの復権(MAGA)を、ロシアと中国は本来偉大なはずの祖国の復興を目的としている。
ロシアは偉大な国であるのにソ連崩壊によって不当に貶められた、というプーチンの意識についてはラックマン『聖なるロシアの復興』の記述と重なる。
習近平の場合、統治と国土拡大は四書五経に基づいた伝統的価値観に則っているという。
ロシアと中国は反アメリカの点で利益が一致している。
ロシアの西側への攻撃が恐ろしい。インターネットを利用した情報工作、極右政党への支援、難民の武器化。ヨーロッパを混乱 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んで良かったと思える作品
第1〜4章の「力こそが正義」とする為政者が生まれた背景は、よくよく読めば「失地回復」というよりむしろやっぱり「因果応報」
私にとって何より収穫だったのは、第6章の「ベッケンフェルデ命題」を知ったこと
自分がいる場所のはずのリベラリズムをどこか息苦しく感じていた理由がわかってホントすっきりです
で、よく言われる日本人としてどうしたらよいか、ですけど
エピローグに書かれた歴史家のジョン・ルイス・ギャディスと筆者の会話がすべて
「どうすればいいのか?」
「答えは自分自身で見つけなければならない」
今この瞬間に答えられなくても、幸いにして、
・今頭の上にミサイルが飛び交 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「レコンキスタ」をキーワードとして現代世界word読み解く。ロシアは確かにそうだろう。中国もそうか、でも台湾がもともと自分のものだと信じているとすれただの馬鹿か、そう思い込むことで納得さているだけではないのか。トランプがレコンキスタ?アメリカファーストがどこの昔に戻りたいのか、ちょっと違う気がする。「白人の焦燥」と言うのはよく分かる話だ。「アフリカとアジアはそのままで、欧米だけが非白人化が進んでいる。」確かに。
国連の安保理の無意味化と逆に、総会が意味を持ち始めた、と言うのは気づいていなかった。でも本当に小さな意味ではないのか。 -
Posted by ブクログ
辿り着いた答えは!
「よ〜く考えよ〜」ってこと?
あれ?なんか違う
わいの受け取り方がダメなの?
いやそんなこたない
あるはずがない
現代史の様々な局面を「レコンキスタ」という切り口で見ることで、世界の今を理解するという内容
まぁ待て
今「レコンキスタ」説明するから
あれな、歯ごたえが命なのにね
あのサクサク感がいいのにね
なんか他に何かやってたんでしょうな
で、ハッと気付いたときには手遅れってそれは「レンコン煮過ぎた」!
ひまわりめろんさんはあてにならないので、またしてもAIに聞く
「イスラムに支配された土地を、キリスト教勢力が長い時間かけて取り戻した運動」
へぇ〜、ますます分 -
Posted by ブクログ
アメリカ、ロシア、中国を中心とした国々の置かれている状況や立場が分かる良書。
特に、トランプが大統領に選ばれた背景については納得感があった。
トランプは突然変異的な存在では無く、古くからあるアメリカの一面を体現している存在であることも。
日本は戦後、アメリカの傘に守られながら発展してきたが、今後はその保障が何も無いことも明言されている。
日本にとってこのまま戦後が続くのか、それとも新たな戦前に突入しているのか。特に資源を他国に頼っている日本は、自力では国際社会で生きていけないもどかしさがある。
南鳥島のレアアースに注目が集まるのも当然で、日本は資源が喉から手が出るほど欲しいのだ。
これから