坂本湾のレビュー一覧

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    好き嫌いが分かれる作品かもしれないが、自分はとても面白い作品、好きな作品だと思った。
    単純労働に従事していると、自分がロボットや機械の歯車の一つに過ぎないのではないかという思いに高確率で駆られることになると思う。
    時間が流れるスピードが遅く、体が惰性で動き続ける中で、意識はあちらこちらに浮遊していく。
    労働はお金を得るためという目的が一番大きいのは間違いないが、そこに思いを振り切らせるには、あまりにも拘束されている時間が長い。
    この作品に登場する人間たちも、様々な鬱屈した思いを抱えて業務に向き合っている。
    そんな中で魔が差してしまうのも、気持ちは分からなくはない。
    さすが、芥川賞にノミネートさ

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    2026年04月30日
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    ある殺風景な地に立つ物流倉庫という一つの大きな箱の中で、生きるための疎外された配達の仕分けという労働に従事する人々が集められている。
    日々どこからか来て、どこかへ運ばれる箱を仕分けている彼ら自身も人としての苦悩、あるいは欲望を秘めた箱である。陰鬱な大きな箱の中で、箱たち予期せず接触することで互いの梱包が解かれ、人としての本質が漏れ出していく。
    やがて小さな箱はそれぞれの行き先へ放たれる。

    むかしの「世にも」の映像でイメージしてしまうような、先の読めなさと不思議な余韻があった。

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    2026年06月26日
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    「誰にだって、闇ってあるでしょ?」
    配達センターで働く人みんながだんだんとおかしくなり破滅へと向かっていく、人間や社会の暗闇をまざまざと見せつけられるとても厭な物語。
    じっとりとした堕ちた雰囲気を霧で表現したり、緊迫した場面、破壊的な場面など描写の良さがあるのか場面が浮かびやすくより真に迫って入り込めてしまいました。

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    2026年06月16日
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    ネタバレ

    運ばれてくる箱を選別する部品のようになった4人の話。

    物流倉庫という設定が面白そうだったので読んでみました。こういった場所に霧が立ち込めている、というのは人間関係を表してるよう。

    芥川賞候補作ですがかなり読みやすくサクサク読み進められました。でも、全員の行動の理由が凡人の私でも理解できるという不可解な部分がなかったために受賞に至らなかったのかもしれない。

    この作業、1日2時間ほどでしたが短期間、似たような仕事をしたことがあってノリノリでやれる日となんとかこなしていくだけの日がありました。箱は開けられる仕事だったんですが持ち上げたときに小さい箱なのに重い分銅が入っていたときに脳がバグってギ

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    2026年05月23日
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    一昨日、実家の小物を整理(捨てる??)するという単純作業をしながらAudibleで。
    宅配所でベルトコンベアーを流れる箱を相手にする4人のお話。
    アンは箱の中身を想像することに楽しみを覚えていたが有ることがきっかけで箱の中を確認するときに盗みを働く。イナモリは派遣職を得るまでのつなぎに働いている。斎藤は妻が病気で酒を飲みながら働く。神代は非正規を管理する非正規職員で煩わしい事は避けたい・・そして頭痛に悩まれ続けている。理不尽な労働、霧に立ちこめる宅配所。危うい危うい。
    そんな中で4人が少しだけお互いを知る。その中であの忌々しい放送係の社員が自慰をするところを見て爆笑する。
    そうこうするうち、盗

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    2026年05月05日
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    ネタバレ

    人間が徐々に人間性を失っていく様子のリアリティが凄まじい。
    コンビニ人間にも通じるような、人間の隠された一面的な描き方がとっても面白かった。

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    2026年04月30日
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    濃霧に閉ざされた視界、絶えず蠢くベルトコンベア。
    本作には「霧」「荷物」「薄暗がり」といった記号が執拗に配置され、
    全編にわたって湿り気を帯びた陰鬱な空気が立ち込めている。
    ​「箱」を運び続ける物流のサイクルは、さながら脱出不能な円環(ループ)のメタファーだ。
    一貫して描写される無機質な労働の反復が、
    読者の内面に底知れぬ閉塞感を堆積させていく。
    ​合理的であるはずのシステムの中で、
    摩耗し、揺らぎ、崩壊していく人間の精神。
    その危うい均衡を描ききった、静かな狂気に満ちた一冊である。

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    2026年04月25日
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    労働小説!おもしろかった。文章が上手い。
    よく宅配物のロストから着想して物語が書けるものだ。
    労働と身体性、心と体の不一致(性別ではなくて)、ルーティンと刺激、そのようなことが徐々に強まったり弱まったりしていた。

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    2026年04月23日
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    鬱蒼とした霧に包まれる宅配所。
    夢か現実か分からない世界。
    面白いかと言われたら、面白くはなかった。ただ、独特の文体で不思議な読書にいざなわれた。

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    2026年06月29日
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    ネタバレ

    宅配便の仕分けセンターのようなところが舞台だが、何故かいつも霧が立ち込めている設定になっているところが怪しげ。
    今は相当に機械化されているだろうが、少し前までは普通にあったんだろうな、こういう職場も。身体と心を分離する術がないと、精神が少しづつ歪んでいくのも分からなくはない。想像力を掻き立てられながら読み進めた。
    しかし、主たる登場人物が後半一同に会したり、突然後日談として何故か全員がハッピーになっているなど、少し唐突感のある展開でイマイチ入り込めなかったところもあった。

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    2026年06月25日
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    日常の狂気を味わいたくて読んだ。
    コントラストの高い絵。黒がちゃんと黒くて、埃っぽくて、それでいて整然としたようにも見える倉庫が頭に簡単に浮かんだ。

    短い物語だけど、登場人物それぞれのキャラクターが嫌味なく立っていて好きだった。

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    2026年06月24日
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    薄暗く霧がかる、周囲が見えず足場も悪い職場。
    その作業現場は派遣社員の集まり。

    単純作業の退屈という狂気と、人間の惰性と傲慢、リスク管理的な防衛側面からくる刺激への欲求。

    スキーマが強く働いた感想。

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    2026年06月17日
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    眉間のシワが取れない読後感…
    それぞれが色んな方面から蝕まれていく
    ブラック企業のメタファーなのか…?
    いや、人生か?

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    2026年06月07日
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    宅配センターの派遣社員やアルバイトの心情を描いた作品
    短いため一気に読むことができる
    私からはこの作品が主張したいことが読み取ることができなかった

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    2026年06月06日
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    全体量は多くないため、サッと読めたのは良いところ。
    内容については終始疑問を感じさせる。
    ほとんどの場面で【濃霧】による視覚的な曖昧さが背景にあるが、実際の荷物出荷所は建物内にある?と思うので、この濃霧は周りが見えてない登場人物の心象風景?なのかなとも思う。
    濃霧によって視野が狭まった登場人物達が、派遣社員やバイトとして単純作業の低賃金でこき使われる。登場人物達は上昇志向など持ち合わせてないのでそれを受け入れている。
    現実には濃霧に包まれた宅配所など存在しないが、その手の工場で働く人々の心の中は濃霧の中ということを主張したかったのかなと考えている。

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    2026年06月04日
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    第62回文藝賞受賞作品。
    こちらは、文芸誌で読ませてもらいました。
    独特な雰囲気の作品。
    場面は、配達荷物の仕分けのベルトコンベアーでの職場。
    それぞれの登場人物は、生きていく上で、ひたらす同じ作業の仕事をこなしてる。

    ただ同じ作業をするわけではなく、流れ作業の中でそれぞれ妄想しながら費やす。
    少しでも、嫌な仕事を楽観的を味わうものからくるものなのか。
    私も、妄想するのが好きなので面白かった。最近は、こういうストーリーも増えてきたなぁ。
    今村夏子さんの書く小説寄りかと思いました。

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    2026年06月04日
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    宅配所の仕分け現場で働く人たちの内面を描いた作品。

    霧に包まれた作業現場で起こる出来事は、現実なのか、妄想なのか。

    ベルトコンベアに担当の番号の荷物が流れてきたら別のコンベア乗せ換える。
    単純作業中に妄想で時間をつぶすうちに、現実か妄想かわからなくなっていき、精神の異常を疑う主人公に、いい意味で読まされた。

    必要な指示のみの会話に、職員のパワハラ、職場しか出てこない描写も相まって、閉塞感がとてつもない。

    物語に没入できる一方で、人はこうやって精神を崩壊させていくのか…どこか引いている部分もある、不思議な感覚の1冊だった。

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    2026年06月03日
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    坂本湾/BOXBOXBOXBOX
    外界から隔離された霧深い宅配所で、ひたすら箱を仕分ける労働者たち。終わらない作業の果て、やがて現実と妄想の境界を見失ってゆく。

    ​物流に感謝しつつ??現代労働の不気味さをえぐる心理サスペンスでした。
    単調作業の反復は「感覚遮断」の拷問にも似た苦痛をもたらすため、脳は逃避のため妄想を生むそうな。本作はその妄想が行き過ぎた先を描いているのかもしれない。

    濃霧に引きずり込まれるような忘我感や狂気。未体験のはずなのに、生々しく肌で感じられてしまうような描写でした。

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    2026年06月03日
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    ネタバレ

    抽象的にも具体的にも感じられた不思議な作品だった。
    霧は、先の見えない人生に対する不安や恐怖を表しているように思えた。
    ただ漠然と作業を繰り返す毎日。
    これで本当に良いのだろうか?と思いつつも、自分自身の能力にある種の「諦め」のようなものを感じてしまい、現状を打開することを放棄してしまう。
    そのような状況で安は魔が差してしまい、パンドラの箱を開けてしまったのか?
    個人的に、ラストシーンで安だけがバッドエンドを迎えたように感じられたが、解釈が難しいところ。

    箱は開けてみないと何が入っているのかわからない。
    職場、人生も同じようなものだと思う。
    何も見えない世界で、失敗しながら、苦しみながら、も

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    2026年05月22日
  • BOXBOXBOXBOX

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    物語に関しては特に感想が出ないけど、ふと学生時代の工場派遣バイトを思い出した。あれは気が狂うかと思った。

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    2026年05月17日