メアリー・ウェルズリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
気鋭の歴史学者による写本の本。著者の写本愛に溢れており、語り口は柔らかく読みやすい。
写本を語る上で欠かせない、羊皮紙、インク、写字生や画工だけでなく、特筆すべきは「隠れた作り手」たるパトロンや、その著者に言及していること、そして特に語られることの少ない、女性に言及していることだ。歴史に埋もれかけたノルマン・コンクェストの頃のエマ女王を称える本、男性写字生によって改変されがちな女流詩人や女性作家の作品、そして女世捨て人という文字通り表には出てこない人々にスポットライトを当てている。また、それら女性の著作内容に関しても、同じ女性ならではの踏み込んだ視点で分析を行っている。
写本について知るには