エヴァン・オズノスのレビュー一覧
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トランプの共和党支持者の間で16%から57%に急上昇。トランプには聴衆に対して感情を揺さぶるインパクトを引き起こす方法があった。エスタブリッシュメントがトランプを批判すれば、まさに彼が必要としていた層に自分を気に入ってもらえるようなテーマを見つけたという思いを強める。その層とは、エスタブリッシュメントに嫌悪感を抱き、権威を握る主流派から除け者とされてると感じる国民的だ。
オバマ政権末期、アメリカ国民はイデオロギー的な意味で落ち着きを失くす。左派では社会主義が広がりを見せ、民主党に幻滅した若者のあいだでとりわけ顕著だった。金融危機後、銀行関係者たちが懲罰を受けずに逃げ延びていくのを目の当たりにし -
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上巻と同様著者と所縁の深い3つの州都を中心に話は展開する。
11ウエストバージニアが民主党から共和党に勢力図が変わった背景。
化学企業による水質汚染と階級分断
12トランプの大統領選出馬から共和党乗っ取り グリニッジの変化
13シカゴの混乱 警察による黒人差別・殺害
14戦闘思考 全米ライフル協会・銃規制・トランプの台頭 ウエストバージニア・グリニッジ
15忠誠表明の文化・天然ガスの急成長(WV)・社会保障省庁の大幅削減
16集会=ショー化する政治手法・奴隷制をめぐる論争(リンカン・ダグラス討論)
連邦議会における暴力の歴史・妄想・知性に対する攻撃・Qアノン・政治闘争文化
17抗体 経済的 -
Posted by ブクログ
本書のタイトルは、2018年カリフォルニア史上最大の原野火災が直接の原因(牧場主の過失による火花の発生=州から免責された)だが、本当の原因は何十年にも及び積み重なった要因が極限に達したことによる結果であり、アメリカの国家ないし価値の変容=荒野のような現状を象徴している。
本書の対象とされる期間は、2001年9月11日の同時多発テロ襲撃から2021年1月6日の連邦議会襲撃事件の約20年間。
著者は2003年から「シカゴ・トリビューン」の特派員としてイラク戦争を取材した後、北京支局長として赴任し2008年から2013年まで「ニューヨーカー」の特派員だった。
著者が帰国後、多くの国内の変化に戸惑い、 -
Posted by ブクログ
もしトラとかほぼトラとか確トラとかまだトラとか言われているので、トランプが生み出したと言われるアメリカの分断について読んでみた。
金持ちと政治のwin-winにより庶民層が金銭的にも生活的にも政治的にもダメージを食らい、政府への不信感を生み出すのは、アメリカという国の必然ではないかと思う。
アメリカ人の根底に大なり小なり独立心とリバタリアニズムがあるとすれば、政府に頼らない、政府の定めたルール遵守心が薄くなり、ひいては道徳よりも利益を偏重、ルールを変更してでも、ルール遵守の向こうにあるものを無視してでも、利益を得ようとするという行為の果てに、庶民層のルサンチマンが貯まる仕組みは必然であり宿