山中俊治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
デザイナーである著者が行った高校生向けの講義の内容を書籍化した本。プロダクトデザインの考え方や手法だけでなく、アイデアを出す方法、アイデアの育み方、アイデアの選び方、アイデアの伝え方に至るまで、(実際の講義では)簡易的な体験を交えながらデザインのプロセスを伝えてくれていて、デザインとはなんぞや、みたいな部分に触れることができた。デザイン以外の分野にも広く応用できそう。
【読んだ目的・理由】デザイナーの方が勧めていたから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.2
【一番好きな表現】でも、デザインは、いつも誰かをハッピーにしようとしているんです。(本文から引用) -
Posted by ブクログ
高校生への特別講義として展開して行くが、自分もその場にいる臨場感があった。
子供のころから絵を描くことは好きで得意であったが本書でのスケッチの取り組み方は初めて意識するもので、なるほどと感じるところが多かった。
特に余白の捉え方で、「余白は余白であってなにかではない」とのこと。対象物から切り取られた空間でそこを意識することで対象物が生きてくる。
デザインのプロセスは
・スケッチ
何を見ていないかが明瞭になる
思考の道具としても使える
・アイデア出し
人と話し合うことで頭の中をつなぎ替える
上手くいかないことが見えてくる
・プロトタイピング
観察と実験を通じて少しずつ成長 -
Posted by ブクログ
2017年に行われた、高校生向けの4日間の特別授業を書籍化したもの。
著者のデザインでもっとも有名なものが、Suicaの自動改札機。タッチするところが13.5°の傾斜でかつ丸く光っているのがミソだそうで、このデザインとしたことでひとは、早めにターゲットを認知して、かつ、一瞬立ち止まり、ICチップの読み取り、計算、書き込みの時間、しめて0.1〜0.2秒を確保出来るのだそう。
タッチ改札が普及した今となっては、少々デザインを変えてもひとは対応出来そうだが、導入初期は、初めての人でも勘で通れることが何より重要だったということ。
iPhoneの美しさへのこだわりについても細かく解説があって興味深か