Vlad Khononovのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ソフトウェア設計では、結合をなるべく減らす「疎結合」が推奨される。では、結合は本当に悪なのだろうか。
本書は、結合を悪と断じない。要はバランスである。結合とはコンポーネント間の相互作用だ。システムは複数のコンポーネントの組み合わせで成り立つ。相互作用がなければシステムは動かない。だから重要なのは「結合をなくすこと」ではなく、「どの程度の結合に収めるか」という見極めだ。
では、何を物差しにバランスを取るのか。本書は三つの次元を示す。強度・距離・変動性である。結合の強度が高いものは近くに置き、低いものは遠くに置く。強度が高いのに距離が遠い関係はバランスが悪い。ただし、変動性が低いなら、必ずしも