広河隆一のレビュー一覧
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写真家でありジャーナリストの広河隆一氏が
核の問題に取り組み始めたのは、
チェルノブイリ事故の翌年、1987年秋のこと。
事故から3年後には被災地を訪れ、
その後、何度も被災地を訪れるようになり、
2年間訪問を続けた後「チェルノブイリ子ども基金」を立ち上げて、
その後も引き続き、実際の支援活動を継続している。
この本は、長い間のチェルノブイリとの関わりから知り得たことをまとめた
『チェルノブイリの真実(1996年・講談社)』を加筆したもの。
全体の7割近くは、チェルノブイリで起こったことの報告になっている。
福島の原発事故後に加筆されたのは、量的にはわずかではある。
しかし、この本で私たちが目にするのは、
チェルノブイリのことであって、チェルノブイリのことではない。
あまりに生々しく、福島と重なるのだ。
恐ろしさに震えてしまうのだ。
ただ残念なのは、『チェルノブイリの真実』で使われる単位と
現在よく耳にする単位とが異なっているため、
とても分かりにくいことだ。
何で異なった単位が登場したのだろう?
なぜ国際的に統一した単位体系を確立しないのだろう?
何か意図があるのか、とさえ思ってしまう。 -
Posted by ブクログ
深遠なるパレスチナ問題。
2000年にわたってカトリックから迫害・虐殺され続け、プロテスタントの生みの親、ルターからも大虐殺を
うけ、ナチスのホロコーストを生き延びたユダヤ人が、今は約束の地、イスラエルを守るという大義名分を振りかざし、実際には領土を拡大する為にパレスチナの人々を、迫害・虐殺している。
確かに、彼らの歩んできた歴史はあまりに悲しい。
彼らはそこから教訓を得るべきだったが、奪われる側から奪う側に移行してしまっただけだった。
歴史は、ユダヤ人の選民意識を、でっち上げから真実に変えてしまった。
もちろんユダヤ教による所が大きいが
マタイ福音書の
「その責任はユダヤ民族の子孫にまで責任が及んでもよい。」
という罪深い一句から始まった。
マタイがユダヤ民衆の総意であったように強調する事によって、2000年に及ぶユダヤ人迫害の裏根拠になった。
これがなければ、敬虔なカトリックだったヒトラー、ナチスのホロコーストも、今日のパレスチナ問題も起きなかったかもしれない。
そして、ユダヤ人は救われるべき から、ユダヤ人だけが救われるべき といった彼らの勝手な論理が、
ユダヤ人のためには多くの事が許され、イスラエルは正当である。という論理に行き着いてしまった。
この本を読めば、きっとあなたも熱烈なアンチ・イスラエルになる! -
Posted by ブクログ
ネタバレ=====佐藤匠2016/2/5========
【概要】
パレスチナで起こっている事象について、過去の歴史や宗教を絡めて説明されている本。
ユダヤ教の迫害に絡む歴史等、ユダヤ人とパレスチナ人の間に渦巻く問題が描かれている。
【評価】
60点
【共有したい内容】
ユダヤ教の迫害の歴史についての記述がある点。
個人的には、パレスチナの問題について、なんとなくの理解で終わらせてしまっていたため、読むことで何が起こっているかの概略をつかむことができた。
具体的な概略として、
ユダヤ人とパレスチナ人の対立がメインであること。
対立の背景として2000年以上自分の国を持たずに迫害されていきたユダヤ人の独立国家を国連がメインとなって建国(それが、現イスラエル)。パレスチナの地にユダヤ人が独立国を建国することで、当初そこに住んでいたパレスチナ人との軋轢が発生し、未だにそれが続いていること。
何よりも歴史的に迫害を受け続けてきて同情的な感情を持たれやすいユダヤ人が、イスラエル建国にあたり、パレスチナ人の虐殺を実行してきたことが衝撃的だった。
また、イスラエルのバックにはアメリカがいる。
アメリカのニューヨークにおけるユダヤ人の人口は約200万におり、イスラエルの次に多い。
アメリカの中でもメインの都市で多くの成功者を輩出したユダヤ人は、アメリカ経済及び政治において強い影響力を持っているため、自分と同じカテゴリーに含まれるユダヤ人の国家であるイスラエルを支持するのは当然のことだと感じた(他にもさまざまな権益が絡んでいると思うが)。
旧約聖書で神から約束の地として提供されたパレスチナは現在分割状態にあるが、これが解決(すべてのパレスチナ人を追い出す?分割して別の国になる?)されるには多くの犠牲と時間がまだまだかかると感じた。
【読んだ方がいい人】
パレスチナの現状を知りたい方
【悪いところ】
細かい戦闘についての記述が多く、全体としての概略以外のストーリーはあまり面白くないし、全体としてのストーリーを分かりにくくしていると感じる。
多くの人は全体としての概略がつかめればそれでいいと思う。
細かい戦闘に関する記述については、時間節約のために飛ばし読むことをお勧めします。
【どういうときに役に立つか】
パレスチナの現状とユダヤ教について理解を深めたい方。
【自由記述】
ユダヤ教やイスラム教、キリスト教の関連性に関する話しやユダヤ人がなぜ優秀なのかについての話もあり、面白い。
(宗教の関連性について)
3つの宗教の神様はアッラーですべて同じである。
ユダヤ教→キリスト教→イスラム教の順番で生み出され、キリスト教はイエスキリストを予言者として持ち、イスラム教はムハンマドを預言者として持つ。
ユダヤ教は旧約聖書、キリスト教は旧約聖書+新約聖書、イスラム教は旧約聖書+新約聖書+クルアーンと呼んでいる本が増える。
※新約聖書は支配するため支配されるためのものとして、旧約聖書の解釈に言い訳をつけて甘めのものとして作成された。
(ユダヤ人はなぜ優秀なのか)
ユダヤ教として、生涯学習を勧めているため。
人口の0.2%しかしめないユダヤ人がノーベル賞の20%を占めるなど、実績が輝かしい。
これらは、生涯をかけて学ぶことをやめない民族的な文化に紐づく。
また、キリスト教のイエスキリストを十字架にかけた人がユダヤ人とされており、キリスト教と仲が良くない。
そのため、多数を占めるキリスト教から通常の仕事を与えてもらえず、金利貸業等の仕事を行ってきた。
自然と資本主義社会の中心人物ともなってきており、現代の資本主義経済でもトップのランクにいる民族である。
※株や手形、会計のシステムを作ったのもユダヤ人である。 -
Posted by ブクログ
…重い。いまさらだが。いくらページをめくっても絶望感しかない。
イスラエル建国時から今に至るまで、パレスチナの地で何が起こったか。
ニュースの裏側で、イスラエルの歴史には決して書かれることのない「本当のこと」とは何なのか。いずれにしてもパレスチナの地で実際に血で血をぬぐうようなテロ、報復、報復の報復が今まで繰り返されてきたことに変わりはない。
ナチスの迫害よりユダヤ人への同情があつまりイスラエルの建国が国連で承認された。(実際のところは欧米諸国が自国の利益を計るため、というのが大きいのだろうけれど)
イスラエルは法律によって公然とパレスチナ人の土地を没収、迫害を加える。彼らの言い分はこうだ。
「私たちが「安全」を考えなかったとき、誰かが私たちの身体から石けんをつくったのだ」
歴史が証明しているように、当然これからも起きるであろうユダヤ人迫害のときに備えて団結したユダヤ人国家を作ること…。
しかしイスラエルとパレスチナの武力の圧倒的な差にくわえて、ここに書かれている「報復」はいかにもやりすぎだった。
「自爆テロ」そうニュースで聞くたびに馬鹿なことだと思ってきた。
しかし近代的な武器で武装し(同時にアメリカはこの地を過去のブラジルのように兵器試用に利用した)、土地隔離政策・検閲によって自由に移動すらできないパレスチナ人にとってはもはや捨て身の自爆しか抵抗の余地は残されていないのだった。それほどまでに追いつめられた結果だということを、ぼくは知らなかった。
ひとつの選択の誤りがボタンの掛け違えのように後でどんどん大きくなって、もはや取り返しのつかないことになる…そういう恐ろしさをとても感じる。
「占領は外国勢力による支配を意味する。
外国勢力による支配は、抵抗運動を生む。
抵抗運動は、それへの弾圧を生む。
弾圧はテロを生み出す。
テロの犠牲者は、ほとんど罪のない人々だ。
占領地を抱えることは、私たちを殺人者の国民に変える。
ただちに占領地から撤退せよ!」 -
Posted by ブクログ
普段聴いている音楽や学んできた学問
そしてtwitterなど様々な媒体の中で
たびたび遭遇するパレスチナ問題。
複雑で理解しがたい問題であることは分かっていたので
なかなか踏み込まずにいました。
ただそれもどうかと思い、とりあえずの一冊目に選んだのが
この書。
最後まで読んでもなかなか分かりにくいところも在り
まだまだ勉強が必要だと感じましたが
大まかな流れやこの問題の様々な要因を知ることができたと
感じています。
やはり中東内部だけの問題ではなく
米英を始めとした様々な国々の利権が絡み合って
意図的に引き起こされた問題なのだと再認識できました。
とりあえず…もう1冊読もう。